見出し画像

2021年9月,河野太郎「原発反対論」は溶融,自民党総裁選に挑んで新設原発を認めないという地点まで後退,2024年9月にも総裁選があるとさらに萎縮

 ※-0 河野太郎の政治問題に関しては「本日,2024年8月7日夕刻」に公表された『Samejima Times』のユーチューブ動画サイトにおけるつぎ「記事」を,本ブログのこの記述・公開後に閲覧できた

 ということで,とくにその『Samejima Times』2024年8月7日のこの動画は,本日のこの記述と直接に深い関連性がある内容だということで,ここ冒頭でさきにその案内をすることにした。

 まず,そのリンク先・住所は,https://www.youtube.com/watch?v=CqmVFFelWVU である。ここをクリック( ↑ )すればこの動画は視聴できる。

 なお今回は,この動画からつぎの2コマをあえて取り出し,ごく簡単ではあるが,鮫島 浩がなにをいわんとしていたか,その要点を理解するための助けとしたい。

原発「批判の立場」を封印した河野太郎を批判していた
河野太郎は自民党の総裁選に出馬して当選を狙う野望があって
反原発の立場を封印


 ※-1 話題はまず2021年9月中の自民党総裁選から

 a) 2021年の9月であったが,自民党にとって早くも賞味期限切れとなってしまい,首相の座を去ることになった菅 義偉(首相としての任期期間は2020年9月16日から2021年10月4日)の後任を選ぶための「自民党内の総裁選挙⇒実質,首相になる人物選び」が実施された。

この4人は全員「帯に短したすきに長し」
というまでもなく貧しい布陣であった

男性2人はろくでもないというか鈍感力なら誇れる御仁
要は「世襲3代目の政治屋」で「モノが分からん人」

高市早苗は安倍晋三が生存中「安倍派の特攻精神」を丸出しに尖兵的に立ちまわり
この国の政治を私物化政治的にファッショ化するための走狗になりはてた

 なお,その3年前の2021年9月29日におこなわれた自民党総裁選挙の投開票「結果」は,つぎのようになっていた。ここでは,決選投票の結果のみ抜き出しておく。以下の数字は「氏名と得票数(国会議員票+都道府県票)」である

  「河野太郎 170 ( 131+ 39)」対「岸田文雄 257 (249+8)」

 そして今年,2024年のこの9月になると,「コップのなかの嵐」でもあった自民党総裁選が再び実施される予定だが,河野太郎は再びこの党内選挙に挑戦するつもりである。

いまでは「経済3流・政治4流」国:日本を
代表できるような自民党政治屋の面々が首相になりたいといって
まずは自民党総裁選に名乗るのか


 b) ところで,安倍晋三がまだ生存中,この「世襲3代目の政治屋」は電通とは大の仲良しであった。そこで,河野太郎の悪評を文春や新潮に盛んに書かせては騒がせていたが,この程度のカラクリを喝破できなかった,われわれ市民:有権者が大勢いたせいか,そうした晋三の悪だくみをみぬけていなかった。

 安倍晋三は以前の総裁選では,ファシスト〔このなんたるかのイロハからして実はよく弁えていなかった〕姉さんの高市早苗のことを,その電通が手をまわして強力に喧伝してきた。もっとも,高市はそれこそ当て馬的な総裁選の候補であったから,そう簡単には当選するわけがなかったが……。

 ともかく,なかでも「原発廃絶論」(を主張していたはずだがこれ)を軌道修正した河野太郎の腰砕けぶりが,見物であった。太郎は自分のホームページないしブログのなかでは以前,原発の存在がいかに技術経済的に不合理,不条理な電力生産装置・機械である事実を,的確に批判してきたはずであった。

 ところが,2021年に総裁選に初めて出馬する以前からの,それも,河野太郎が大臣職にありつけた時期以降の経過について,ここでごく簡単に説明しておく。以下は,経歴のそのすべてではなく,記述内容に関連しただいたいのところを紹介しておく。

 河野太郎の場合,2015年10月からだったがまず,安倍晋三の第2次政権時において,「国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災)」「外務大臣」「防衛大臣」などを任命されていた。

 また,菅 義偉政権の時期には「内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)」を務め,さらに岸田文雄政権になると「ワクチン接種推進担当大臣」と「内閣府特命担当大臣(デジタル改革)」など(とくにこれは現職でもある)を任命されていた。

 そのうちでもとりわけ,「内閣府特命担当大臣(デジタル改革)」をめぐる河野太郎の仕事っぷりについては,マイナンバーカード制度の採用・運営の問題をめぐって悪評紛々が巻き起こっていた。

 要は,河野太郎がマイナンバーカードについて記録してきた対応は,「フザケタ対応ぶり:高慢ちきな態度」が目立ち,また結果としてはぐらかして嘘となる発言も多く,国民たちから信頼をもらえない采配・指導が目立っていた。

