ミラクルな朝(日々の切取りエッセイ)
今朝は三十分早く自宅を出ました。
昨日、残業調整のフレックスをして、
「エルマーの冒険展」を観にいっていたから、
少し仕事が気がかりだったので。
ゴミステーションでゴミを捨て、
今日は夕方から雨かぁ、と思いながら歩き、
駅で定期ケースを出そうとしたら、
いつも入れている脇ポッケにない。
両脇ポッケ、探してもない。
たたいても出てこない。
またまたご冗談を、と、
だいたいこんなときは本体の中に定期ケースが紛れているのよね。
はいはい、
焦らず丁寧に、丁寧に探しましょ。
あるはずよ。
いつもあるのよ。
わたしは、すーっと深呼吸をして、
カバンの中を何往復も検閲しましたが、
ない!!
ないのよー!!!!
(ムンクの ”叫び” の表情をご想像ください)
マジか、、、。
あの定期ケースの中には、
定期と、ICOCA、法人のEXカードが入っています。
定期とICOCAは、最近、三万円チャージしたばかりです。
ひとまず、
自宅に引き返すことにして、
道すがらすごい勢いで考えを巡らせました。
●まず自宅に帰って家宅捜査
●(正直ない可能性が高いと考えている)
昨日、帰って来てからの駅~家までのルートを、
ひとまず自転車で走ってみよう
●昨日、最寄り駅に着いてから、
自転車乗って、農道を歌いながら自転車で遠回りして、
スーパーに行ったなぁ、、、
(お天気って素晴らしいわぁと一人テンション高めで、、、)
●課長に遅れる旨連絡しなきゃ。
駅に落とし物であがってないか問い合わせしなきゃ。
法人カード、第三者は使えないけれど経理に連絡しなきゃ。
自宅につき、まず自転車置き場を見るも、
うん、ないよねー。
そんな気してました、と、
ドアを開け、靴を脱ごうとした瞬間、
あ!と思いいたる。
そうだ、
昨日は買い物をして戻ったとき、
ちょうどセールスマンがわたしが住む棟に行くところを発見して、
自転車置き場の、死角になるところでひっそり、
四分ほど待機していたのでした。
こちらも可能性限りなく低いけれど、
念のために一応見ておきたい。
わたしは再び外に出て、階段を降りました。
すると、
駐車場の敷地内に、近所のご婦人が。
上見たり、横見たり、何やらためらわれている様子です。
わたしは人のこと気にしている場合ではないですが、
つい、
「どうされたんですか?」
と、その年配のご婦人に声をかけました。
会うと、挨拶程度かわすそのご婦人は、
「いや、ね、ゴミステーションで定期入れが落ちていたので、
こちらの住人の方じゃないかなと思って、、、」
と、わたしが探し求め、焦がれている定期ケースをすっと見せるのでした。
そのときのわたしの心の雄叫びが、
みなさま、おわかりいただけると思います。
言葉になどなりません。
何かが大放出したのは、感覚として残っていますが、
今思えば、感謝とか、
良かったという安堵とか、
不思議さとか、
いろんなキラキラした想いがないまぜになって、
泣きながら、ありがとうございます☺ありがとうございます☺
を繰り返していました。
脇ポッケから出かかっていた定期ケース。
ゴミステーションでかがんだとき、落ちてしまったのでしょう。
近所の唯一挨拶するご婦人が見つけてくれて、
定期の名前から、戸建ての住人ではなく、近所の集合住宅の住人、
とめぼしつけてわざわざ来てくださって、
たまたまわたしは、昨日来ていたセールスマンの影響で、
いつも行かない場所に行っていたと思い出し敷地内に戻って、
ご婦人に声をかけることで、
落とした定期ケースが戻ってくるという、、、。
ミラクル。
一連がミラクルすぎる。
一見、迷惑であるセールスマンも、実はのちにつながる
有益な現象だったのです。
わたしは、無事、遅刻することもなく出社することができました。
でも、どうしても今日中、なるべく早い時間にお礼がしたくて、
課長にお話して(課長とは、以前海遊商事で登場したカワちゃんです☺)、
少し早く会社を出ました。
こころばかりの品を買って、
玄関先に出てきてくれた、
人の良いご主人と、ご婦人にお礼を言えてよかった。
素晴らしいご夫婦でした。
そしてもちろん、
リトルにお礼を言うのも忘れていません。
何かサプライズなことがあると、
すぐに文章書いたり、絵を描きたくなります。
根っから好きなんだなぁと、イレギュラーに平日の夕刻、
残してみました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます☺