日本のへそからぶらりたび 播州西脇古刹 秘仏御開帳 西林寺&西仙寺
地元のお寺の秘仏を拝める日がついに来るとは。
2023年5月1日から5月8日までの8日間、
兵庫県西脇市の古刹、西林寺と西仙寺で秘仏御開帳が行われた。
西林寺に関しては60年に一度、西仙寺は本堂建立500年を記念して御開帳が実施。
西林寺と西仙寺の御開帳はどこで知ったのか
御開帳があるのを知ったのは、
今から約7ヶ月前、地元の北はりま田園空間博物館、でんくうボランティアによる歴史探訪で西脇市の日野地区を散策した時のことだった。
ご開帳を逃すといつ見れるかわからないので、何が何でも自分の目で見に行ってやるという謎の使命感に駆られたのを昨日のように覚えてる。
ゴールデンウィークが始まると頭の中は御開帳を見に行くことでいっぱい。
自転車を漕ぎながらまずは西仙寺へと向かった。
西仙寺
西仙寺について
西仙寺は651年に法道仙人の開基、孝徳天皇の病気平癒のために建立されたといわれる高野山真言宗のお寺。播磨西国三十三ヶ所の第19番札所でもある。
個人的におすすめなのが秋に見頃なイチョウだ。
西仙寺散策
山門に近づくにつれて、胸の高鳴りを抑えることができなかった。
山門をくぐり少し歩くと本堂が見えてきた。
この本堂は1523年に建立、兵庫県指定文化財にも認定されている。本堂への道は何度も歩いたことがあるが、小鳥のさえずりを聞きながら散策できるので癒される。
西仙寺の本堂へ辿り着いて、早速中に入った。
中は撮影禁止されている。本堂では西仙寺、後ほど訪れた西林寺、2カ寺同時の秘仏公開を記念した特別御朱印をいただいた。
この御朱印を持っていれば、ご開帳の期間中であれば何度も秘仏を観れるというものだった。
本堂の中では秘仏とついにご対面できた。
ご本尊の周りには厳つい不動明王と毘沙門天が本尊・十一面観世音菩薩を囲っていた。西仙寺の住職さんにお寺のことについて尋ねてみると、
西林寺の本尊も西仙寺と同じような配置だそう。
法道仙人が関わるお寺は本尊の周りを不動明王と毘沙門天が囲む配置だと教えていただいた。
『西脇あれこれ : その歴史と民俗を語る』という書籍の中で、西仙寺では鬼会が行われたという記述があったので、鬼のお面はいつ観れるのかが気になり住職さんに訪ねた。どうやら節分祭で観れるそう。
本堂の中は厳かな雰囲気で、本尊の凛々しく品のある姿が印象的だった。
本堂を堪能しあとは、再び自転車でエッサエッサと漕いで20分ほどで西林寺へと向かった。
西林寺
西林寺について
西林寺は651年に法道仙人が開基の高野山真言宗の古刹。夏は紫陽花、秋は紅葉、春は唐子ツバキと四季折々の風景を楽しめるのが醍醐味。播磨西国三十三ヶ所・第20番札所である。
西林寺と僕
西林寺は僕が地元の中でも最もお気に入りスポットである。小学生6年生の時の春遠足で峠を越えて本堂に訪れたり、秋にスケッチ大会でお寺の絵を下手くそながら楽しく描いた思い出の場所。
今回のご開帳で西林寺を訪れたときに小学生のときの思い出が頭に浮かんだ。
西林寺散策
西林寺の山門をくぐると背筋がピンと伸び、いつも気が引き締まる。本堂までは少し坂道でいい運動になった。
西林寺の本堂への行く道は季節を変えても、本当に美しい景色で、歩いているとリフレッシュにもなる。
西林寺の本堂の秘仏は60年1度ということで、昔のご開帳の時の様子が気になりました。60年後は果たして自分は生きてるのか、長生きしたいな。そんな思いでご本尊と対面しました。
あと西林寺と長崎県の五島列島に関わりがあるそうで、西林寺の僧・増信が五島列島大宝寺に寄り梵鐘鋳造の発願者となったといわれる。この内容が『西脇あれこれ : その歴史と民俗を語る』という書籍に記載があり、五島列島という土地を自分の目で確かめる宿題ができた。
そんなことを考えながら御朱印帳を撮って、西林寺を後にした。
終わりに 西林寺と西仙寺を訪ねて
今回地元の古刹、西林寺と西仙寺を訪ねて感じたことは、地元のお寺の歴史の深さ。60年に一度、500年記念という時間の長さを目の当たりにするとご開帳に行かなきゃという焦燥感も少しあったのかもしれない。それ以上に地元の風景や出来事を記録、いや記憶として残しておきたいと思い今回記事を書くことにした
他にもまだまだ自分が知らない地元の魅力があるのかもしれない。今後の散策・旅を通して追求していきたい。と書いているうちに日付が変わってしまったのでここで筆を置くことにしよう。