 それゆえ以前であれば河野太郎を首相の候補として,なんとなく支持していたつもりの庶民からも,この太郎もやはり「世襲3代目の政治屋」のできそこないに映るほかなかった〈真実〉が,いともたやすく透視される始末になっていた。

 c) そのあたりの関連する事情については,つぎの『東京新聞』の記事が参考になる。

 この『東京新聞』2023年8月記事の見出しは,「河野デジタル相,マイナカード総点検中に外遊『無責任』批判の声 個人情報保護委員会の立ち入りも」2023年7月26日 22時19分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/265636 となっていた。

 この記事の全文は上のリンク先・住所( ↑ )をクリックして読んでほしいが,本文中の小見出しは「河野大臣は不在による影響を否定」「マイナンバー制度,相次ぐトラブル」の2点になっていた。

 さてここで話はいったん,2021年9月におこなわれた自民党総裁選に戻したい。当時の『日本経済新聞』2021年9月21日朝刊1面には,つぎのような河野太郎関係のつぎの記事が掲載されていた。なお,『日本経済新聞』2024年8月1日朝刊4面に掲載されたごく最近における河野太郎関係の記事も,つづけて並べるかたちで紹介しておく。

途中までの尻切れトンボでの紹介である
最近(2024年7月下旬)における世論調査の結果は
「つぎの総裁にふさわしい人」として

「石破 茂 24% 小泉進次郎 15% 河野太郎 5%」
という順位と%になっていた

河野太郎はまたもやドンケツ
総裁選に備えて逐次的に自分の政治路線を変更していくべきだという
考えを再確認でもしたか?

原発の必要性について河野はこの記事では
「各国がやらなければいけないことだ」
といいわけしていた

また「核燃料サイクル」についてその実現可能性は
99.99%無理であった技術的な特性
(過去半世紀をかけてきてもいまだに無理である事実)を
しらないはずがないこの人が
 
このように「効果をきっちり見る必要がある」とかくわえては
「原発というゼロエミッションの電源」などとのたもうたのは
完全なる詭弁を行使した意図的な間違い発言であった

 当時(ここでは2021年での場合に関した話)発動させられていた経産省による「河野太郎叩き」は,安倍晋三と組んだ電通の全面支援による「高市早苗支援体制」となって騒々しく宣伝された。

 とくにネット記事のあいだに,すでに掲示されていた「高市ヨイショ!・宣伝」に導くためのリンク設定は広告手法として醜悪であった。

 補注)前段に登場した文句,⇒『「高市ヨイショ!・宣伝」に導くためのリンク設定』とは,つぎのごとき「対抗的広告リンクの工夫の存在」を指していた。

 高市早苗への批判に対する逆非難の内容を,一方的に喧伝するためのリンクが上部と右側の「2箇所」に設定されていたのである。 当時(2021年9月の自民党総裁選をめざして)すでに,「安倍晋三が電通を使い企んだ」その種の攻勢は,予算をタップリかけて大々的におこなわれていた。

 d) 要するに,その広告の攻撃方法が狙っていた目的は,つぎのごとき「当時の総裁選候補者たちの人気分布」(♠)を,なんとかしてでも,ひっくり返したいと画策した連中(その核心にはもちろん安倍晋三が居て,電通が全面的に強力に手助けする関係)の企みであった。

(♠) 朝日新聞社は2021年9月11,12日に全国世論調査(電話)を実施した。つぎの首相を事実上選ぶ自民党総裁選が17日に告示されるのを前に,新総裁にだれがふさわしいか聞いたところ,河野太郎行政改革相が33%と最多で,石破 茂元幹事長が16%,岸田文雄前政調会長が14%,高市早苗前総務相が8%,野田聖子幹事長代行が3%だった。 

 註記)『朝日新聞』2021年9月12日 10時46分,https://www.asahi.com/articles/ASP9D6QWVP98UZPS007.html 

 補注)以上の結果は,3番手の岸田文雄が総裁に選ばれ,安倍晋三の狙ったとおりになった。高市早苗はあくまで “当て馬的な妨害用の要員” としてそれも安倍晋三が電通に任せたかたちでもって,SNS戦術的に当時の総裁選を撹乱させ,河野太郎や石破 茂を排除することを狙い,大いに成功したことになる。

日本の社会をダメにした安倍晋三と電通的な悪業

 また,安倍晋三は例の「河井案里:取り半事件」で1億5千万円問題が暴かれたら完全にアウトだっただけに,必死になって河野潰しのための裏工作をおこなった。

 なんといっても,「こんな人:子どもの総理大臣」に大混乱させられてきた「日本政治の後進国的な特性」に限っては,この人が死んだあとになってもなお,影響がいつまでも大きく打撃として残存してきた。

 以上に述べた日本政治のありようは,単にあの「世襲3代目の政治屋」だけにまつわる問題性ではなかった。このような政治屋のボンボンに壟断されるごとき「日本政治の民主主義体制にひそむ脆弱性」が,そもそもの基本的な難点であった。

 --以上,本日2024年8月7日の記述を始めるにあたり「前文的な解説」をくわえてみた。この記述の要点はつぎの3点に整理できる。

  要点・1 原発問題にまでからまっていた「自民党総裁選」が抗争的に展開された

  要点・2 原子力村を構成する利害関係者も注視した自民党総裁選であった

  要点・3 高市早苗は安倍晋三の腹話術(暗躍)に利用されたお人形に過ぎなかった

要点

 

