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心だって溶かすことができるんだ

先週の金曜は、とても信頼している歳下の友人との定期的な相談会の日だった。

ひとしきり自分の仕事の相談をして、今回もとても的を射た素晴らしいアドバイスを彼からもらった。

そして、その後、余った時間で、お互いの近況を話し合ったんだ。

僕からは、ずっと学校に行けてなかった息子が転校してからの4日間、フルタイムで学校に通えていることを報告した。

でも、決してバラ色の学園生活が待っていたわけじゃなくて、

いきなりゴミ袋ではたいてくる子がいたり、

背が低い彼に対して「小1みたいだな」

と言ってくる子がいたり、

英語の授業が全然分からなくてパニックになって、トイレにこもって泣いたり、

給食の牛乳が臭かったり(笑)

理科の授業になるとみんながうるさく騒いで、気持ち悪くなって図書室に避難したり

とまあまあ悲惨な毎日を過ごしているようだった。

だから、僕も妻も「無理して行くことないんだよ」

って言ったら、

「いや、もうちょっと頑張ってみるよ」

と力強く答えた息子のことを、

とても頼もしくなったなあ、と思ったという話をしたら、

「なんだかんだお父さんの背中を見てたからじゃないですかね」

ってポツリと彼。

それに対して照れ隠しで、

「反面教師として、ね」

と笑いながら僕が返したら、

「いや、そうじゃないと思いますよ」

と真面目な顔をしてきっぱりと言うから、僕は思わず泣きそうになってしまったじゃないか。

そして、このとき、なんだかんだいつも緊張のあまりガチガチに固まっていた肩や首のコリがスルスル〜ってほどけていくのを感じたのだった。

「言葉って心を溶かす魔法にもなるんだなあ」

と感心しながら、できれば僕も彼みたいにさりげなく魔法の言葉を唱える魔法使いになりたいと思っていた。

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