外でベタベタする
お家以外の場面で、お子様との関わり方について意識されたことはありますか?
以前特別支援学級に在籍する6年生の男子の保護者の方から
「高学年になるのに、まだ平気で手を繋いできたり、抱きついてきたりとベタベタしてくるのは大丈夫ですか?」
と相談を受けたことがあります。
その相談を聞いて、
確かに、特別支援学級の子供たちの多くが、学校公開や授業参観のときに、お母さん、お父さんに抱きついている状況をよく見ることに気が付きました。
しかも、高学年の子でも関係なく、しかも友達が近くにいるのに、嬉しそうにベタベタしている様子がありました。
本人よりも、保護者の方の方が、
『そろそろ、距離を置いた方が良いのではないか』
『外でベタベタされると、恥ずかしい』
『周りの目が気になる』
と、気にされていることが多いと感じます。
私もその保護者の方の感覚は間違っていないと思います。
低学年なら『かわいい』で済みますが、高学年や中学校になってくると、『周りの目』が気になりますよね。
大きくなって、外でベタベタすると、少し奇異な目で見られるかもしれません。
社会生活の中で、周りからどのように見られるのか、それを理解して、自分から適応する力を付けていかなければならないと思います。
ですから、
抱きついたり、手を握ったりすることは悪いことではないのですが、場所を考えていくトレーニングが必要だと思います。
まず、
お子様が中学年ぐらいになってきたら、
『外での行動』と『家の中での行動』について、分けて考えることが大切だということを伝えていきます。
そのとき、
「あなたのことが嫌いな訳ではないけど、外で抱きつかれたり、手を握られたりすると、恥ずかしいんだ」
「おうちに帰ってきたら、もちろん大丈夫だよ」
とお子様自身は恥ずかしくなくても、お母さん(お父さん)は恥ずかしんだよ。と、伝えてあげることで、
「外ではやめなさい」と、頭ごなしに言うよりは、理解しやすいと思います。
そして、もし、外で愛情表現を求めてきたら、
「この前の話覚えてる?」
「家に帰ってから、ぎゅーってしようね」
「恥ずかしいから、協力して」
と、距離をとる練習をすることが大切です。
そして、おうちに帰ったら、約束をしっかりと守ってあげて欲しいなと思います。
支援が必要な子の多くは、学校にお家の人が来てくれることを、とても嬉しく感じます。
そのときに、しっかりと、外での対応をしていることで、変に目立つことがなくなり、気持ちよく生活することにつながります。
お子様が周りからどのように見られるかを意識されると、よいと思っています。