【パリーグ/編成】各球団の今季ブレイク候補を予想しよう。
ご無沙汰しております。
どうも、ふじです。
NPBも開幕から50試合程度を消化し、各チームの状況なども少しずつわかってきました。
好調な選手もいれば、不調な選手もいます。
そんな中で、チーム力をさらに上げるためにも「若手の台頭」は欠かせません。
ということで今回は、だいぶ遅いような気もしますが各球団のブレイク候補をあげていこうと思います。
(1)西武 山村 崇嘉(東海大相模高/左内野/21歳)
山村は、東海大相模高から2020年にドラフト3位で指名された左の内野手。
高校時代は西川(ロッテ-ハヤテ)と共に3‐4番を形成し、通算本塁打も49本を記録するほどの長打力を見せました。
また内野コーナーのポジションを主に守りながらも、少ないながら遊撃手として出場したこともあり、さらに言えば投手としても登板を果たすなど野球センスに溢れた選手です。
また、プロ入り後は二塁や外野にも挑戦しています。
プロ入り後は1年目から2軍で301打席を経験し、率はまずまずであったものの6本塁打を記録。ただ2軍とはいえプロ野球であることに変わりなく、1年目の三振率は27%と課題も残す1年となりました。
しかし、迎えた2年目は本塁打こそ0に終わったものの三振率は15%まで改善し、アプローチの面で成長をみせました。
NPBでの平均が約20%(1軍ではあるが…)と考えると、十分にコンタクト能力を改善させたと受け止めるに値する成績だったと言えるでしょう。
飛躍を目指す3年目は、三振率は変わらないのにも関わらず7本塁打を記録。
この活躍によって1軍への切符を手にします。
そして、10月2日-3日の1軍ZOZOマリンでは、鈴木・森から2試合連続となる本塁打を放つなど1軍でも衝撃的なデビューを果たしました。(因みに初出場は同年3月31日)
チームの打力不足が顕著に表れている今季を戦う上では、彼の1軍定着は必要不可欠なことであるのは間違いなさそうです。
(2)日ハム 根本 悠楓(苫小牧中央高/左投手/22歳)
根本は、苫小牧中央高校から2020年ドラフト5位で指名された、小さなテイクバックから最速150㎞のフォーシーム、カーブ、スライダー、チェンジアップ、フォークを駆使する左腕。
高校時代は甲子園の出場経験こそないものの、3年次には1試合15Kを記録するほどの奪三振能力を誇りました。
プロ入り後は1年目から2軍戦に出場。12試合で29.2イニング,防御率1.82を記録し、その片鱗を見せつけるとともに期待感も増していきました。
そして迎えた2年目、この年は1軍プロ初登板を含む13度の登板機会に恵まれ、プロ初勝利,初ホールドなども記録。
防御率も2点台中盤で先発投手としても1軍投手陣に食い込み、多くの経験を得る飛躍の年となりました。
またこの年は2軍でもチーム4番目のイニングを消化し、尚且つWHIPは1点台を切る大躍進を遂げ、3年目のローテ定着が現実的なものになっていきます。
しかし3年目は2軍では昨年に引き続き好成績を残したものの、8月17日のロッテ戦で左足首に打球が直撃するアクシデントも影響し、なかなか1軍登板を増やすことは出来ませんでした。
ただ、オフに行われたアジアチャンピオンシップでは初の代表入りを果たし、計5イニングを無失点と大舞台でもその実力を遺憾なく発揮しました。
今季は加藤の残留や山崎福也の加入、ドラフト1位で細野を獲得するなど左腕同士での争いも激しいですが、なんとかハイレベルな1軍投手陣に割って入りたいところです。
(3)楽天 藤井 聖(ENEOS/左投手/28歳)
藤井は、ENEOSから2020年にドラフト3位で指名された、最速147㎞のフォーシーム、カーブ、チェンジアップ、スライダー、シュート、ツーシームを駆使する左腕。
高校3年の夏にはノーヒッターを達成するも、大学進学後は同期の鉄壁投手陣になかなか割って入ることが出来ずに終わってしまいました。
しかし社会人野球に進むとすぐに頭角を現し、2年間で2度の都市対抗出場へと導いています。
プロ入り後は1年目から2軍ローテーションに入りチーム3番目のイニングを投げ抜くも、与四死球率は5点台を超えてしまうなど課題も多く残りました。
しかし2年目はプロ初先発を含む4先発を果たし、プロ初勝利を挙げました。
その中でも2軍では昨年と同じ程度のイニングを投げながらも、与四死球率は半分にまで減らしており、いよいよ残すは1軍で本来の投球スタイルを見せつけるのみになりました。
迎えた勝負の3年目には2年目よりも多い10登板を果たし防御率は2点台前半を記録、奪三振率,与四死球率も本来の姿に近づけ、1軍登板に向けて1歩前進を見せました。
現状のチームは誰がどう見ても圧倒的な先発不足に追い込まれており、全体的にも若手の台頭が望まれています。
昨年、1軍でブレイクの兆しを見せただけになんとしても先発ローテを掴み取りたいところです。
(4)SB 大津 亮介(日本製鉄鹿島/右投手/25歳)
