本当にオススメしたい本⑨
東ティモールという国、ご存知ですか?
2002年、インドネシアより独立を果たし、
21世紀最初の独立国と言われています。
1975年、インドネシア軍が武力制圧。
それ以降、インドネシア軍の激しい弾圧に
より、独立までの27年間で、およそ20万人の死者が出たとされています。
そんな甚大な犠牲の末に勝ち取った独立。
その独立までの最後の7年間を取材した記録を綴ったのが、今回紹介するこの本です。
日本人の著者による、現地での命懸けの取材内容は、必読の価値があると私は思います。
武力で独立を勝ち取ったのではなく、忍耐と赦しによって敵の銃口を下ろしたという事実は、人類史上、例を見ない革命的な出来事と言えるのではないでしょうか。
また本書の帯に共犯者・日本という記載が
ありますが、インドネシア軍の軍費の80%は日本が拠出していたそうです。
不都合な発表しない政府、報じないメディア
この国は一体どうなっているのでしょう。
そんなこの国と世界の闇を切り裂くような、
気骨あるジャーナリストの覚悟が垣間見える乾坤一擲の書です。