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空気が読めない
保護者の方からの相談で、
「うちの子空気を読めなくて、学校で浮いていないか心配です。」
と、相談されることが多いです。
確かに心配ですよね。
ご家庭でも、自分の話ばかりしたり、静かにしなければならないときに、目立つ声の大きさで話し始めたりと、家でも空気が読めないから、学校では、もっと大変なことになっているのではないかと思いますよね。
おそらく、心配事は当たっていると思います。
空気を読めないと、一言でいっても様々かと思いますが、1番目立つのは、周りと違うことを言ったり、やったりすることだと思います。
●全校朝会で、飽きてしまって、関係のない話をする。
●通常学級の交流に行ったとき、答えが分かったら、みんな考えているのにも関わらず、答えを言ってしまう。
●みんな掃除を頑張っているのに、「めんどくさい」と、いってしまう。
●学習や授業に関係のない話をし始める。
●友達の発言のときに、あたかも自分の番のように話し始める。
など、周りのことが見えていないのと、見ていたとしても、
そこで、
「この場面では言っては行けない」
「みんなみたいに合わせないと」
と、思い続けることができないと改善するのは難しいと思います。
浮いてしまうと、奇異な目で見られてしまったり、相手にされなかったりする危険がありますし、最悪いじめや意地悪の標的になってしまうこともあります。
改善策として、私が考えているのは、
『今はどんな場面なのか』
『今はどのように過ごすのがよいのか』
この2つを、公共の場や集団に入る前に確認すること。
そして、
『周りが静かになったことを知らせる』
『静かになるということはどのような状況なのかを教えてあげる』
など、もし空気が読めない言動が出てしまったときの対応をしっかりすること。
この2つのことを意識することで、少しずつではありますが、効果がでてくると思います、
事前の確認では、具体的な確認が大切です。
◯この場の声のボリュームは、どのくらいまで出してよいか。
◯どのような言葉なら言ってもよいか。
◯どのくらいの時間を頑張る(意識し続けなければならないか)
◯声を出しそうになったら、どうするのか。(心の中でいう練習をしておく)
などの準備が必要です。
もし、空気の読めない言動をしてしまったとき、周りの人はどのような様子なのかを教えてあげることが大切です。
「今、周りの方たちが、シーンとして、こっちを見たでしょ。」
「周りの人たちは我慢をしていたり、おかしいなと思ったりしたからこっちを注意するように見てきたんだよ。気付いてね。」
と、周りがどのように思っているのかを教えてあげるとよいと思います。
空気が読めないのは、正直なところしょうがない場面もあると思います。
しかし、集団生活をしている中では、少し自分の気持ちや考えを抑えることで、周りとうまく生活できる場面もあります。
本人も悪気があってやっているわけではないので、ぜひ、教えてあげてください。