 ※-2 古賀茂明「経産省による『河野太郎叩き』が意味すること」『AERA dot.』2021年9月7日,2021年9月7日 08:33,https://dot.asahi.com/wa/2021090500008.html

 a) 自民党総裁選の裏で大戦争が起きていた。主役は,原子力利権の守護神・経済産業省の官僚と河野太郎規制改革担当相だ。連戦連勝の河野氏に対して,経産省は『文春砲』で最終戦争に打って出た。

 先週の週刊文春は,近く閣議決定される「エネルギー基本計画(エネ基)」について,経産省資源エネルギー庁幹部との会議で,河野氏が繰り返しダメ出しする様子を伝えた。

 〔この記事を〕普通に読めば,河野氏が理由なくパワハラ発言をしたと読める内容だ。文春は,菅 義偉政権の目玉閣僚である河野氏を叩こうと考えた。その姿勢は,忖度報道ばかりの大手マスコミにはないもので貴重ではあるが,この記事はあることを報じていない。

 実は,この会議に至るまで,経産省と河野大臣,そして,河野大臣直轄の有識者会議「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース(TF)」の間では,1年近く議論がおこなわれてきたということだ。

 そのTFは電力会社から完全に独立した国内最高の専門家4人からなる。そのため,私がみるかぎり,経産省は論戦で完敗した。経産官僚はネット生配信で毎回恥をさらしたのだ。

 たとえば,文春の記事にあった「容量市場」制度(将来の電力需要に備えるため,電力会社が準備する安定供給電源設備に対して,供給が不安定になりがちな再エネ電力などの供給業者が一定の資金をあらかじめ支払って,設備を維持してもらう制度)は,世界に例をみないでたらめな制度だ。

 b) 驚いたことに,大手電力会社の石炭火力に多大な補助金を与え,逆に再エネ電力供給業者に事実上の死刑宣告になるような多額の資金拠出を強制する制度になっている。

 河野氏は,即時廃止または抜本的改革を主張したが,経産省はこれを無視。エネ基最終案にも即時抜本改革さえ盛りこまなかった。河野氏が怒るはずだ。

 原発と再エネの電源比率の書き方についての争いも,文春の記事から分かるのは,経産省が,再エネの比率を想定以上に引き上げるのを妨げ,原発維持拡大に有利になるような抜け穴を作ろうとしているということ。

30年以上官僚をやっていた私〔古賀茂明〕には彼らの魂胆がよくわかる。経産官僚は,電力利権と安倍晋三前総理や甘利 明税調会長などの利権政治家の側に立ち,国民の利益をまったく無視している

 こうした真実をしれば,国民の多くは,経産官僚に対して罵声を浴びせたくなるだろう。やむなく河野氏が,理不尽な内容のままなら閣議で反対するといったのは当然のことだろう。それがどうして「脅し」になるのか,意味不明だ。

 経産省が,内部調整中のエネ基の文言を一部週刊誌だけに漏洩して,「個人攻撃」で河野氏を叩こうとしたのは,彼らの「政策論」が世の中で通用しないと悟ったからだ。つまり,彼らは負けを認めたのだ。

 c) 官僚と族議員の利権に容赦なく切りこむ河野氏の敵は,利権擁護派の官僚と自民党族議員全体に及ぶ。彼らは,週刊文春を味方につけた経産省とともに,かさにかかって河野叩きに出るはずだ。河野総裁や要職での起用の可能性もあるとなればなおさらだろう。

 マスコミによる河野氏への人格攻撃は,その報道の意図とは関係なく,原発維持拡大などの利権擁護派に利用されていることを国民はよく理解しておかなければならない。(以上は『週刊朝日』2021年9月17日号の簡約版から引用)

 ※人物紹介※ 古賀茂明(こが・しげあき)は,古賀茂明政策ラボ代表,「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年長崎県生まれ,東大法学部卒,元経済産業省の改革派官僚,産業再生機構執行役員,内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『官邸の暴走』(角川新書)など。

古賀茂明の経産省批判

 以上のような古賀茂明の議論のなかに出ていた指摘,「彼らは,週刊文春を味方につけた経産省とともに,かさにかかって河野叩きに出るはずだ。河野総裁や要職での起用の可能性もあるとなればなおさらだろう」という点は,そのとおりに進行していった。

 さらには,以下にかかげる2021年9月9日に発売された『週刊文春』だけでなく,『週刊新潮』もくわわって,この〈論陣〉(?)に共同戦線を形成したかのように参戦していた。つぎのネット上に出ていた『週刊文春』2021年9月9日号のなかには「河野パワハラ〈音声〉」とい見出しがあった。

『週刊文春』必ずしも正義の味方にあらず(というしだい)

 古賀茂明が指摘した,それも自民党総裁選に出馬した河野太郎をめぐるマスゴミ攻勢は,原発廃絶論の立場・思想を従来明確に主張・維持してきたこの河野を,安倍晋三や麻生太郎の意向を最大限に忖度するかたちで,実行されていた観ると以外,解釈のしようがなかった。

