ほきくんのリハビリ記録65 ~時間オーバー~
豊島区のD小学校の5年生は今、
「総合的な学習の時間」で<共生>について学習しています。
<共生>というとても大きなテーマを、子供たちは書籍やインターネットで調べています。
これから調べをすすめていくときの参考にしたいから、
<共生>や<難病>などについて話してほしいという依頼が
元小学校教師で今も難病の「脊髄小脳変性症」を患っている私に届いてから1か月半。
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自分でも驚くほど準備しました。
与えてもらった時間に収まるようにするためには、どんな流れで話したらいいだろう。
5年生の子どもにとっては大きすぎるテーマをどうやって話したらいいだろう。
シナリオ作りは大変でした。
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いよいよ!!
そして1/28、とうとうと言うか、いよいよと言うか、本番を迎えました。
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講演は5時間目だったので、12:30ぐらいには学校に着きました。
大親友のS先生に迎えられ、まずは校長室で昼食、もちろん「給食」です。
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他県はわかりませんが・・・
東京都立の学校の給食は、センターではなく、自校で作っています。
それも関係してるのか、汁物や炒め物からはいつも湯気が出ています。
メニューもバラエティーに富んでいて、大変おいしいです。
講演させてもらうの楽しみでしたが、久しぶりに給食が食べられるのも楽しみでした。
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タイ料理屋を経営し、自らも腕をふるっている二刀流の妹が、
この日超忙しい中都合をつけて、学校までの送迎をしてくれました。
妹も一緒に給食をいただき、東京の給食のおいしさに大変驚いてました。
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給食後、トイレへ
校内に多機能トイレがあり、そこを利用させてもらいました。
トイレに行く途中、汗をかきながら楽しそうに走り回ってる低学年の女子数人を発見。
学校のごく普通の日常風景。
それを2年ぶりに見ることができただけで、ものすごく気持ちが高ぶってきました。
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大幅な時間オーバー
気持が高まり、テンションマックスになったことも少しは関係してるかもしれません。
「40分の講演」、大幅な時間オーバー
話したいことは半分も話せませんでした。
講演後、大親友で校長のS先生は笑いながら
「ほきくんの悪い癖が出たね。熱くなりすぎだよ。」
オーバーしたのですが、内容等は合格をいただけたようです。
依頼をしてくださったH先生からは
「とてもわかりやすかった。ほきくんからの一方向にならず、子どもたちも反応できる講演構成になっていた。」
と言っていただけました。
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マジっすか!?
同じ学校学年から、次の講演の機会をいただくことができました。
「今回、オーバーして話せなかったことを聞いてみたい。」
次回はオンライン
時間オーバーにならないようにしないと。
もちろん今回もオーバーしないための台本も作ったんですけどね。
今日は講演の中で一番反応があった
<難病を発症したことで、全身の体幹保持に難がある人間が料理することで学んだこと>
のシナリオを載せて終わります。
私のように難病に苦しんでいる方には特に読んで欲しいです。
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・家族はNo ・自分だってNo・・・
ほきくんは難病の進行が進み、全身がほとんど動かなくなってしまいました。
もう仕事ができなくなってしまった・・・
「小学校教師」という大好きな仕事をやめました。
仕事をやめたので、その結果、24時間のスケジュールがフリーになりました。
無趣味な私は時間の使い方がわからず大変困りました。
とりあえず、リハビリで時間をつぶすことにしました。
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でも朝起きて夜寝るまでリハビリだけをやっていられるわけないので、
少しだけ経験のある「料理」もすることにしました。
でも・・・
「立つ」ことができなくなっちゃったのに、包丁やフライパンはどうするの!?
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家族も賛成してくれません。
っていうか、始めから料理なんて無理だっていうことは自分でもよくわかっていました。
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とりあえず「挑戦」!
失敗することはわかっていたけど、とりあえず、1回料理してみることにしました。
そしたら、なんと、できたんです。
一回の料理中、10回ぐらい失敗しました。
多分、周りで見ていた家族はひやひやだったはずです。
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・はじめから成功✕ ・あきらめない ・失敗が教科書
2回目は失敗が8個出ました。
1回目のときより少しは失敗してしてしまう回数が減ったのです。
3回目4回目、さらに失敗が減りました。
みんなもこれから何かに挑戦するとき、
始めからうまくいくわけないと思っておいた方がいいです。
1回だけで諦めず、2回目に挑戦してください。
もちろんその時には前回の失敗をどうしたら修正できるかをよく考えておいてくださいね。
前回の失敗は自分にとっての最高の教科書です。