人生初コミケ レポ

 8/11に開催された、コミックマーケット104の1日目に行ってきた。結論から言ってしまうと、「超楽しかった。本当に行ってよかった。生まれてきてよかった。」
 以下、現地での体験やそれらへの感想を書き連ねますので、ご興味のある方は暇つぶしにでも読んでみてください!

朝 オタク詰め電車

 私のコミケ追憶は早起きから始まる。普段の私にとってはあり得ないくらい朝早くに起きた。
 そして、起きた途端に不安がよぎる。少ししか眠れなかったからだ。高揚感か緊張か、はたまた最近の生活リズムが不規則になっていたからか。とにかく、実質2時間くらいしか眠れていない。

 不安は抱えつつも、朝ごはんを食べ、身支度を整え、駅に着き、無事友人と合流できた。駅に向かう道中、朝日が本当に眩しかったのを覚えている。そのためか早朝なのに既に暑い。「夏の太陽みたいな人」ってきっと、えげつない悪口になるんだろうな。

 そこからは、友人と雑談をしたり、お互い睡眠をとろうとしたりで、しばらく電車に揺られていた。そしてビックサイトに近づくにつれて、段々と電車の中はギチギチでみつみつに…
 なんかこう、アニメの名言引用してる人とか、アヘ顔Tシャツ着てる人とか、やたら眼鏡率高かったりとか。コミケに向かってるんだって実感がそこでめきめきと湧いてきた。
 そしてこんなにも、全員が人間なのに怖くない。同類だからだろうか。アニメイトでお洒落でキラキラのオタクばかり見ていたから、少し安心した。そうだよ、これがオタクだよ!(※勝手に人を分類するのは良くない)

画力の問題で省かれていますが、これの5倍はいました
(人間が)

駅 マジで人混み

 東京ビックサイト付近の駅に到着した途端、大量の人が溢れ出した。改めて、やっぱりすごい人の量だ!想像や画面越しにしか触れてこなかった、コミケという大祭典の冒頭が今、目の前にある!うおおおお!
 普段なら人混みにはげんなりするが、今日ばかりはむしろ胸が高鳴った。

 改札口を通ってすぐに、にごリリ[2.5次元の誘惑(リリサ)]の公式宣伝が目に入り、口角が上がる。そういえばちゃんと前日に、にごリリの夏コミ編を読み返して気分を高めてきたのだ。にごリリは、コミケへの憧れが燃え盛る原因の一つでもあった。未読の方は是非読んでみてほしい。最初は不純な漫画かな?と思うかもしれないが、段々と、ジャンプの名に恥じないキラキラ青春漫画になってくるので、読み進める価値がありすぎる!あの尾田栄一郎先生も読んだ漫画。(以前、帯に推薦文を書かれていました)ジャンププラスという漫画アプリで、多分初回全話無料で読めます!!


 勝手に宣伝してしまったが、話を戻す。
 細分化するとそれぞれ違うけれど、オタクという点では皆同じ方向を向いている。混沌に見えてまとまっているような、そんな愉快な人混みだった。(実際、コミケに向かう人たちは規則正しくおびたたしく列になっていた)
 そういえば、外国語も聞こえてきて、嬉しかった。国際的なイベントにもなってきているかもしれない。


待機 天国と地獄

 待機列に並んでいくと、やがて、列は停滞し、スタッフさんから「〜時〜分まで列は動きませんので、待機していてください。その場を離れる際には〜」的なアナウンスがある。そうかそうか、ついに地獄の炎天下待機時間がやってきたかと、身構えた。
 私にとって、友人と来たのは正解だった。なんだかんだ2時間くらい列は動かなかったが、その間ずっと雑談で暇が潰せたのだ。話の内容はやはり、大体はオタク的な方向性。今期見てるアニメ、最近目覚めた性癖、幼少期の思い出… 普段以上に色々話せて楽しかった。

 楽しかった一方で、命の危機とも隣合わせだった。待機中、何度も何度も水分補給をして、塩分チャージも沢山食べた。だらだらと汗をかいた。飲んで、汗になって。いつもの10倍くらいの速度で水分が出入りを繰り返していたんじゃないだろうか。大量に水分をとっているのに、一向にトイレに行きたくならなかったのが何よりの証拠だ。
 結果、体調になんの問題もなく無事に帰還できた。が、スタッフにヘルプする声が上がる瞬間が何度もあって、(間近で見ていないのでよく分からないが、誰かが倒れたり体調不良を訴えた場合、当人というより周囲の人々が声を上げる感じだった)ほんのり恐怖もあった。実際私も、屋内に入る直前くらいに若干の気持ち悪さがあった。熱中症になりかけていたのかもしれない。あな恐ろしや。