 さて,河野太郎『原発と日本はこうなる-南に向かうべきか,そこに住み続けるべきか』講談社,2011年11月が堅持していたはずの「反・原発」の考え方を,河野は自民党総裁選に出馬したのを契機に軌道修正していく。

「原発マフィアによる陰謀の全貌」?
河野太郎はそれではいったいどこに立っていたつもりか

 関連してとなるが,『毎日新聞』2021年9月9日朝刊の報道は,「2021自民党総裁選 河野氏,再稼働容認 原発政策『ある程度必要』」だというふうに「河野太郎の転向ぶり(?)」を伝えていた。

 河野太郎行政改革担当相は〔9月〕8日,原発政策に関し,内閣府で記者団に「安全が確認された原発を再稼働していくのはある程度必要だ」と述べた。持論とする脱原発については,「いずれ原子力はなくなる。ただ別に明日,来〔2022〕年やめろというつもりはない」とした。

 註記)前段記事の出所は『毎日新聞』2021年9月9日朝刊,https://mainichi.jp/articles/20210909/ddm/002/010/033000c(現在は削除されているリンク先住所)

 こういった河野太郎の「言説・変質」を聞かされたとなれば,まっとうな思考でこれに応えるとしたら,強く非難・批判を返して当然であった。前段の『毎日新聞』の記事を紹介していたある人は,こういうふうに河野の変質を片付けていた。 

 「かつては反・脱原発を強く主張していたのに,この変節ぶり。こんな変節男が首相になったら日本は大変です」

 確かに,そのとおりに指摘するほかなかった点(感想:反発)は,誰も否定できない前後関係から必然的に生まれていた。だが,この「変節男」に比較してみるに,「そのほかの連中」,つまり「自民党総裁選」に立候補していたあとの面々の場合に関しても,たいした違いはなかった。

 それどころか,高市早苗みたくこの総裁選に対して安倍晋三の意向を受けてたかたちで,つまり,自身が「噛ませ犬」である含みに気づかないはずがなかったこの人物によりも,河野太郎のほうが相対的には “まだだいぶマシ” な自民党の政治屋だったかもしれない。

 いずれにせよ,河野太郎が自民党の総裁に選ばれ,日本国の首相になったりしたら,その時に「原発ゼロ指標で本当に困るのは原子力村の住人たち」であったはずである。その政府の代表的な関係官庁が経済産業省・資源エネルギー庁であった。

 河野は当時(ここでは前後してあくまで2021年9月時点での話題であったが),原発の新増設については発言していなかったけれども,2024年の8月段階になるや,原発の新増設を認容するかのように発言を変更していた。

 この原子力に一番こだわり,絶対にこのエネルギー源を捨てるつもりがない「反・国民的な官庁:経済産業省」は,たとえば,つぎの※-3に説明するごときゴマカシを前面に出しつつ,しかも原発に固有の諸困難を,さらにマヤカシ的に糊塗する〈ヘリクツ〉を一生懸命に駆使してきた。  

    ◆平成30年度(2018年度)エネルギー需給実績を                 取りまとめました(速報) 2019年11月15日 ◆
   = https://www.meti.go.jp/
       press/2019/11/20191115005/20191115005.html =  

 資源エネルギー庁は,各種エネルギー関係統計等をもとに,平成30〔2018〕年度の総合エネルギー統計速報を作成し,エネルギー需給実績として取りまとめました。  

 1.エネルギー需給実績(速報)のポイント〔からのみ引用した〕

 (1) 需要動向   最終エネルギー消費は前年度比2.9%減。うち石油は同4.1%減,電力と石炭は同2.0%減,都市ガスは同 1.7%減,熱は同 1.1%減であった。
  
 補注)ここでは理由がよく分からないのだが,「原子力」はこの分類項目に入れられていない。  
 
〔記事に戻る→〕 家庭部門は,暖冬の影響から,厳冬であった2017年度に比べて大幅に減少。企業・事業所他部門は,経済活動が緩やかに拡大したが,鉄鋼やエチレンの生産量の減少や省エネの進展等により減少。
  
 最終消費を部門別にみると,企業・事業所他が同 2.3%減(うち製造業は同 2.4%減),運輸が 1.2%減,家庭が同 7.8%減と,主要全部門で減少。電力消費は,家庭は同 4.6%減,企業・事業所他は同 1.0%減。
 
 (2) 供給動向   一次エネルギー国内供給は,前年度比 1.9%減。化石燃料は5年連続で減少する一方,再エネ及び原子力などの非化石燃料は6年連続で増加。

 一次供給のシェアは,発電で再エネ普及と原発再稼働が進み,再エネ(未活用エネ含む)と原子力は各前年度比 0.6%増,1.4%増。一方,石油は最終消費,天然ガスは発電用を中心に減少し,各同 1.4%減,同 0.6%減。石炭は,量は減少もシェアは横ばい。
  
