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焦燥
焦っている。死ぬほど焦っている。
勉強してもしても身になっている気がしない。
そもそも絶対的な量が足りていない。
もう5月。
なあなあで受験が終わってしまいそう。
結局頑張れずに。
努力することすら出来やしない。
才能がない。
将来の夢がない。
生きている意味が見つけられない。
死ぬのが怖いから生きているだけで。
やりたいことなんて見つからない。
進路なんて知りたくもない。
でももう三年生で。
きっとそれは全部甘えで。
死ぬのが怖い。
死ぬことが死ぬほどに怖い。
何も成さず、何者にもなれず、何も遺せず、
死んでいくのがただただ怖い。
それでもいいじゃないか、とたまに思うけれど。
それも幸せじゃないか、と思うけれど。
意識が無くなることが怖い。
不可逆的な未来が怖い。
自殺できる人は羨ましい。
きっとそれは不謹慎で。
側にある恐怖に気づいたときから、
私の心臓は
カウントダウンを始める時限爆弾のようで。
怖い、怖い、怖い。
なにも考えたくない。
逃げたい。
綺麗な緑が生い茂る草原で。
すべての記憶を無くしたい。
自分を捨てたい。
何も知らなかった自分に、戻りたい。
土の上で駆け回る犬のように、
草の上で寝転がる猫のように、
生きるのに一生懸命になりながら
狩りをして、食べ、命を繋ぐ虎のように。
何も考えず、ただただ存在していたい。
それ以外望まないのに。
それでも明日もまた起きて、
人間をしに行かなくちゃいけない。
眠るしかないんだ、温かいスープでも飲んで。
昼頃にはきっとこの恐怖も薄れてる。
彼らと同じなのは、
陽の光を浴びて目を細める事ぐらい。