出向先の退職者(後編)
昨日の続き。
最後の最後で大揉めしてしまった、女性職員とたつにぃ。
業務後の申し送りの際に話題にあげた。
「あの女性職員さんと、最後に色々あったらしいですね。」
『そうなんだよ。完全に心を閉ざされてしまったね。』
「いつからそんな感じだったんですか?」
『今振り返ると、春くらいからかな。訪看の立ち上げもあり、そっちで忙しくなってしまった、彼女の話もなかなか聞いてあげられなくなってしまって。』
「そうだったんですね。聞いてる感じ、たつにぃもかなり仕事溜まってる感じでしたよね。元同僚からもたつにぃに連絡しても、なかなか返ってこないってボヤいてましたもんね。」
『完全に言い訳になってしまうけど、女性職員ということもあり食事に誘ったりも難しかったから、業務時間内にコミュニケーションを取る必要があってね。なかなかその時間を取れなくて。』
「朝礼とかでコミュニケーションとってませんでしたか?僕の知る範囲だと、そこはやっていたような気がしますけど。」
『そうなんだけどね。コミュニケーションの内容が良くなかったかな。』
『彼女も能力が高いところはあって、ある程度器用にできてしまうから、こちらとしても彼女に何も言わずに投げてしまっていたな。』
『あなたのことを信頼しているから任せてるよ。前より顔は出せないし話す量は減っているけれど、ちゃんと見ているからね。とメッセージを送るべきだったかな。』
おそらく僕の知っている彼女の性格や性質を考えると、今回はできなかったが、その対応ができていれば、違う結果になっていた可能性が極めて高いと思った。
たつにぃは、彼女のことをよく・深く理解していたんだと思う。
けれど、それができないほど他の優先度が高い業務を抱えていたのだろう。
「なんだか約2年前くらいの自分を思い出しましたよ。僕も結構そういう節がありましたからね。たつにぃも僕の様子がおかしいって気づいたの辞める2〜3ヶ月前くらいでしたもんね!笑」
「ただ、周りが気づいてあげるのもそうですが、自分からSOSを発信することも大切ですからね。辞めてしまいましたけど、彼女にも課題はあります。次の職場では、溜め込まないように発信できると良いですけどね。」
『そうだね。また話聞いてよ』
「そんなあなたにピッタリのセミナーを今月から3ヶ月連続でやるんですけど、ご参加いかがですか?笑」
『検討しておくね!また金曜日よろしく!』
と、反省会は終了した。
たつにぃよ。
僕はね、ずっと気になってましたよ。
なんでも卒なくこなせるあなたは、社長や役員たちから信頼されていますよね。
そんなあなたがずっと、過労で苦しんでいることをみんな知っていますか?気を使ってくれる人は周りにいますか?
一番SOSを出さないといけないのは、たつにぃ自身なんじゃないですか?
僕はとってもあなたのことを心配していますよ。