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認知科学に基づくコーチング入門

こんにちわ!将太です!

人が五感でとらえた情報を脳と心がどのようにその情報を処理し、次の思考や行動に至るのか、その過程を科学的に調べまとめた"認知科学"。この認知科学に基づいたコーチングは、科学というだけあって原理原則があり、再現性に優れているため効果が実感しやすく成果に繋がりやすいコーチングになっています。今回はそんな認知科学に基づいたコーチングに関して解説していきます。


はじめに

〇コーチの役割
 ・語源は(COACH=馬車)、つまりコーチの役割とはクライアントを目指したいゴール世界へと送り届ける存在です。

〇コーチングとは
 ・コンサルティング・・・相手の課題を知り、最適解の答えを探り解決する
 ・ティーチング・・・相手にとって必要な知識・情報を与え教育する
 ・カウンセリング・・・共感、傾聴などによる相談援助
            ※一般的なコーチングはこれに近い
 ・コーチング(認知科学に基づく)・・・共感、傾聴はせず脳と心(認知科学)に基づく未来志向のコーチングによりクライアントをゴールまで自走させる

〇認知科学に基づくコーチングとは

私たちは日々の生活で小さなことを含めると非常に多くの選択をしています。そしてその選択はほとんどビリーフシステム(過去の経験からつくられた固定概念)によって”無意識”に選択しています。
例えばカフェでコーヒーと紅茶を選ぶかを例にすると、小さい頃に大人が飲んでいるコーヒーを飲んで「苦いくてまずい」と感じるとその経験が情動記憶として残ります。更に親から「コーヒーを飲むと夜眠れなくなるよ」や「カフェインの過剰摂取は体に悪い」などの情報を得ます。そうすると「コーヒーは体に悪いし苦くてまずい」というビリーフシステムができあがります。なのでカフェでコーヒーか紅茶かと聞かれると無意識に紅茶を選ぶことがパターン化され、同じことを繰り返します。そうしたビリーフシステムは脳の知性を司る「前頭前野」に蓄積され、わたしたちは無意識に選択し同じ行動を繰り返し「現状」から抜け出せなくなります。
悪い例でいうと、小さい頃から親に「辛いことから逃げるな」と言われ続け、それがビリーフシステムになってしまうと大人になり、辛いことを我慢し続けてしまい鬱になってしまう場合などもあります。
自分たちで行動を選択しているつもりでも、実は他人の価値観によって左右されている場合が多くあるということです。
認知科学に基づくコーチングでは、他人軸で生きるのではなく、自分軸で自分自身の人生を生きるために、「現状の外側のゴールを設定する」ことでこのビリーフシステムを書き換えます。


現状の外側のゴール設定

認知科学に基づくコーチングにおける「現状の外側のゴール」とは以下の3つ条件を満たすものです。

  1. 心の底からやりたいこと(want to)

  2. 現状の外側であること

  3. オールライフで設定すること

1.心の底からやりたいこと(want to)

〇want to(やりたいこと)
 例)
 ・権威的な存在(親・先生・顧問・上司)などに止められてもやりつづけたこと
 ・人から褒められなくてもやってしまっていること
 ・夢中で時間を忘れて没頭していたこと

反対例
〇have to(しなければいけないこと)※他人軸
 例)
 ・周りに認められたい称賛されたい
 ・上司から強制されたやりたくない仕事
 ・結果を求めて行う行動

人間、他から強制されてしなければならないことほど、脳の活動は鈍り生産性が著しく低下します。逆に好きなことほど多くの発想が生まれ生産性が爆上がりします。自身のwant toを認知すること、いかにhave toを排除しwant toの行動を増やすことができるかが自分の能力を発揮する上で重要になります。

2.現状の外側であること

現状の外側とは、今の延長線上ではないこと、今現在達成する為にどうしたら良いのか想像もできないようなものです。

〇現状の内側とは
 「今」のことだけではなく現状の状態が続けば十分に起こりうること

  • 今の会社で昇進したい

  • 年収を500万円から700万円を目指す

  • 今年2位だったスポーツ選手が来年優勝を目指す

上記のようにこのままいったらなんとなく達成できそう。というゴールは現状の内側のゴールといえます。

〇現状の外側とは
 「今」の延長線上にはなく、今の置かれている環境からは想像もつかない未来のこと

  • 水泳の選手が水泳の普及により母国の健康寿命を延ばしたい→国全体に影響を及ぼすためのエンドステートとしてオリンピックでの優勝がある

  • 小さいころから、親から安定が大事と刷り込まれ、公務員になった人が本当にやりたいと思っていたパン屋に転職する

  • ボディメイクの大会にでたことない人が、初出場で初優勝を決断する

上記のように、今のままだと絶対に達成できないようなものや、達成する為の道筋が見えないものが現状の外といえます。そしてこれらのゴールは現状の外なので想像するとワクワクするが同時に怖くなって挑戦を躊躇してしまうようなものです。

3.オールライフで設定すること

ゴールは8つの領域(バランスホイール)で設定することが重要

〇各項目の定義

  • 仕事・・人の役に立つこと(お金を払ってでもやりたいこと)

  • 趣味・・人の役に立たないこと(自己満足)

  • 人間関係・・友人(未来で繋がりたい人)

  • 社会貢献・・自分の利益0で見知らぬ人への貢献

  • 知性・・生涯学習(すぐに役に立つものではない)

  • 家族・・子供・パートナー・家柄に対しどうありたいか

  • 健康・・この他のゴールを達成する為に必要な体力・健康

  • ファイナンス・・この他のゴールを実践するために必要な収入

一つのゴールを置いただけでは臨場感は得られにくいです。現状の外側のゴールを達成したあなたはどんな人と人間関係を築き、どんな趣味をしていて、家族にとってどんな存在なのか。8つの領域のゴールを設定することで未来のなりたい自分への臨場感を高めることができます。