購入!ドキドキ同人誌

 長ーい待機時間を経て、遂に!入場!興奮が止まらない。入り口で友人と別れて一人で買いたい同人誌を探ることになる。
 事前に買いたいものにチェックはつけておいたものの、「殆ど買えないかもしれない…その場に応じて買えそうなものから買っていこう…」という不安しかなかったので、順路や優先順位までは決めていなかった。しかし、そんな不安とは裏腹に、案外すんなりと買いたいものは買えてしまうのだった。

 最初は、メイドインアビスのコーナーに行ってみた。公式で出ていてもおかしくないくらいの高クオリティなイラストやグッズ達を見て、本当に感動した。ンナチかわええ…!!プルシュカァァァ!!
 最初の方に買った2、3サークルくらいは、硬貨やお札を出すのに手間取ってしまった。物を失くすのが怖くてチャックの付いたポーチで来たが、買い物用としては、すぐに出し入れができるトートバックの方がよかったかもしれない。

 その後は、ジャンプやサンデーの好きな漫画作品の同人誌コーナーを回った。中には、おまけとしてポストカードが付くものもあって、超嬉しかった。特にびっくりしたのはフリーレンのカード。なんとホログラム加工(?)で、向きを変えるとイラストの表情も変わるのだ!新紙幣かよ!?

 東棟である程度欲しいものが買えたら、次は西棟への移動が始まる…!実は大本命は西棟にあった。東と西の移動は、規制もかかったりして大変だとインターネットで知り、半ば諦めていたが、意外と普通に行けた。好きなVtuberの同人誌が買えるかもしれない!この頃にはもう人混みに慣れ、向かう先への期待に目を輝かせている私なのだった。
 西棟に着くと、最初は配置がよく分からず、迷った。頑張ってマップと辺りの景色を照らし合わせて、ようやくお目当てのコーナーに行けたときは緊張と高揚でおかしくなりそうだった。大本命の本も無事ゲットできて本当によかった…!コミケ最高!

天国!コスプレエリア

 友人と合流してから小休憩の後、コスプレを見に行った。エリアに着いた途端、初音ミクと天使空挺隊がいて、尋常じゃないくらい感動した。コスプレ漫画ということもあってか、にごリリのコスプレしてる人は結構多くて、特にリリエルは何人も会場ですれ違った。 



 また、大好きなキャラクターのコスプレをしているレイヤーさんがいらっしゃった。コスプレ撮影のルールとか分からなくて恐縮だったが、せっかくなので撮らせていただいた。即座に公式立ち絵通りのポージングをしてくださって、うおお…本物だ…!となり、本当に嬉しかった。なんとツーショットも撮ることができて、大感動。適当に添えたピースサインが震えた。
 今思えば、せっかくの機会なのでもっといろんな角度とかポーズで撮った方がよかったのかもしれないが、自身の気持ち悪さも相まってその場を早く去りたくて、ツーショット以外の写真は一枚しか撮っていない。(ツーショットは、冷静な友人が3、4枚撮ってくれた。)

 ぼざろ、原神、まほあこ、等々。美少女キャラが盛りだくさんだったが、一方でネタに振り切ったコスプレも多々見られた。私が見た限りでは、ポケモンボール、無課金おじさんの的、耳なし芳一、ピエヨン、ちいかわ、勇者ヒンメル……の銅像。あと、トトロ(と筋骨隆々メイちゃんも)いた。

 コミケは愉快だなぁ…
 そういえば、スタッフの方も結構コスプレしていた。あ、レイヤーさんだ!素敵ー!などと思っていたら首から「スタッフ」と書かれた札を下げていて驚いた。特に、帰りにみた平安装束の人がよかったな。

帰路 

 すっかり満足しきった私と友人はその熱冷めやらぬまま、帰りの電車へと揺られていった。
 何冊買ったのか数えたり、撮った写真を送りあったり、行きの電車で服にこぼした麦茶がすっかりしみになっていたことに気づいたり。案外空腹を感じなかったよね、暑さと人混みのせいかな、今日は早く寝るだろうね、課題は明日からやればいっか、そんな他愛のない話をしたり。最後にはチリちゃんの夢女子人気の話に到達して、気づいたら私の最寄駅。

 駅の改札をぬけて、階段を降りて、駅の出口まで出るまでに、何度今日の熱を噛み締めたことだろう。
 本当によかった。行ってよかった。楽しかった。生まれてきてよかった。生きててよかった。オタクになってよかった。アニメや漫画がある世界でよかった。この世界と私のこれまでの人生全てに感謝したい。
 そんな、大袈裟な感想が次々に出てくる程には、楽しくて充実した一日だった。

 ふと、最初だから楽しいだけなのかなと思ったけれど、現地で目を輝かせていたニキネキが皆コミケ初心者だとは到底思えない。だって、あまりに人数が多すぎる。
 ということはきっと、何度もこの楽しさを味わえるのだろう。

 冬コミも行けるかな、是非行きたいね。電車内の会話を思い出して、噛み締めた帰路。

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