見出し画像

パイロット万年筆の鉄ペンが全部揃ってしまった カスタムNSへの愛を叫びたくて記事を書く

比較記事ではないのですが(いずれは書きたい)

  • ペン習字ペンEF

  • デスクペンEF

  • カクノEFとF

  • ライティブF

  • プレラF

  • コクーンFとM

  • カヴァリエF

  • カスタムNS F

  • キャップレスF

ええ、物欲の波に攫われて沼にズブズブ沈んでおります。

パイロットの鉄ペンが揃ってしまった。パイロットのサイトによると定価は順に660円→770円→1100円→2200円→3300円→4400円→6600円→11000円→13200円でございます。

手に入れたのは中古品だったりして新品の書き心地とは少し違いがあるかもですが、ここ数日書き比べていて、私は悟りを開いたのですよ(大袈裟)


パイロット万年筆のオーソドックスなデザインといえば、カスタムですよね。ザ・万年筆って感じの見た目。正直、私侮ってました。ちょっと色やデザインがおじさまぽくない?みたいに。

それがね!

カスタムNSはね、noteに廉価な鉄ペンの比較記事を書いたら割と読みに来てくれたから、もういっそ全部買って比べてしまおうと思っただけで、カスタムNSのことさほど欲しいと思ってなかったのです。比べて使い道なければ、まあ売ったらいいかって思って。だってもういっぱい持ってるもの。もうこれ、沼の主の台詞だな。

デザインはおじさま好みだけど、せめてと思って2022年の株主優待であるグリーンの透明軸のものをフリマアプリで手に入れたのですよ。このグリーンの色味は美しいから、あまり好みでない雨垂れクリップでもしょうがないなぐらいな感じで。

パイロットのホームページはこちら。説明がちょっと物足りなく感じるのは私だけ? まあ感想記事を書く余地があると思えばいいか。


大容量コンバーターcon-70nを取り付けて。パイロットの一般書記用インクのブルーブラックとブラックを混合比率5:1で自己責任で混ぜたインクを吸入して。いつもの紳士なノートにジャーナリング。記念すべき初カスタム。


ヒェッ!


なにこれ!?


すべる〜〜!!


書き味が! 書き味が〜〜〜!!!!


えっ!? ちょっと待って、もう一回比べて……。


はわわわわわ!


私この万年筆好きだ!!! 惚れた!! 惚れた〜〜〜〜!!!!!



私、自分がなぜ万年筆を好んでいるのか、記事にもしていたのに自覚し切れてなかった。私は、スルスルぬるぬるした書き心地が気持ちよくて、インク沼から万年筆沼へ足を踏み入れたんだった。ボールペンで書くのとは違う、力を入れなくてもスルスル書ける。頭の中を手が勝手にノートに書いていくような感覚になれるのが好きで、ジャーナリングではもっぱら万年筆。普段使うリュックやカバンのいずれにも廉価で乾きにくいプラチナのプレピーを忍ばせているくらいに万年筆の書き味というものに惚れ込んでいたのに、さらに書き味の良さを追求しようとは今まで思ってなかった。なぜなら、知らなかったから!! カクノで充分だと思ってた。

カスタムNSは私が見えていなかった世界を見せてくれた。なんか別次元なんだけど! こちらプロ用の道具とかじゃないの? これ、ほんとに定価11000円でいいの!?

私が持っている金ペンはエリート95Sとエラボーなんですけど。カスタムNSは、エリート95Sよりもするするするするするなんですよ。何故!? 調べたら、エリート95Sなどの一体型ニブって硬めな書き味なんですって。エラボーはSEFでしなるけど、割とカリカリしてる。細いから? ノートの紙の表面のざらつきが直に手に伝わってコントロールしやすい。ゆっくりじっくりペン習字にはきっとエラボーはぴったり。

でも、でも、でも! 最近ジャーナリングが数ページにも及ぶようになってしまった私には、このカスタムNSの書き心地は夢のよう。手放せない! パイロットさん、すごいです。私は万年筆をわかっていなかった。

お気に入りのカクノだってライティブだってスルスルですけど。なんかもう、違うんです。手が、違うよ!!って私に教えてくる。この違い、言語化できないの!!! ニブは鉄ペンっぽく硬めって感じがするのに、書き心地! インクフローがいいってことなのかな? もうね、インクの方から私を導いてくれてる!! 何言ってるかわかんない!


