手のかかる子と信頼関係を築くキラーワード!
小学校の先生で、2児の父、雄剛です。
クラス担任をしていると、やっぱり手のかかる子っていますよね。
「手のかかる」と一言で言っても、「学習が苦手…」「対人関係が苦手…」「身の回りの整理整頓が苦手…」「しょっちゅうトラブルを起こしてしまう…」…などなどいろいろありますね。手のかかる子に対しては、どうしても「指導」が多くなりがち…。大人だってそうですが、自分の苦手な部分を指摘ばっかりする人とは、信頼関係を築きづらいですよね…。信頼関係が築けなければ、さらに指導が入りづらくなる…。負の連鎖です。
「俺は何もしていないんだけど、気付いたら牛乳がこぼれていて…」
以前担任していた子で、こんな子がいました。
ある日、学年の先生が掃除中に声を掛けに来てくれました。
「雄剛先生のクラスのA君が、牛乳パックを捨てに行っていたんだけど、牛乳パックが入った袋から牛乳が垂れちゃってて…。A君は、特に袋を振り回したりしていないんだけど、何かで袋に穴が開いちゃって垂れちゃったのかな?」
さっそく、現場へ。
「A君、どうした?牛乳垂れちゃったの?」
第一声は、「俺は何もしていないんだけど‥」
勘のよい方ならピンとくるかもしれませんが、A君は手のかかる子でした。どうしても相手の気持ちが分からずに、自分の気持ちを押し付けてしまうのでトラブルになる…。興味をもつと周りのことが見えなくなり、休み時間が終わっても戻ってこない…。そういうことが日常茶飯事だと、どうしても指導が多くなってしまいますよね。そんな状況で、自分を守るために出てくるのが第一声「俺は何もしていないんだけど…」です。
「わかったよ。信じる!穴が開いてこぼれちゃったんでしょ。一緒に片付けよう。」
この言葉で、すごく安心した表情のA君。一生懸命、こぼれた牛乳を拭いて、手伝ってくれた人にも「ありがとう!助かった!」と感謝の言葉を掛けていました。その後も、張り切って生活していたA君。
普段指導されることが多いA君にとっては、「信じる!」の一言がすごくうれしいし、響いたようです。
「A君は、こういうところが素晴らしいし、いいところ!いいところはいっぱいある!だからこそ、ここを頑張ってみようよ!」
A君をはじめ、手のかかる子には必ずセットでいいところを話すようにしています。「君にはいいところがたくさんあるんだよ!だからこそ、ここを頑張ればもっと素敵になれる!一緒に頑張ってみよう!」それまでは、硬い表情の子も、こういう話し方をしてあげると、一気に表情が変わることが多いです。
「A君、今日頑張ったね~!ちゃんと時間を守って戻ってきたんでしょ!成長したなぁ!」
できるようになったことはその場で褒める!A君も、とってもうれしそう!そうすると、次の時間もちゃんと戻ってきて、「俺、ちゃんと時間を守ったアピール!」。これがずっと続くわけではないですが、この積み重ねをすると、時間を守れないことがどんどん減り、しばらくするとなくなります。
手のかかる子と信頼関係を築くキラーワード!
①信じる!
②いいところはいっぱいあるんだから、ここを一緒に頑張ってみよう!
③頑張ったね!成長したね!
この積み重ねで、A君は劇的に変化していきました。これまで、たくさんのA
君のような子と関わってきましたが、効果は抜群だなと感じています。
ただ、絶対に外せないのは、「ダメなものはダメ」と指導はきちんとすること。ここをきちんとしないで、キラーワードだけに頼っても、片手落ち…。真っ向勝負でしっかりと指導するからこそ、このキラーワードが生きてくるのだと考えています。
皆さんは、手のかかる子と信頼関係を築くキラーワードをもっていますか?もし、あればぜひ教えてください。
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