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現代詩の入り口

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2024年7月の記事一覧

「現代詩の入り口」28 ― これ見よがしでない詩を読みたいと思うなら、さとう三千魚の詩を読んでみよう。

「現代詩の入り口」28 ― これ見よがしでない詩を読みたいと思うなら、さとう三千魚の詩を読んでみよう。

ここに載せるのは、2024年7月5日に、高円寺の「バー鳥渡」での、さとう三千魚さんとの「対話&朗読会」のために用意した原稿です。



さとう三千魚さんの詩集『貨幣について』(書肆山田)を読みながら、3つのことをしきりに考えた。次の3つだ。



(1)言葉は突如として人生に食い込んでくる、ということ

ある種の言葉(詩の一行)というものは、時に、人生とは関係なく私たちの前に突然立ち現れる。し

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