 補注)ここでいわれている「再エネ(未活用エネ含む)と原子力は各前年度比 0.6%増,1.4%増」とは,速報版での数値であっても,意味不明瞭。

 もっとも,すべて比率(%)による表現に統一されているので,そう読むほかないのだが,問題は「再エネ及び原子力などの非化石燃料」などと,一括する分類の方法に,そもそも間違いがあった。
 
 原子力エネルギーを生産させる原料が「化石燃料では絶対にない」とはいえない。地中からウラン鉱石を取り出し,これを生成して原子炉で焚くための燃料棒まで製造していくのである。

 それゆえ,それを「非化石燃料」だと無理に規定しておいたうえでさらに,「再生エネ及び原子力」として同じ範疇に分類し同居させるのは,水の中に無理やり油を混ぜあわせる仕方に似ている。

 なぜならば,もとから論外なあつかいだというか,非常に乱暴な「分類にはなりえない〈分類の方法〉」を,いまだに維持しているのであった。

 「再生エネ」と同じ場所に「原子力」を並べておき,「双方が仲間でありうるかのように位置づけたい雰囲気作り」に努力はしていたものの,原子力というエネルギーが事故を起こした時に発生させてきた「看過できない重大な事実の歴史」,

 これを換言して具体的にいえば,

 「ほかの諸エネルギーとは比較のしようがない深刻かつ重大な事態の発生」に,いつも故意に目を塞いでおきたいかのような「経済産業省・資源エネルギー庁側の〈よこしまな願望史〉」は,いままでもすでに,隠しようもないくらい端的に表現されてきた。

〔記事に戻る→〕 発電電力量は前〔2017〕年度比 1.3%減(1兆471億kWh)。非化石電源の割合は23.1%(前年度比 4.0%ポイント増)。
発電電力量の構成は,再エネが 16.9%(前年度比 0.9%増),原子力が6.2%(同 3.1%増),火力が 76.9%(同 4.0%減)。

 補注)以上,この「原子力が 6.2%(同 3.1%増),火力が76.9%(同 4.0%減)」という数値は,比率ではなく発電された絶対量で比較したら,どういう意味あいをもたせることができ,どのように訴えられる性質のものになるのかという点は,そっと除けておいた〈説明方法〉になっていた。
 
 現状から観て,原子力(原発)による電力供給は,あってもなくても,それほど需要に対して支障が生まれるわけではなかった。ただ電力会社側の「原価・収益管理⇒利益・利潤」獲得機会の逸失分に関して,大なる不満が残っている。
  
〔記事に戻る→〕 エネルギー自給率は,前年度比2.3%増の11.8%(IEAベース)。

 (3) CO2 排出動向   エネルギー起源CO2 排出量は,前年度比4.5%減と5年連続減少し10.6億トンで,2013年度比 14.2%減。電力のCO2 原単位は,前年度比4.8%改善し,0.49kg - CO2 / kWh。
  
 CO2 は,東日本大震災後の原発稼働停止等の影響で2013年度まで4年連続で増加したが,その後の需要減,再エネ普及や原発再稼働による電力低炭素化等により,減少傾向。 

 部門別では,企業・事業所他が前年度比4.2%減,家庭が同11.1%減,運輸が同1.4%減。

 原注)本資料においてエネルギー量は,エネルギー単位(ジュール)を使用。(以下,後略)
 
 補注)この速報の「2018年度エネルギー需給実績を取りまとめました(確報)」は,2010年4月14日に出ていた。https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200414002/20200414002.html

速報「2018年度エネルギー需給実績」

  

 ※-3 死垂と化した東電福島第1原発事故「現場」でつづく惨状

 1)「福島第1,2号機の高線量部分の映像公開」『日テレ NEWS24』2021/9/10,https://www.news24.jp/articles/2021/09/10/07937975.html

 福島第1原発事故について検証している原子力規制庁のチームが現地調査をおこない,2号機で非常に高い放射線量を計測した場所の映像を公開しました。

 2号機の格納容器真上にある,直径およそ12mのコンクリート製のふたの部分を調査するさいの映像です。この場所には格納容器から漏れた放射性物質が大量に付着しているとみられています。

途中でこの画像資料を挿入した
文章は同一である

 今回,コンクリートのふたの一部に深さおよそ5センチの穴をあけ,その中の放射線量を計測したところ,分厚いコンクリートによって放射線が遮蔽されているにもかかわらず,毎時1100ミリシーベルトと非常に高い線量であることが初めてわかりました。

 一般の人が許容されている1年間の被ばく線量の 1000倍以上の数値です。

 原子力規制委員会の更田委員長は,〔9月〕8日の会見で「今後の廃炉作業を考える上で,非常に大きな問題になるだろう」と語っており,廃炉のスケジュールにも影響が出るみこみです。(上記『日テレ NEWS24』からの引用・終わり)

 ところで,そのコンクリート製のフタは厚さが数十センチあり,それが3層になっているという。その一番上のフタに5センチの深さの穴を開けてみたところ, 1100mSv/h もの強烈な放射能だったというから,一番下のフタの下面では想像を絶する線量になっていたことになる。