一体なにが違うんだろう? やっぱりニブの形!? それとも軸のバランスなども関係あるの!? 今まであまり沼にハマり込んでもいけないしってなるべく目にしないようにしていた万年筆特集やブログ読み漁ってますよ。まずいまずい。


ああ、じゃあ、カスタムシリーズの金ペンたちは、さらなる高みを見せてくれるんじゃ、なかろうか……。まずい。まだ私は沼のほんの入り口に招待されていただけだったのかも……。

沼の入り口にぴったりなカスタムNS。

もう、筆記具1本に1万円なんて高いと思えなくなっている今日この頃……。


たぶん、私いずれ、カスタムシリーズの金ペンのどれかを入手しそうです。ああ、恐ろしい。


ま、それでもカスタムNSは愛用しそう。なんていうか、ジュエリーのレプリカ?みたいな立ち位置じゃないですか? コスチュームジュエリー的な。本家本元がその技術はそのままに作ったレプリカ。だってお高い金ペンは、書斎のライティングデスクの鍵付きの引き出しに大事に収納して、とっておきの日に使うイメージじゃないですか。

こんな感じの収納に収めて。

カスタムNSはいうても鉄ペンで、怒りに任せてジャーナリングしてるうちに多少筆圧が高くなっちゃってもニブは壊れなさそうだし、でもこんなに書き味素晴らしいんだから、じっくりジャーナリングする時間が取れるなら外出先へ持ち歩いてでも使いたい。例えば旅行先のホテルとかでジャーナリングするときにはカスタムNSをお供にしたい! 万が一落としたり失くしたりしても悔しいながらもなんとか買い直せる金額ではある。

それにほら、ものすごい高い万年筆だったら、他の人にお試しなんてさせられないじゃないですか。自分の子どもにすらムリ。でもカスタムNSなら万年筆の素晴らしさの布教用にもピッタリではなかろうか。……一体私は誰に布教しようとしているのか。


以前は金ペンの入門者向けであるカスタム74がもうちょっとお手頃だったらしいけど、今は定価22000円ですからね。


ああ、でも、このタイミングでカスタムNSに出会ったのは良かったのかもしれない。noteのおかげでもある。記事を書いていなければ買ってなかったと思うし。このタイミングで、というのは、ずっと廉価な万年筆で書いているうちに、私の手が成長してるようにも思うのよ。筆圧が高くなくてもインクが出るので万年筆の重さだけで書くのに慣れてきたところ。以前より明らかに筆圧が低くなってきている。持つ場所もペン先ではなく中間あたりで持つようになってる。この状態に成長したからこそ、書き味の違いに気づいたのかもしれない。

ええ、もし、私と一緒に、初めて万年筆沼に沈もうという皆さま。廉価な鉄ペン万年筆のスルスルの書き味に惚れ込んで、普段の筆圧も低くなってきてもう少し沼の深みに行こうかなという方、ぜひともカスタムNSをよろしくお願いします! (回し者じゃないけど、もはや回し者になりたい) カスタムNS愛用者が増えれば、透明軸の限定色バージョンが販売される未来もあるかもしれないし!!


不思議と、このデザインが素敵に見えてきた。


この万年筆は、廉価な鉄ペン万年筆で充分満足と思っている初心者が、鉄ペンのニブの丈夫さ気軽さはそのままに、せっかくだしオーソドックスな形の万年筆も試してみましょうか、と手に取った瞬間、新たなステージの沼へ引き摺り込むためのもの、ですよね、パイロットさん! 素晴らしいです!!!

いいなと思ったら応援しよう!