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ほきくんのリハビリ記録㊺ ~「量」で勝負~

10年以上前から患っている<脊髄小脳変性症>という難病の進行のせいで、
ほとんど身体が動かなくなってしまいました。
 
 
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「舌」も身体の一部分です。
ということは、病気の進行が進むと、呂律の回りもかなり悪くなります
何度繰り返しても、さっぱり伝わりません。
 


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私はかつて「小学校のせんせい」をしていました。
定年まで続けるつもりでしたが、2年前に仕事をやめました。
その理由は下記のとおりです。
 
 
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「小学校のせんせい」の一番大切な仕事は、「授業」です。
 
 
 
授業中、私が説明をしていると、
ある男子児童が手を挙げました。
「ほきくん先生!あの~・・・その~・・・何について説明しているのかわかりません。」
 
教室中を見回してみると、
私の説明が聞き取りづらそうな表情をしている児童がたくさんいます。
 
 
私は何度か説明をし直しました。
でもやっぱり、児童の反応はいまひとつです。
その授業で伝えたいことが伝わりません。
 
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「小学校のせんせい」は「体育の授業」もしなければなりません。
 
 
 
病気の進行がかなり進んでいたので、身体がほとんど動きません。
子どもたちが汗びっしょりになるような、「体育の授業」ができません。
 
 
 
そのせいもあって、大好きだった「小学校のせんせい」という仕事をやめました。
2022年3月のことです。
 
 
 
仕事をやめた次の日から、<リハビリだけの生活>が始まりました。


 
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<脊髄小脳変性症>は
これだけ医学が進んだ現代でも特効薬や治療法を開発できない、大変怖ろしい病気です
 
 
病気の進行を遅くすることができる可能性があるのは、
唯一
<リハビリを続ける>ことだけだそうです。
 
 
 
仕事をやめました。
<リハビリだけの生活>が始まりました。
「病気の進行が少しでも遅くなるように、ちゃんとリハビリを続けよう!」
 
 
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週に2度・各1時間、
理学療法士さん・作業療法士さん・言語聴覚士さん・訪問看護師さんなどの
リハビリのプロ達が我が家にきてリハビリを進めてくれます。
 
年齢も性別もばらばらですが、皆さん本当に頼もしいです。
まさに、アベンジャーズのようです!?


 
 
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<リハビリのアベンジャーズ>は様々なリハビリメニューを教えてくださいます。
もちろん、そのメニューの<リハビリの質>はプレミアムです。


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アベンジャーズのいない5日間は?
 
私一人でリハビリに取り組むしかありません。
 
 
アベンジャーズが教えてくださったリハビリの「真似」はできます。
 
 
アベンジャーズの真似だけではなく
 
特効薬も治療法もないのだから、徹底的にリハビリをやるしかない。
アベンジャーズレベルに追いつくために、
<リハビリの量>にこだわりたい。
 
 
 
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<リハビリの量>を増やすために・・・①<自主リハビリ>
 
書籍などから自分に合いそうなリハビリメニューを探し、
いくつかを付け加えて取り組みました。
これが<自主リハビリ>です。


 

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2年間、1日も欠かさずに<自主リハビリ>に取り組むことができました!
 
 
 
ただ・・・
いくらメニューを増やしたって、
アベンジャーズと同レベルのリハビリができるわけありません。


 
 
 
<自主リハビリ>だけではなくて、
別に何かをして、<リハビリの量>を増やさないといけないな。
「量で勝負」的な考えです。
 
 
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<リハビリだけの生活>や<自主リハビリ>に一生懸命取り組みました。
でも当然、リハビリだけを続けていると心や身体は疲れてきます。
リハビリに対してのやる気も減っていきました。
 
リハビリとは別なことをしてリフレッシュして、
失ったやる気を取り戻してまた一生懸命リハビリに取り組もう!
 
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心も身体もリフレッシュできるものとして2つのことを考えました。
 
私は<リハさん>と<料理>をすることでリフレッシュしようと考えました。
 
病気の進行のせいで、身体はほとんど動きません。
だから、できる自信は・・・ありません。
周りの人もやることを許可してくれないはずです。
 
でも、やります!この2つでリフレッシュ!!
 



 
 

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