別室登校
不登校にはなっていないけど、行ける時間だけ登校したり、みんなと同じ教室には入れないけど、保健室だったら行けたりといった、別室登校をしている子供たちもいるかと思います。
別室登校をしている中にもパターンがあって、
◯徐々に教室に入れなくなって、不登校にはなっていないけど、別室だったら登校ができているパターン。
◯一度不登校を経験し、再度学校へ行くことができるようになったが、まだ教室までは入ることができないパターン。
◯何度か不登校を経験していて、学校へ行くためのきっかけとして、別室登校しているパターン。
◯入学当初から教室に入って学習することが難しく、長く別室で学習したり、生活したりしているパターン。
他にも、それぞれ別室登校になった経緯は様々あるかと思います。
保護者の方も、『別室登校』という単語だけを聞くと、不登校とあまり変わらないように感じることもあって、不安に思われるかと思います。
もちろん、普通学級にしろ支援学級にしろ、教室で友達みんなと一緒に学習して欲しいと思うお気持ちはよくわかります。
ただ、別室でなら登校できる状況というのは、子供たちにとっても、勇気をもって行動している状況だということを知っておかなければなりません。
もしかしたら、学校にいって、友達に「なんで教室に入らないの?」と言われるかもしれませんし、先生たちも、廊下ですれ違うときに、「頑張ってる?」など、本当なら話しかけて欲しくないのに、話しかけらるかもしれません。
子供たちも、そのような自分にとってリスクもあるのに、なんとか安心できる居場所で、生活しようとしていることを、周りの大人がしっかりと理解していかないといけないなと感じます。
ですから、私の考えですが、再度教室に戻るということは、とてと難しいことで、大人の方が無理に進めてしまうと、別室という微妙な均衡で保たれていたものが、一気に崩れてしまうことがあります。
1番の解決は、本人が「ちょっと挑戦しようかな」と意思を示して、それに対して、周り(先生や友達)の支援が行き届いている環境で、成功体験をする。
これができてくると、少しずつ戻ることができてくると思います。
ただ、その一歩の「挑戦してみようかな」と思ってもらうことが難しいのですが、どこかのタイミングで、意欲を示すときがきます。
不登校や別室登校、登校しぶりの子も、ずっと気持ちが落ち込んでいるわけではありません。
どこかのタイミングで、意欲が高まる瞬間がきっとあります。
そのときに、「行ってみたい」と思ってもらえるために、私たち周りの大人ができることは、とにかく学級や学校の情報を提供し続けることだと思います。
学習、仲がよかった友達、行事、先生のことなど、なるべくポジティブな情報を先生や友達から聞いて、それを落ち着いたお家などで伝え続けることが、大切だと思います。
そのためにも、やはり担任の先生やスクールカウンセラーの先生との情報共有は、ずっと密にし続ける必要があると考えます。
別室登校は、子供たちがリスクがあっても頑張って行っている状況だということをしっかりと受け止めてあげて、その上で、その子を信じて待つことが大切なのではないかと感じています。