押し引きの大切さ

大人と子供が衝突する原因の一つに、

『お互いに自分の考えを押し通そうとする』ことがあるかと思います。

パワーバランスとして、どうしても大人の方が強くなってしまい、子供の方が、自分の気持ちや考えを押さえることの方が多くなるかとは思いますが、少し気が強かったり、考えをなかなか曲げることができない子の場合、衝突が起こることも考えられます。

その場合、叱りつけたり、理詰めで何も反論できないようにしたりすることがありますが、それをやっていては、関係性も悪くなって行ってしまうのではないかなと感じます。

その反対に、何にでも、子供の言うことを受け入れすぎてしまうと、それもそれで、大人の言うことを聞かなくなってしまいます。


そこで大切だと思うことは、
考えや気持ちの『押し引き』です。

お互いがイライラせずに、気持ちや考えの押し引きができると、衝突することが減ってくると考えます。


【押し引きのポイント】
私が実践している中で、押し引きのポイントはいくつかあります。

①妥協点を擦り合わせる
基本的には、大人の方がこちらの意見を伝えるところから始めるかと思います。
そのときに、子供の方から、否定的な言葉が出てきたら、
「分かった。それじゃ、会議しよ」
「ミーティングしよ」
などと、大人っぽい言葉を使って、気持ちを惹きつけます。

そして、
まず、大人側の許せる妥協案を提案して、
「これならどう?」
と、質問を重ねていき、お互いに、
『これだったらいいか』と思う落とし所を探す方法です。


②交代制にする
全面的にどちらかの意見を交互に受け入れる方法です。

これは、時間や内容に余裕があった場合に行ってほしいのですが、

『今回は、あなたの考えや気持ちを優先するから、次はこちらの意見を聞いてね。』と、流れをもっていきます。

そのときに、必ずポイントなのが、大人側が子供の意見を聞いたときに、証拠を残しておくことです。
もし、次回約束を破ったときにどうするかを話しておくことも大切です。

できれば、子供本人が発言した動画や紙に書いたものを残しておくことがよいと思います。

もし、次のタイミングで、こちらの指示を聞いてくれなかったら、証拠を見せながら、
「前回は信頼して、あなたの気持ちを聞いたのに、裏切ることをするんだ。」
「今度から、あなたとは約束できなくなるけどいいよね。」
と、本人の不利益になることをもちだすと、自分でした約束を破ることの重大さに気付くことができると思います。


③部分的な交代制にする
①と②を合わせたような形になるのですが、負荷がかからない程度に部分的に、子供の意見に合わせてあげて、その後大人側の気持ちも部分的に受け入れてもらうといった形です。

押し引きが上手くできるようになってきたら、部分的に擦り合わせて、交代でできるようにすると、スムーズにいくことが多いです。


これらのようにすると子供の気持ちとしては、
『気持ちが分かってくれた』と思ってくれて、イライラすることなく、こちらの要求に取り組めるようになってきます。

無理に押してもダメな時は、受け入れる。
そして、次は受け入れてもらう。

この繰り返しを行うことで、お互いによい距離感を掴むことができます。


もちろん、これに当てはまらないことも多いと思いますので、もし、お互いに曲げることができなくて、衝突して困っている方がいらっしゃいましたら、コメントいただければ、一緒に考えますので、お気軽にコメントください。

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