 以上のごときその後における状態は,間違いなく格納容器が大破してしまい,大量にその中身が出てしまったことまでも意味する。大きな爆発がなく,まだまともなに映る2号機ですら,そうした状況であった。1号機,3号機はさらにひどいことになっていた。そのように推測するほかない。

 何十年経っても線量は大して変わっていない。これでは,廃炉などまったくできないわけがない。もう絶望的なのであった。

 ここで,一言だけ追言する。その「何十年経っても」とは,本当は「何百年経っても」とか,否「何千年経っても」といいかえたところで,それほどおおげさな表現にはならない。

 2) 「福島第1フィルターほぼ全て破損」『共同通信』2021/9/9 19:34,19:50 (JST) updated,https://nordot.app/808647143307837440

 東京電力は〔2021年9月〕9日,福島第1原発の汚染水を浄化処理する多核種除去設備(ALPS)の排気フィルターに破損がみつかった問題で,全25カ所のうち24カ所で破損を確認したと発表した。2年前も同様の破損があり25カ所で交換していたが,原因を調べないまま運転を続け,公表もしていなかった。

 東電担当者は「2年前は通常の点検作業での交換で,トラブルとの認識はなかった。しっかりと原因究明をしておくべきだった」と説明した。東電によると,8月24日,作業中に警報が鳴り,ガラスペーパーと呼ばれる材質のフィルターが1カ所で破れているのがみつかった。その後,全箇所を点検していた。(引用終わり)

 この記事に登場する表現は「トラブルとの認識はなかった」とか,「原因を調べないまま運転をつづけ,〔この事実を〕公表もしていなかった」などと,あとづけのいいわけだけならば「よくできる」「東電の体質」を,端的に教えていた。

 この大電力会社はもはや「東電福島第1原発事故の事後処理」を諦めた姿勢を醸し出していた。2011年3月11日午後2時46分に発生したその大事故からすでに13年半近くの時間が経ったが,この事故現場はいったいいつになったら片づけられるのか,いまもなおまったく不詳,不可測のままである。

 そうなっていたのだから,つぎの※-4のごとき「議論=分析・解説」を,まじめになって傾聴しておくほかない。東電福島第1原発事故の後始末に触れるとしたら,基本的には実質,その99. 99%は未達成に留めおかれているとまで,決めつけてもよかったのである。

 否,そうではない,「オマエのこの意見は間違えている」と確言できる人は,その理由・根拠を添えて具体的に反論しなければならない。つぎの※-4の紹介は長くなるが,これまで本ブログ筆者も言及してきた論点も含めて,広範囲に問題をとりあげ議論していた。

 自民党総裁選における「河野太郎の原発廃絶論」の2021年9月版は,新設原発を認めないという路線まで後退したところに位置していたが,その2024年9月版となると「原発の新増設までも認める」かごとき口調に変質した。

 ところで,東電福島第1原発事故という大事件は,「21世紀の日本」における「事故原発の後処理」を,「半永久的な難題」として日本の政治・経済・社会に残した。

 なんといっても,「原子力エネルギーという《悪魔の火》」とかかわってきたからには,あの原発事故との因縁事は,これからもこの国に「深刻なる難事の持続」を意味しつづける。


 ※-4「竹野内真理ファイルで見つけた3・11の衝撃-本澤二郎の「日本の風景」(4197)-」『jlj0011のblog』2021年09月07日,http://jlj0011.livedoor.blog/archives/30395991.html

 補注)「竹野内ファイル」とは,ブログ『Takenouchi Mari Files -竹野内真理ファイル- Bilingual journalist』https://takenouchimari.blogspot.com/ 内に提供されている「各種話題」を「総括的に指示した名称」のことである。少し分かりにくい点があったので,事前に説明し,断わっておく。

補注)

 猿山のボス選びにわが日本の新聞テレビは熱中しているが,まともな人間は「3・11フクシマ隠し」の真相と深層のほうに気が向いて気が気ではない。第2のフクシマは必らず起きる。    a)「東芝製3号機は核爆発」を政府・東電・東芝はしっていた!!

 万一,大地震で茨城県の東海村核施設がやられると,権力と経済の中枢である首都圏は,100%の確立で壊滅することも分かってきたが,それでも〔2021年〕9月5日の茨城県知事選では,原子力村の経産官僚が再選,ゆでガエルの日本国民を,あらためて露呈した。

 筆者(引用している原文の書き手)は,竹野内フィイルでかすかに記憶していた3・11当時の菅 直人首相側近の,おそらく日本の戦後史秘録のなかでも第一級の証言をみつけることができた。日本国民必読の史実である。

 菅 直人や当時官房長官の枝野幸男ら民主党政権の中枢人物も共有していたはずだ。3号機核爆発の様子を,日本テレビが一度だけスクープ映像を流したが,原子力村の渡辺恒雄が放映を止めたことも。

 真実を伝えない政府のなかで1人,首相側近が記録し,それを日本と世界のために,勇気を出して公開していていた。それを竹野内真理ファイルが記録していたのである。感謝したい。菅 直人官邸に1人だけ,勇気と正義の人物がいたことに対して。

 東電フクシマ原発3号機は,間違いなく核爆発だった。そのことを政府・東電・東芝はしっていたのである。原子力村は「水素爆発」という大嘘を新聞テレビに垂れ流させていた。NHKの解説記者は,いまどうしているのか。生きてる間に真実を明らかにする責任がある!

 b) 水素爆発は嘘だったが,東芝は未だ沈黙で逃げている!