なぜ現状の外側のゴール設定が必要なのか

人はビリーフシステムの中で無意識の内に自分にとって重要な情報を取捨選択して集めます。これは脳が情報で溢れてオーバーヒートしないように情報を制限して重要性関数の高い情報を無意識に集めるRAS(Reticular Activating System)という脳のフィルター機能のようなものです。そして無意識にフィルターにかけられ捨てられた「見えてはいるけど見えていない心理的盲点」のことをスコトーマといいます。

〇RAS(Reticular Activating System)・スコトーマ
 例)
 ・妊娠してから普段から通勤する際に通っていた道の保育園や幼稚園が目に入るようになった
    RAS:子供ができたことで重要性高くなり子供に関する情報を集めた
スコトーマ:普段から通っている道だが重要性が低いため、見えなくなっていた
 ・ベンツを乗るようになってから地元の待ちでベンツがやたら目につくようになった
   RAS:自分のものという重要性が高くなりベンツに関する情報を集めた
スコトーマ:普段からベンツは町中を走っていたが重要性が低いため見えなくなっていた

このように人間は日々、RASとスコトーマによって無意識にインプットされる情報を取捨選択されています。つまり現状のままでは無意識に同じ選択を繰り返し、ビリーフシステムが書き換わらず、自分軸での人生を歩むことができないのです。「現状の外側のゴール設定」とはこのRASとスコトーマの機能を逆手にとって、どうしたら達成できるのかもわからないような「現状の外側にゴール」に重要性を持たせ、無意識に情報を集めるようになることでゴールを達成する為に必要なプロセスが見えてくるようになるのです。そうすることでビリーフシステムが書き換えられていき自分軸の人生を歩めるようになっていきます。
”決断(ゴール設定)が先でプロセスは後”ということです。


変わるためにはコンフォートゾーンをずらすこと

人は皆、変わりたいのに変われないという経験があると思います。これは自分にとって安心安全な空間(コンフォートゾーン)を無意識に維持しようとするホメオスタシス(恒常性維持機能)という脳の機能があるためです。

〇コンフォートゾーン(安心安全な空間)
 例)
 ・体温は36度台をキープしており、これが人間のコンフォートゾーン。90℃のサウナに入ってもホメオスタシスが働くことで無意識に汗をかき体温が変化しないようにし、逆に気温0℃以下の場所に行ったとしても無意識に鳥肌が立ったり、身体が震えたりして体温を保つ
 ・野球部で補欠としてスタンドで応援してきた人間はスタンドの応援がコンフォートゾーン。突然試合にでるように言われても無意識に心拍数が上がり、足が震えパフォーマンスを発揮することができない、ホメオスタシスが働き、スタンドの応援というコンフォートゾーンに戻ろうとする

認知科学に基づくコーチングではこのコンフォートゾーンをゴール世界にずらしホメオスタシスという機能がゴール世界に作用するように利用することでゴール達成に導きます。

コンフォートゾーンをずらすには

コンフォートゾーンをずらすために必要な2つのポイント

  1. セルフトーク

  2. エフィカシーを高く保つ

1.セルフトーク

〇セルフトーク=自分に語り掛ける言葉のこと
 1日に4~6万回くらい自分の心の中で呟いていると言われています。これはポジティブなものもネガティブなものも両方行っています。無意識に行われているセルフトークは自覚できていない人が多いですが、ネガティブセルフトークが約8割占めていると言われており、ポジティブな言葉で自分を動かすことができるかがゴール達成のカギになってきます。

〇セルフトークがコンフォートゾーンをつくる
 自分に語り掛ける言葉が→映像を生み→映像が感情を想起し→自己イメージを形成します。例えば仕事でピンチなことがあったとして、「自分てほんとダメだな、できる気がしない」というセルフトークは、どうにもならないできない自分というコンフォートゾーンができあがり、なにも良い発想がでてきません。一方で「しびれるねぇ、ピンチはチャンス!」というセルフトークは、すでになんとかしている自分の言葉。解決の為に脳が動ける状態になっています。
セルフトークは無意識なものが多いと話しましたが、意識して行うコントロールをすることで無意識に落としていくことができます。セルフトークはコンフォートゾーンをつくりだすので、ゴールを達成した自分が使っていそうな言葉やふるまいを行うことでゴール側へコンフォートゾーンがずらすことが可能になります。

2.エフィカシーを高く保つ

〇エフィカシー=自分のゴール達成能力の自己評価(根拠ない自信)
 やったことない。できるかわからないけど「自分ならやれそう」という状態のことをいいます。エフィカシーの高さ=夢の大きさ(人生の大きさ)が決まります。どうやってエフィカシーをもつか、それは小さいころから今に至るまで人生を通底している能力(才能・能力の輪)をコーチングを行うことで抽出し、意識して認知することが重要です。自分の才能や能力(強み)を認知することで「自分ならやれそう」というエフィカシー(根拠のない自信)がもてるようになり、自分に語り掛けるセルフトークもポジティブになることでゴール側へコンフォートゾーンをずらすことができるのです。


まとめ

脳と心のしくみを理解し、利用することで人生が良くなっていきます。しかし自分一人だけでは現在のビリーフシステムが邪魔して自分軸を見つけることができません。
・今のままは嫌だ、変わりたいのに変われない
・人生をもっとよくしたい、今が最高でないことは分かる
そう思った時は我々コーチを頼ってください。コーチの脳を借りることでビリーフシステムの書き換えが容易になり、自分軸での人生を自走できるようになっていきます。
では皆さん、「人生一度きり」自分の生命時間を有意義に燃やして、最高の人生にしましょう!



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