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そして、わたしは旅に出る

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今日も、日本のどこかへ、わたしは旅に出ています
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武将の銅像に逢いに行く-東京編-

「仙台」の映像になると、決まって映るのは青葉城址の伊達政宗公の騎馬像です。「高知」の映像になると、それが桂浜の坂本龍馬像になります。このように、日本各地には「おらがふるさとの誇り」の偉人たちが銅像になって街を見守っています。あなたの街にもありませんか? 全国的にはあまり知られていないけど、我が街では有名な偉人の銅像が。あるいは、なぜこの街にこの人の銅像があるのだろうと、不思議に思う銅像が。 その場所に、行ってみないと出逢えない銅像を巡りに行けば、その場所の歴史や文化を感じる

丹後・但馬絶景紀行

京都にも海があります。丹後の海です。 兵庫にも海があります。但馬の海です。 そして、どちらの海沿いのエリアにも、息を呑む絶景があります。 11月のある週末、そんな絶景を求めて、旅に出ました。 まずは舞鶴へ 丹後の玄関口は舞鶴です。 まず乗車するのは東京駅6時15分発ののぞみ3号。自宅最寄駅を始発電車で出発するとちょうど乗ることができるこの新幹線、いつも重宝しています。ようやく日が昇り始めた東京では、東京タワーを一瞬見ることができました。 新横浜を過ぎたら、おもむろに袋を

京都-米原 遠まわりの旅

最速18分を6時間かけて行く 京都から米原へ、通常行くとしたら、皆さんはどんなルートで行くでしょうか。東海道新幹線なら最速18分、運賃1,170円、自由席ならそれに990円を足せば行けます。JR西日本が誇る新快速なら54分。運賃1,170円だけで行くことができます。 まぁ、東海道新幹線でわざわざお金を掛けなくても、乗り換えなしで1時間以内で行けるなら、在来線で行けばいいでしょう。 というわけで、朝10時、京都から出発です。ちょうど新快速がやって来ましした。近江塩津行ですが

北東北夏紀行-震災遺構から田んぼアートまで-

この旅行記は2023年夏の旅行記です。 この年取得した一週間の夏休みは実に移動が多く、まずは北海道で義母のお墓参り(1泊2日)、その後、息子と青春18きっぷで高松往復(1泊2日)、そしてその翌日からは父と北東北を巡ってきました。 息子と行った高松までの青春18きっぷ紀行は昨年noteに書きました。 今回は、その翌日から行った、父との北東北を巡る旅をまとめてみたいと思います。 1日目-震災遺構巡り 父は車で先に宮城入りしており、高松から戻った私は翌朝の新幹線で古川駅へと向

ぐるっと北海道-公共交通機関で巡る北海道の旅-

バスと鉄道だけでオホーツク、日本海、太平洋沿岸を駆ける- 観光に行きたい都道府県ランキングでは決まってトップを競う北海道。道内にはいくつもの観光地がありますので、どこへ行っても楽しいのですが、札幌などの大都市を除けば、基本的に駅から遠かったり、そもそも鉄道路線が走っていない地域も多い北海道では、その移動手段はレンタカーという方も多いと思います。私もこれまで何十回と渡道していますが、特に本数の少ないローカル線が多い北海道では、やはりレンタカーは便利です。 そんな中、昨年10

梅雨時、バス乗り継ぎ紀行-霞ヶ浦南岸を行く

仕事でストレスが溜まって、どこかにお出かけしたい。でも、雨でそんなに遠くに行く気力もないし、正直、人混みも避けたいな。そう思っていたある休日。ふと思いついて、路線バス乗り継ぎの旅に行くことにしました。 といっても、太川さん・蛭子さんや田中さん・羽田さんのような、ガチの3泊4日のバス旅が実際にできるはずもなく、ただふらっとバスに乗って、日帰りで行くお手軽のバス旅へ。 いろいろ考えて決めたルートは、前から気になっていた土浦から江戸崎を抜けて、佐原へと向かうルート。昔は国鉄バス

冬の東北・日本海紀行-雪景色を求めて

「冬なんだから、雪景色が見たいんだよねぇ。どうせなら、冬の荒れた日本海」……そんなことを思いながら旅程を思い描いていました。2月の3連休、そのうちの2日間をもらって行くことにしました。 3連休の初日は大変混むと予想され、案の定、予約サイトを見ると、乗ろうと思った列車はかなりの混雑です。ところが、連休中日を見ると一気に空席がありました。あまり大荒れになってしまうと運休になってしまいますが、どうやらそれもなさそうです。 というわけで、連休中日から、1泊2日の冬の東北・日本海へ

