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忍び寄る病魔
大吾のお店が人気店になって年収も倍になった頃、たまたま県の健康診断の知らせが来て、受けに行った。
健康診断の結果血圧と血糖値が高値でコレステロールや、中性脂肪も高く医療機関を受診するようにとお知らせが来た。
流石の大吾もびびって、病院に行った。
血糖値が高いので、糖尿病の可能性がある為、体重を減らすことと、禁煙を勧められた。食事制限もするように指導を受けた。
禁煙については、厳しく医師から言われたが、糖尿病に関しては自覚症状もないし、他人事のような気がしたのか対して気にしてなかった。こちらからすると恐ろしい病気なのになと思ったけれど、本人の自覚がないとなかなか予防できるものでもない。
血圧に関しては薬を飲むように言われて薬を飲み出した。まだ40代なのにこの先どうなるんだらうとちらっと頭をよぎったが、私から注意しても全く聞いてくれないので半ば言うのを諦めていた。
すぐに出来ることとして、禁煙すると言って禁煙外来に通い出した。
禁煙外来では薬を飲んで処方された。薬を飲むとしばらくして具合が悪くなった、タバコを見るだけで嫌になったと言い出し、あっさりタバコは辞めてしまった。
タバコを辞めたことで気を良くして、検診のことはすっかり忘れてしまっていた。
それからも、大吾の生活は変わらなかった。
お酒こそあまり飲まなかったが、朝はバイト任せなので、夜遅くまで起きて暴飲暴食、運動もせずで体重が少しずつ増えていった。
それからしばらくして、今度は人間ドックを受けた。結果また血糖値で引っかかった。今度は、しっかりと精密検査を受けた。その結果今度は、やはり糖尿病だろうと言われた。
そこで治療を開始したらよかったものの、もう少し体重管理で様子を見ましょうと言われたものだから、糖尿病かもと勘違いしたのか、大したことないと大吾は思い込んだ。私は病院にちゃんと通うようには促した。だけど聞いてくれなかった。
自己管理が出来ない、そして私のこと聞かない大吾に、病魔は確実に忍び寄ってきていた。