 3号機はヒロシマやナガサキと同じだった。ピカドン・核爆発だった! 米原発技術者のガンダーセン博士も,いち早く指摘していた。

 東芝製の原子炉である。東芝病院で命を奪われた次男・正文〔この文章の筆者の子息のこと〕が,真実へ導いてくれたのかもしれない。3号機は東芝製と記述する日本人ジャーナリスト第1号である。

 誰も書かない,書けない。原子力村に封じこめられている新聞テレビなのだ。週刊誌なのだ。3・11の真相は,いまも言論統制下に置かれているが,松田光世氏〔菅総理元政策秘書〕が死を覚悟して公開したことになる。彼の功績は絶大である。

 c) プルトニウム加工燃料の東芝製3号機の核爆発を政府東電は認めよ!

 1,2号機の爆発は,水素爆発である。3号機は違った。映像が残っている。キノコ雲を誰もが目撃できる。1,2号機のそれとまったく違う。間違いなく,核爆発であるが,そのことを官邸にいた人物が掌握していた。首相も官房長官も,閣僚のすべてが,核爆発にうろたえた様子をみてとれるだろう。 

 同時に,そこから原子力村・経産官僚による蓋がけ・隠蔽工作が,大がかりに大胆に開始された。加担させられたNHK記者の嘘の解説報道で,国民はとことん操縦された。その罪は万死に値する。

 補注)本ブログ筆者が貯めてあった関連の画像資料をここで列挙しておく。出所はいちいち付記していない。

この爆発事故の発生はこれなりに脅威であった
爆発は上方に向かい噴出していた
これは水素爆発と解説しえいるが正しいとはいえない
これは「核爆発だった」と付記していた
3号機の爆発は黒煙が特徴であった


〔記事に戻る→〕 なぜ核爆発だったのか。証拠は原子炉で燃やす核燃料にある。それは,核兵器に使用されるプルトニウムの加工燃料〔MOX燃料のこと〕だった。素人でも理解できるだろう。フクシマは,日本での3発目の核爆発だった。

 ヒロシマとナガサキは,戦争による原爆投下だったが,フクシマは地震で原発の原子炉が止まり臨界爆発したものだった。正確には爆轟〔ばくごう〕である。水素爆発の比ではない。これの被害測定をしりたい。米軍の秘密資料公開で判明するはずである。その時,関係者は死んで,この世にいないのか。

 補注)アメリカ政府が情報公開制度により開示の請求に応じる「機密指定解除文書」は,原則として30年間後になっている。東電福島第1原発に関する米側の機密資料も,あと20年〔17年ほど〕が経過したら,この本文が期待する事実(真実)が明らかになる。

 なによりも政府と東電,東芝は核爆発の事実を認め,その調査結果を明らかにすべきである。当時,放射能危険区域を米国は80キロ圏内としていた。フランスは,東京の大使館を関西方面に移転させている。枝野官房長官(当時)は,子供をシンガポールに逃避させた,と話題になったほどである。

 d) 反省も謝罪もしない東芝は医療事故だけでなかった!

 わが息子の医療事故死事件について,11年経っても反省も謝罪もしない傲慢無礼な東芝は,いまも3号機の製造メーカーとしての倫理的社会的責任から逃避している。恐ろしい悪魔の財閥企業である。

 3号機の核爆発による被曝者は,数えきれないほど多いはずだ。外部被曝と内部被曝で亡くなった福島県民と茨城と首都圏民は,半端な数ではないだろう。放射能被ばくは,じわじわと人の健康な体を蝕んで,最後は細胞を破壊して命を奪う。

 問題の2011年3月15日,品川区内の妻を残して,木更津市の旧家の様子をみにきていた筆者は,運よく3・15被曝を逃れることができたが,妻は翌〔2012〕年から咳が止まらず,精密検査の結果重すぎる肺腺癌と判明,有明のガンセンターでの治療も甲斐なく,2013年11月23日に非業の死を遂げた。彼女の死因は,3・15の首都圏を襲った放射能ではないだろうか。

 補注)2011年3月15日,関東圏に対して,その日の風向きに吹かれた放射性物質が届けられた。本ブログ筆者は当日,新宿駅近くの事務所に出勤していたが,そうした事実の経過があった点をしるのは,だいぶあとになった。

〔記事に戻る→〕 東芝の悪魔性を人びとは忘却すべきではない。以下に〔は〕勇気と正義の元首相・菅 直人の政策秘書の松田光世氏が,公表した3・11証言である。詳細はURLにアクセスしてもらいたい。3・11の貴重な官邸秘話でもある。

 付言すると,安倍・自公内閣が強行した4兆円五輪賭博も,3・11のフクシマ隠しだったが,頭かくして尻隠さず! 200万福島県民の棄民政策もひどすぎる。子供たちの放射能被害には,誰もがいたたまれない。政治の変革は不可欠である!

