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小説「風の華」

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窓をあければ華は空を飛べるように思う癖があった。ずいぶん幼い日の思い出だった。小学生になったばかりの小さな記憶が・・・
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#歓声

小説「風の華」序章(4)

小説「風の華」序章(4)

 校舎の裏庭は静かだ。たまに園芸部の生徒たちが来て、小さな畑を耕したり、苗を植えたりしているのを見るくらいだ。
 華は、潤が来るのを待っていた。
「人の口に戸は立てられぬぞ」
 そんなセリフをどこかで聞いた気がする。
 潤と翠が二人きりで歩いていたという話は、一日であっという間にクラスメイトたちに広がってしまった。
 この際、二人のことなどどうでもいい。
(なんで、わたしまで巻き込まれなければなら

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