自己中心的な考え方に気付かせるためには
子供たちの自己中心的な言葉や考え方に悩まされてる方は多いのではないでしょうか。
実は学校でも、そのような状況はよくあります。
みんなが使う公共物で、勝手に自分のものだと言い張って、友達が使おうとすると、奪い取ったり、「それは自分が先に見つけた」と、自分中心の発言をしたりすることがあります。
保護者の方も、兄弟の中でも、自己中心的な考え方で、兄弟のどちらかが、我慢をしなければならなかったり、ケンカに発展したりすることも多くて困っていると相談を受けたことがあります。
はやり、子供たちの中には、自己中心的な考えを押し通さないと気が済まない子がいますし、そのような子に、
「そんなことをいったら、相手が困るでしょ?」と相手の気持ちを考えさせるように、言葉をかけると思いますが、あまり効果はないことが多いと思います。
私は、相手の気持ちを分かるためには、自分も周りが感じているのと同じような状況にならないと、自分の事として捉えられにくいと考えています。
これは、『やられたら、やり返す』のようなネガティブなイメージではなくて、自分のことに置き換えて、状況に気付いてもらうことが目的です。そこを間違えてしまうと、感情的になってしまうので、大人は怒らず、丁寧な口調で冷静に対応してください。
自己中心的な考え方をする子供たちの多くは、人の物は、そこまで大切だと思いませんが、その分自分の持ち物に関しては、とても大事に扱うことが多いです。
そのことを利用することが良いかと思います。
例えば、友達や兄弟の持ち物を叩いたり、傷つけたりすることがあると思います。
原因として、じゃまだったから、イライラしたから、目の前にあったから、など明らかに自己中心的な理由であれば、
落ち着いた口調で、
「あなたが言っている、誰の物でも傷つけてよいルールだったら、たまたま目の前にある、あなたのゲーム(大切なもの)も、傷つけてよいというルールってことでいい?」
「あたが言い出したんだから、間違えはないよね?」
と、言ってください。
反応がなかったら、壊すことはせず、持ち上げたり、触ったりするだけでも、焦り始めると思います。
そこでも、冷静に
「いや、あなたが言ったことを、やっているだけだよ。」
「自分の言葉や行動だよ。」
と、泣いても突き放して構いません。
おそらく、そこで始めて自分の中で、人の物を傷つけると、とても嫌な思いをすることに気付くことができると考えます。
そして、子供たちの声で、
『気を付ける』
『次はやらない』
『物を大切にする』
など、本質に迫る言葉が聞かれたら、
冷静に、
「よかった。こっちも、あなたの物を壊さないといけないところだったよ。」
「そんかことしたくなかったから、よかった。」
「この涙(反省した気持ち)は忘れないでね。こんなことしたくないからね。」
と優しく伝えてください。
この流れを数回続けると、結構自己中心的な言動がおさまることが多いです。(私の経験ですが)
自己中心的な考え方は、本当に子供たちが自分自身を苦しめてしまうことにつながります。
ぜひ、改善できるように、自分ごととして、捉えてあげて、気付かせてあげてください。