マクドナルド物語 vol.2 〜リーダーになりたい〜
ご来場、ありがとうございます。
待ちに待った(誰も待ってない)シリーズ第二弾ついに発表です。
これを書く時の僕のテンションはMAXです。
マック大好き。
それではお付き合いよろしくお願いします。
地獄のエコー搬入
初日から楽しさを覚えた僕は、どんどんとマクドナルドの仕事に夢中になっていきました。
厨房の仕事をある程度覚えた僕は、他のポジションの仕事も積極的に教えてもらいに行きました。
その中でも特にハマった仕事がエコー搬入です。
食材や資材の搬入作業を、当時のマクドナルドではエコーと呼んでいました。
今は多分名称が違うと思います。
もともと体を動かすのが好きだった僕は、このエコー搬入の仕事がとにかく楽しみでした。
僕の働いていた店舗は、ビルの二・三階部分に位置していました。
エコー搬入時はエレベーターは無く、全て階段で上にあげていきます。
ストローや紙カップは軽いのですが、ポテトやミート(ハンバーグの肉)は15〜20㎏くらいありかなりの重さでした。
これを、2ケースや3ケース積んで、階段を上がっていくのです。
今考えたらありえない作業ですね。
全ての荷物を上げて冷凍庫・冷蔵庫、他の倉庫に搬入・整理整頓の作業を2時間ほどで行います。
イベント前のエコー等は、ポテトだけで40ケースとか来ていました。
夏は汗だくです。熱中症になりそう。
今の時代はこんな事、絶対やらせてないと思います。
搬入の時間が20時頃からだったこともあり、エコー搬入のある月・水・金は、必ず夕方を選んで働いていました。
夕方は年の近い友達のクルーや、大学生のスイングマネージャー(アルバイトのマネージャー)達が働いているので、ふだん主婦の方々と働いている僕からするとすごく楽しみな時間でした。
昼ピークからお店に入り、夜のエコーまでやるシフトが当たり前になりました。
アルバイトのスケジュール管理を担当していたHさんにも
「なかじまが沢山シフトに入ってくれるから助かるよ。エコーをやりたいなんて人は中々いないからね」と感謝されました。
自分が楽しいから、やりたいから、働いているのに感謝もされるなんて。
エコー最高だ。
毎回のエコーでスピードと品質を追求する楽しさを覚えた僕は、Hさんや他のマネージャーからも
「なかじまのエコーはすごい」と褒められて、さらにモチベーションが上がっていくのでした。
最終的にはポテトは4ケース持ち上げて階段を上がり、倉庫は常に綺麗。
しかも作業スタッフに指示を出し、予定の30分早く終わる。
倉庫のレイアウトをマネージャーに相談されるまでになりました。
自分からもここのレイアウトを変えたいとか、こうすればもっと効率的に搬入出来るなど、マネージャーに積極的に提案するようになっていました。
そう、少しずつリーダーになりたいという気持ちが、芽生えてきていたんだと思います。
僕にとってエコーは体力はもちろん、アイディアの具現化やリーダーシップ、効率的思考を教えてくれた素晴らしい仕事でした。
エコーで培った体力は、後に宅配で役にたつ事になるのですがそれはまだまだ先の話です。
エコー搬入、まだあるのかな。
本当に、色々な事を学びました。
生産性の高い資材のレイアウトの仕方から、倉庫の導線の確保、整理整頓、ファーストインファーストアウト(先入先出)の考え方、ダンボールの効率的なたたみ方、耳の切り方まで。
倉庫の整理整頓は、全体の生産性を上げるうえで必要不可欠です。
整理整頓を後回しにしてしまいがちな人は是非、マクドナルドの資材搬入で学んで下さい。
体力も付きますよ。
何度も言いますが、残念ながら今はもう無いかもしれないけど。
そして、この頃初めての感情が自分の中に生まれたのを覚えています。
誰かに憧れる事。
あんな人になりたいと思う事。
有名人や歴史上の人物でなく、近くに存在する人を尊敬する事です。
それは、むちゃくちゃリーダーシップを発揮するHさん。
この出会いを皮切りに、僕は尊敬する人の模倣をする事を覚えていきました。
言い換えれば、とにかくパクること。
見て盗む、聞いて盗む。
その人の一挙手一投足をコピーするようにしていきました。
仕事が出来る人の側にいることが、どれほど幸運な事か。
成長への最短距離は間違いなく、パクるです。
尊敬できる人が現れたら、とにかく近づいてパクるのがこの頃に身に付けた僕の勉強方法。
もう入り込みすぎて、口癖まで移っちゃう時もありました。
そのくらい人を尊敬したのは、初めての経験でした。
ただ、Hさんにはこの先とんでも無く迷惑をかける事になるのですが。
また、書きます。
読んで頂き、ありがとうございました。