【連載】週刊不定期写真 Vol.4「画一化された風景」
不定期写真では、その名の通り不定期で写真を掲載しています。
日常のスナップがほとんどです。
特に何の思惑も、思想も、ありません。
多分。
画一化された風景
撮影日:2018年頃
カメラ:Canon GX9
おぼえがき
画一化された風景、匿名性を意識した。この頃はショアやエグルストンなど、いわゆるニューカラーと呼ばれる写真に影響を受けていた。この写真の一部は大学院の修了作品に収められた。
I
*
**
***
II
*
**
***
III
*
**
***
〆
Caption
I
*
住宅街に住んでいると、こういう迷路のような風景に遭遇する。物語が始まるようなワクワクを感じる。しかしどこかは分からない。
**
この写真を撮った頃は街中でしょっちゅう工事が行われていた。工事風景も画一性に寄与していた。
***
売地もとにかく多かった。ショア的な写真を撮ろうと思えばいくらでも撮れた。いい時期だった。
II
*
赤と緑、人工物と自然の対比に惹かれる。そこら中でショベルカーを見かけた。
**
地元のマクドナルド。確か改装されたばかりこの頃。こういうアイコニックな存在は画一化において重要である。
***
公園のベンチ。場所の匿名性というのか、画一的な風景だからこそ撮れる写真。そこもニューカラー的である。
III
*
ここも今では新しい家が建っているのだろう。どこで撮ったかは分からない。とにかくどこもかしこも同じ風景である。
**
空間的な風景にポツンと物が置かれている風景に惹かれる。特に青というのがいい味を出している。こういう風景に溶け込むと色に目がいきがちである。
***
トラックの色に惹かれて撮った。木が額縁のような効果を出してくれている。何の特徴もない風景である。
〆
ここがどこかは分かるのも、この表札くらいのものである。迷路のような街の、唯一の記名性。
この記事が参加している募集
みなさまによりより作品をお届けできるよう、支援をお願いしております。 よろしくお願いします。