 補注)この段落で指摘された「放射性物質による人体の汚染問題」ならびに「その環境への汚染問題」は,政府や東電など「原子力村」の圏内ではおそらく,よくよく承知しているけれども,なおかつ完全に無視し,永久に放置しておくことで忘れるつもりである。

 つまり,この国に生きるすべての人びとが「その問題を忘れ去ること」だけを,ひたすら期待しているのが「原子力村」の幹部たちである。

 e) 菅 直人首相の政策秘書・松田光世氏が真相を公開していた!〔この松田の文章は必読の価値があるということで,以下に,前文ではないが,適所から引用する。原文のリンク先住所はこれ( ↓ )である。

  ⇒ https://takenouchimari.blogspot.com/2013/10/blog-post_9.html

 ▼-1 3号炉の爆発は核爆発。

 煙の上がるスピードが音速を超えている。こういう爆発は水素爆発では起こらない。多分そうだろう。広島長崎についで,福島でも起こってしまった。東京のホットスポット問題もこれの影響が大きい。真剣に考えるべき。

 日テレのなかにも原子力をきちんとしっている人物がいて,福一〔F1〕から40km離れた場所に定置カメラを設置した。そのカメラで3号機の爆発をとらえることができたが,爆発後,その映像を昼のニュースで流したあと,夕方のニュースでも夜のニュースでもいっさい流れなかった。

 早い段階でナベツネから報道規制がかかり,担当者は左遷され人事部に飛ばされ休職中となっている。だが,バンダジェフスキーの講演会に一緒に出演していた。

 3号機の爆発は黒煙だが,東電は今日に至るまで白煙と記している。爆発の映像はなかったことにしている。

 ▼-2 3号炉の爆発で燃料棒が飛び散り,落ちた高温の燃料棒は熱で4号機の建屋を突き破り,建屋内に入り水素が発生し,4号炉の爆発を誘発したのではないか。

 ▼-3 2号炉は外観はまともだが中はボロボロ。メルトスルーのその先のチャイナシンドロームまでいっているのではないか。

 〔2011年3月〕14日の夜,気圧計が3から急に1に落ちた〔これは原子炉内に関する情報・数値のひとつ〕。それ以降,吉田所長がここから逃げても私は止めないというようになった。もうコントロールできないと判断したのではないか。

 その後, 枝野経由で菅総理に東電が撤退したがっているという情報が入り,午前4時ごろに東電の清水社長を呼び出し,「許さない,なにを考えているんだ」と。

 官邸と東電の行き来が大変なため,朝5時に東電に乗りこみ合同対策本部を置いて,やっと機能しだした。それが〔3月〕15日の朝。

 ▼-4 2号炉の超高濃度排水が出て,斑目〔春樹〕さんですら「メルトスルーが起きている」と分かったと。それほど2号炉の排水はごまかしが効かないレベル。炉の中と同じレベルだから。

 〔しかし〕一番やばい時,国民はまだなにもしらなかった。そして15日の夜に計画停電を開始した。(すべて〔の緊急事態〕から意識をそらすため)

 ▼-5 アメリカと共同して福一〔F1〕を空爆しようとする計画は事実あった。われわれは最悪の事態に備えて準備もしていた。冷却材を落とし爆発させないためにコンクリートで固めてしまおうと。

 東電がいうことを聞かず,撤退したらその計画を実行しようとしていた。スリーマイルの時に実際に空爆した〔するための(?)米軍〕部隊を呼ぼうとしていたが,その時はアメリカの東海岸にいて呼べなかった。

 在日米軍に頼んだが嫌がられた。そのかわりに友達作戦やるから,福一は自衛隊がなんとかしろとアメリカからいわれた。しょうがないから自衛隊はヘリで2日間水をまいた。

 〔3月〕17日には部隊〔米軍の?〕も駆け付け,いまも横田に冷却材がある。〔しかし〕経済産業省は反対し,燃料棒を取り出して温度を下げるようにいっていた……。

 溶けてボロボロになった燃料棒をどうやって〔?〕……。

 ▼-6 菅さんは,間違いなく経済産業省との意見と違うということで,〔首相から〕下ろせ(!)ということになった。〔ここでは誰がそういったか問題になるが,原子力村の連中だと解釈しておく〕

 IAEAでは福島の事故が起こったので,レベル8を〔レベル7にくわえて〕作る議論がされている。(下図を参照)

 ▼-7 東電から発表されている数京ベクレルの放射能の放出の数字は,9割近くが2号炉のものだと認めている。3号炉の爆発は含んでいない。しかも,海に漏れた超高濃度排水も含んでいない。

 近寄れず計測できなかったといいわけしている。しかし報告書には「分かっているかぎりで」ときちんと明記されている。にもかかわらず,マスコミはその記載を無視し,チェルノブイリは越えていないと報道している。

 付記)以上の筆者は,2021年9月7日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)。

 要するに,道理で,「原子力非常事態宣言」がいまだ解除されていない。

---------【参考文献の紹介:アマゾン通販】---------

いいなと思ったら応援しよう!