2024/10/11(金)ただ純粋に、書くことが好きなのだ

昨夜はテレビを観ていたら、ハン・ガンさんがノーベル文学賞を受賞したというニュースが流れた。

ぼくはそれほど本を読んでこなかったけれども、ハン・ガンさんの本は何冊か読んだことがある。それも、ある時期に集中して読んだ。

というのも、ハン・ガンさんの初めての詩集『引き出しに夕方をしまっておいた』(cuon)が出た時に、現代詩手帖から、その書評を依頼されたからだ。

その時に、よい機会だからと思い、小説の何冊かとエッセイ集も読んだ。詩の理解が少しでも深まるかと思ったからだ。

どれも面白かった。

詩を読んで、韓国と日本の詩の違いは感じたけれども、もっと思ったのは、ものを書く人の、共通するうつむきの、ひそやかさと、きまじめさだった。

たぶん、どの国の詩人も同じなのだろう。

純粋に、ただ書くことが好きなのだ。書きたくてたまらないのだ。そのきれいな思いに、ノーベル文学賞はひそやかに与えられたのだろうと思う。

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