ひがし北海道フリーパスで行く道東一周の旅

エスカロップが食べたくて エスカロップという料理をご存知ですか? 北海道の東の端・根室で親しまれているご当地料理です。タケノコ入りのバターライスにポークカツを乗せてデミグラスソースをかけたその料理。今から何年か前に一度食べたことがあるのですが、その美味しさに感動し、今度は本場の根室に食べに行こうとずっと思っていました。 何度か行こうと思って予定を組んだこともあるのですが、コロナ禍もあってなぜか流れてしまうことが続きました。何しろ、根室は遠い。そして宿が少ない。そんな中、1

青春18きっぷで高松へ

毎年、夏・冬・春と発売される青春18きっぷ。私は中学1年の時に従兄弟と東北・北海道へと行き、その後、社会人一年目には四国から近畿・北陸を目指した旅をしてきました。それ以来、資金的に余裕が出てくると新幹線や飛行機の恩恵を受けてきましたが、今年、中学生の息子の計画で、10数年ぶりに青春18きっぷで旅に出ることにしました。 行先は四国・高松です。一番行きやすいJRの駅である国分寺から、1泊2日で高松まで行って帰ってくる強行軍。果たしてどんな旅になるでしょうか。 1日目 7月2

JRを使わない、私鉄関東一周の旅

はじめに 皆さんは「大回り乗車」というのをご存知ですか? 関東や近畿の大都市近郊区間で適用される運賃計算の特例を利用して、例えば、東京から神田へ行くにあたって、東海道線で茅ケ崎、相模線で橋本、横浜線で八王子、中央線で神田と回ったとしても、途中で改札を出さえしなければ、最短距離の運賃で計算されるというものです。同じ駅を2度通らないようにすることに注意が必要です。 さて、このたった150円で一日中ひたすら乗り鉄の旅ができるJRの大回り乗車も大変魅力的(ルートを考えるのも楽しい

フォッサマグナ鉄道紀行-糸魚川・静岡乗り鉄の旅

フォッサマグナ-大地溝帯は日本列島を東西に分ける地帯である。特にその西縁である糸魚川・静岡構造線は、通称糸静線とも呼ばれる大断層だ。12月のある晴れた休日、その糸魚川・静岡構造線に沿って南下する乗り鉄の旅に出てみた。 旅の始まりは上野駅である。 今では地平ホームに発着する列車は少なくなったけど、石川啄木の歌碑は、いつも旅立つ人たちの心をつかむ。 乗車するのは上野6:34発北陸新幹線のはくたか551号だ。東海道新幹線でいうとひかり号に相当するような列車で、この列車は軽井沢か

しばしのお別れ-陸羽西線

はじめに 久しぶりに行動制限なしとなったゴールデンウイーク、私は5月4日と5日に山形県の陸羽西線を訪れました。 陸羽西線は、今度の5月14日(土)から、新庄と酒田を結ぶ地域高規格道路「新庄酒田道路」の一部区間である「高屋道路」建設に伴うトンネル工事の影響で2年ほど運休となることが発表されています。地域高規格道路ができれば景観や環境の激変が予想されることもあり、運休前にぜひ訪れ、写真を撮っておきたいと思っていました。 といっても、陸羽西線は撮影地ガイドで取り上げられること

三陸鉄道へ鎮魂の旅

≪おことわり≫ 旅程においては、常にマスクを着用、手指の消毒徹底、黙食、単独行動等、できる限りの感染対策を行っております。何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。 いまから10年前のことあの日、2011年3月11日は金曜日だった。朝、職場に向かう電車の中で、私は、これからやってくる春、そしてゴールデンウイークに、どこへ撮影しに行こうか、そんなことを考えていた。そう、何でもない金曜日。これからやってくる週末に何をしようとか、春休みやゴールデンウイークに想いを馳せる、そんな

海を見に行く-県境を越えない旅

海に囲まれた千葉県の生まれながら、その海から最も遠い野田市で育ったこともあって、昔から海に対するあこがれは強かった。疲れた時には無性に海を見に行きたくなる。海風に吹かれながらぼーっと寄せては返す波を見る。それだけでいいのだ。それだけで、つまらないことは自然と流れて行ってくれる。 また、疲れてしまった。海を見に行きたい。どこへ行こうか。いろいろ考えたのだが、そういえば東京都には緊急事態宣言が出ていた。千葉県もまん延防止等重点措置が出ている。県境を越えた移動は慎むようにと知事が