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【繋ぐ】そして、バトンは渡された

介護生活を始めるにあたって意識していたことがある。
それは、❝なるべく普段通りの生活をする
ということだ。
時間は有限である。普段通り・今まで通りを維持しようと思うと家族を巻き込むことになる。到底一人で解決できることではない。
私は、それをあえてすることにした。
命の誕生が歓迎されるように、終わりもまた自分たちの日常にあることを娘と息子に伝えったかったからだ。


自宅介護を賞賛しているわけではない。
綺麗ごとばかりではなく大変なことだらけだ。自由な時間も大幅に減る。
けれどそんな時間も自分の人生の一部であり通過点でしかないのだと子供たちに見せたかった。
母がしていることは決して特別なことではないのだと・・・


自身が退職という選択をし日に日に生活が変わっていくのをどのように捉え見ているのだろうか…
娘や息子が今後歩んでいく人生にどのような影響を与えているのだろうか…
専業主婦からパートそして現在に至る。
大層な背中は見せてこれなかったけれど、子供たちに何らかのバトンを渡すことが出来ていれば嬉しい。



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