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ほきくんのリハビリ記録54 ~ゲストティーチャーⅢ~


 
東京都あきる野市立M小学校4年生の担任の先生方から、
<福祉・バリアフリー>の学習のゲストティーチャーになってほしい
という依頼をもらいました。
 
私はこの依頼を受けました。
<ゲストティーチャー>としてですが、
大好きな<授業>に参加できることになりました!
 
大好きな<授業>をまたやれることになって、すでにわくわくが止まりません。
それが原因なのか、気持ちも少し明るくなった気がします。
 
病気も、ほんの少し、よくなった気がします。「病は気から」なんですね。
 
 
 
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自分で言うのもおこがましいのですが、
私は<ゲストティーチャー>にぴったりだと思っています。
 
理由は下記2点です。
 
 
1:「かつての私」と「今の私」の違いが明確。
〇かつての私
・2年前まで、23年間、小学校教師だった。
・どんな手立てをとったら子どもたちが楽しく授業に臨めるかがわかる。
〇今の私
・病気が原因で仕事を辞めた。
・身体は動かないが、電車を使っての散歩を続けている。その時に感じたことがたくさんある。
 
2:<4年生担任>を6度、経験した。なので、
・4年生の子どもの実態をよくわかっている。
・教師(私)の質問に対して、どんな発言をするのか、自信をもって予想できる。
授業
 
この2つの経験をフルに生かして、<ゲストティーチャー>がんばります!
 
 
 
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【はじめの<自己紹介>の中で】


・<かつての私>→小学校教師で明るい生活
・<今の私>→困難な箇所が多くて、車いすなどを使わないといけない生活
この2つの対局を強調します。
 
そうすると
「自分には関係ない」という思いが少しはなくなるはずです。
なくなれば、授業への参加の仕方も変わってくるかなぁと願っています。
 
 
 
自己紹介の後はこのように流そうと考えています。
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【質問1する前に・・・】 小見出し
<バリアフリー>って2つのグループに分けられるんだ。
 
<Hグループのバリアフリー>は整備されるまでに時間とお金がかかるよ。
<Sグループのバリアフリー>は時間もお金もかからないし、子どもでも使えるかな。
 
【質問1】
ア:みんながこれまで調べた<バリアフリー>を「H」か「S」に分けてみよう。
イ:分けてみて、わかったことは? 大見出し
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【予想される子供の発言】
「あれぇ、<Sのバリアフリー>がないぞ。」
「子どもでも使えるって、どんな<バリアフリー>があるのかなぁ?」
 
【このときに留意すること】
・できるだけ多くの子どもに発表させます。
子供が考えたことを大切にするために、発表したことを否定も肯定もしないようにします。
・子供の気付きや発表をもとに、次の【質問2】に進みます。
 
 
 
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【質問2の前に・・・】
<Sのバリアフリー>を正しく言うと、<心のバリアフリー>と言います。
車椅子を使っていたり困っていたりしそうな人に、「声をかける」のが
<心のバリアフリー>です。
 
<Hのバリアフリー>は<物のバリアフリー>と言います。
点字ブロックや駅のエレベーターなどがそうです。
それらを整備するにはお金と時間がかかります。
 

【質問2】
みんなだったらどんな声を掛けますか? 


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【予想される子供の発言】
「おんぶしましょうか。」
「恥ずかしくて、見て見ぬふりしちゃうかも。」
 
 
【このときに留意すること】
・ここでも子供の発言を、否定も肯定もしないようにします。
・子供の気付きや発表をもとに、次の【質問3(クイズ)】に進みます。
 
 
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【質問3の前に・・・】
「声をかける」のが<ソフトなバリアフリー>だと言いました。どんな「声掛け」ができそうかを考えてもらいました。
それをふまえて、次は○×クイズです。
 
 


【質問3】
「「こんにちは」などの挨拶も立派な声掛け、つまり<ソフトなバリアフリー>である。○か×か?


 


 
【予想される子供の発言】
「「〇」だと思う。理由はわからないけど・・・」
「挨拶するのは当たり前すぎる。絶対「✕」!」
 
 
【このときに留意すること】
・「間違っても大丈夫」と子供を安心させる。
・正解は○です。次の【質問4(クイズ)】に進みます。
 
 
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【質問4の前に・・・(エピソード)】
自分の外出時、挨拶をしてもらいうれしかったエピソードを話します。
 
【エピソード】
用事があって外に出ないといけないとき、大きな不安に襲われます。
電車の乗降はできるかな!?段差に足を引っかけて転んだらどうしよう。
 
そんな不安な気持ちも、「おはよう」などの挨拶を聞くと少し消えます。
挨拶をしてもらえると
「大丈夫。困っているときにはいつでも手を貸すからね。」
と言われてる気になります。
 
<挨拶>は困っている人を勇気づけることができます。
立派な、<心のバリアフリー>です。
 
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「挨拶」ではないんだけど、こんなエピソードを紹介します。
 
 
 
杖や車いすなどをじっくりと見たことがある人はいますか。
杖などの福祉用具は、自分とはまるで関係ないから、じっくりと見たことはないはずです。
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ある日
歩行器を使って散歩していると、あるおっちゃんとすれ違いました。
そのときにおっちゃんが一言・・・
 
「あんちゃんの歩行器、かっこいいなぁ。」
「俺も歩行器が必要になったらそのタイプにするよ。」
 
なんかうれしくなりました。
障害がある自分と健常の方との間に大きな違いはない
ということが伝わってきたからです。
 
この何気ない一言も私にとっては大きな<心のバリアフリー>で
私は大変勇気づけられました。
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【質問4(クイズ)】
困っている人に声を掛けるときに気をつけてほしいことを次の2つから選ぼう?  

  
 

A:~に困っているはずだから、そこを助けてあげよう。
と自分だけで判断して、援助をする。
 
B:どんなことを手伝えばいいの?
その人の希望を聞いてから、希望通りの援助をする。
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【予想される子供の発言】
「すぐ助けてあげないといけないから、Aだと思う。」
「困りごとは人それぞれ。希望について援助したいから、Bかな!?」
 
 
【このときに留意すること】
・どうしてA(やB)を選んだのかも発表してもらいたい。
・正解はB。エピソードを話す。
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【エピソード】
歩行器や車いすを使っている人の多くは、
みなさんのように素早く<電車の乗降>ができません。
歩行器を使っている私もそうです。
降りたいけど間に合わなくて、
電車のドアが閉まってしまったということも何度かありました。
 
これまで、
私が電車内で立っていると、ほぼ全ての方が席を譲ってくれました。
 
でも時々
電車から下車するときにばたばたしたくないので、あえて、
立っていたいときもあるんです。
 
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ある日電車を使って散歩してると、1人の若者が座っていました。
その若者が私に声をかけてきました。
 
「座りますか?それとも、立っていたままの方がいいですか?」
 
若者は「私の希望」を聞いてくれたのです。
「希望」を聞いてもらえないと、自分は人形!?、と少し寂しい気持ちになります。4
「希望」を聞いてもらえると、私も、「健常」な人と同じ、一人の人間なんだ!!、
と勇気づけられます。


 
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【終わりに・・・】
<心のバリアフリー>って、
病気や怪我などで困っている人を<勇気づける>ことなのかもしれません。
 
 
ほきくんからの宿題です。
2つのうち、1つを実践してみてください。
 
ⅰ:声かけることの大切さを家族の誰かに教えてください。
ⅱ:困っている人を見かけたら、まずは挨拶をしてみてください。
 
 


 
 
 
 
 
 
 

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