大津は、日本製鉄鹿島から2022年ドラフト2位で指名された、最速153㎞のフォーシーム、スライダー、カッター、フォーク、チェンジアップ、カーブ、ワンシームといった多くの変化球を駆使する右腕。
帝京大学4年生の春まではベンチ入り選手としてリザーバーでの起用も多くそこまで特筆した選手ではなかったものの、4年秋には見事エースの座をつかみ取りリーグ内で10番以内に入るほどの成績を残した実績があります。
社会人野球に進むと1年目から主力として躍動し、2年目には都市対抗野球に出場した経歴もあります。
そんな大津の1年目は、主にリリーフとして1軍でフル回転し驚異の46登板でWHIPは1.11、与四死球率も1年目の投手としては十分すぎるほどの数字を残し、13Hを挙げて見事チームに欠かせないリリーフとして1軍に定着しました。
ただどうしても印象的で忘れられないのは、昨年10月16日にZOZOマリンスタジアムで行われたCS1st第3戦。
負ければシーズンが終了というところで、両軍が無失点で試合を進めていましたが、10回表にとうとうホークスが3点を先制を果たします。
しかし、その裏に「幕張の奇跡」とも揶揄される伝説が幕を開けてしまったのです。
結局その試合はホークスはサヨナラという形で敗戦になってしまうのわけですが、その最後のマウンドにいたのが同点後に登板となった大津でした。
あのマウンドでの姿は、ロッテファンとしても一生経っても忘れることはないですし、彼自身の今後の野球人生でも忘れられない1日になってしまったことでしょう。
そして迎えた2年目の今季は、2023年にチームの先発不足が露呈したこと、リリーフにしては奪三振率が低かったなどの理由から先発に転向が決定。
昨年、リリーフとして活躍を見せていただけに、ますますの活躍が期待されます。
(5)ロッテ 中森 俊介(明石商業高/右投手/22歳)
中森は、明石商業高校から2020年ドラフト2位で指名された、最速152㎞のフォーシーム、スライダー、カッター、チェンジアップ、カーブ、フォークを駆使する右腕。
高校時代は1年次の春から控えメンバーとしてベンチ入りを果たし、公式戦で1年生ながら先発を果たしました。続く夏も変わらず予選で登板を果たし、ついには全国の舞台でも登板を果たすなどそのポテンシャルの高さを1年生時から見せていました。
その後の秋の大会ではエース格にまで上り詰め、2年次の夏までに計4度の甲子園出場経験を持つ野球エリートです。
ただ、3年次には新型コロナウイルス拡大の影響を受けてしまいなかなか思うように野球をすることが出来ませんでした。
中森のプロ1年目は体づくりに励んだこともあって登板機会こそありませんでしたが、2年目にはファームで初登板を含む6試合に登板し防御率0.90と好成績を残しました。中でも圧倒的であったのが与四球率で、こちらも防御率と同じく0.90とコマンドの高さをうかがわせるシーズンとなりました。
迎えた3年目、3月31日にリリーフとして1軍公式戦初登板を果たすと、自己最速の152㎞を計測しながら0.2回を無失点。
その後の4月5日には7回から2番手で登板し、1点を失ったものの1軍初勝利をあげるなど順調に階段を駆け上がっていきました。
そして、同年の8月23日,9月3日には先発としてマウンドにあがり、ともに5回のみの登板であったものの、まずまずのものを見せました。
ただ、1軍のマウンドでは奪三振率,与四球率ともに本来の成績を残せておらず、まだまだ課題を残す1年となりました。
チームは佐々木・小島・種市・メルセデス・西野と絶対的な5本柱がいますが、その後の6枚目が中々見つかりません。
中森としても、この6枚目にカッチリとハマりたいところです。
(6)オリックス 古田島 成龍(日本通運/右投手/25歳)
古田島は、日本通運から2023年ドラフト6位で指名された、最速152㎞のフォーシーム、カッター、チェンジアップ、カーブ、シンカーを駆使する右腕。
高校時代は投げてはエース、打っては4番に座るといった野球センスの高さを見せていた選手でしたが、高校3年生の春ごろにけがを負ったことで夏の大会で投げることは出来ませんでした。
しかし進学先の中央学院大学では2年の秋からエースとして頭角を現し、大会MVPや最優秀投手賞などを獲得した実績もあります。
その後、社会人に進んでもその力はいかんなく発揮され、都市対抗野球や日本選手権でのチームの勝利に貢献しました。
オープン戦では2試合のみの登板にとどまりましたが、非公式戦まで含めると多くの試合で起用され、ロングリリーフなどもこなすと開幕1軍入り。
実際の登板でも、チェンジアップやシンカーを決め球に使いながら奪三振率も1年目としてはまずまずの成績を残しており、コマンドこそ苦しいものの全体的には好成績を残しています。
チームはエース格の山本、山崎福也が抜け先発枚数やイニング消化の面で不安が残っているだけに、先発や中継ぎを両睨みできるスウィングマンとして期待したいところです。
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