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ライターのメリットって実はデメリット!?浜松スタートアップサポートプログラム事業説明会参加レポート

地元、浜松市が主催する『浜松スタートアップサポートプログラム事業』の説明会に参加してきました。
私自身、ライター開業2年目。リアルでは起業家や個人事業主とのつながりがまったくないため参加を決意しました。しかし、自分の甘さに気づきいて心はボッコボコです…
今回は私の経験がこれからライターを始めたり、開業したりする方の助けや学びになることを祈って、そのレポートと学びをしたためます。

▼浜松市スタートアップ支援事業とは?

これまで世界に名だたる多くの起業家が誕生し、
社会課題の解決に貢献してきた浜松市。
現在本市の経済を支えるものづくり産業は百年に一度の大変革時代を迎え、
新たなイノベーションを生み出すことが求められています。

本事業では、浜松発のグローバルに活躍する起業家を育成、
スタートアップエコシステムを醸成すべく、
スタートアップの事業ステージに応じた育成プログラムや相談窓口、
ビジネスイベント等の機会を提供、成長をご支援します。

Hamamatsu Startup Support Program / 浜松市スタートアップ成長支援事業 より引用

なぜスタートアップに関する説明会に?

今回のイベントは地元・浜松からのLINEで知りました。

市内で創業・起業を志す方やビジネスの成長を目指すスタートアップ経営者等向けの育成プログラムを実施。
募集説明会を開催しますのでぜひお気軽にご参加ください!…

LINEのメッセージより一部抜粋

正直「スタートアップって何ぞや?」状態でしたが(急成長する組織のことだと知る)、『創業』『起業』の文字に心を動かされ、いそいそとリンクの詳細ページへ。開業して新しい道を模索している私は対象に入る?行っても許される?と2日くらい参加を悩みました。

行く後押しになったのは、2024年1月に掲げた今年の目標。

繋がりを作りたくても、何から始めていいのか右往左往している人間にとって、地元主催のイベントは安心できます。

「うん、事業の応募資格があるかどうかは置いておいて、まずは話を聞きに行ってみよう。個人事業主としてもライターとしても、きっとどこかで実になるはず!」

さらに『ぜひお気軽に』の言葉が最後に背中を押してくれ、参加を決意しました。

会場の雰囲気にのまれる

会場は、浜松駅から徒歩5分ほどにあるFUSEさん。

コワーキングスペースやイベントスペース、造形機器にキッチンまである会員制のシェアスペースです。地元の金融機関が運営しており、スタートアップや新規事業支援にも取り組んでいます。

開始時間12分前に会場に入った私の感想はこちら↓

会場もそうですが、すでにお集まりの皆さん(スーツの方多し!)の姿や、すでにいくつかのグループで談笑しているのを見て、私は完全に及び腰。(中には1人先に座っている参加者もいらっしゃいましたが…)
私がここにいていいの…間違えたんじゃない?と渦巻く不安をおくびにも出さず、受付を済ませるとしれっと着席しました。
(ハッタリ、大事!)

今回はオンラインでも視聴可能だったので、実際に足を運ばなければよかったとすでに後悔の嵐です。

しかし、イベントが始まるとそんな気持ちはどこかへ吹き飛びました。

2回のパネルディスカッションは情報がギュッ!

当日いただいた資料。「やらまいか」は遠州弁で
「やってやろうじゃないか」「とにかくやってみよう」の意味があります。

18時、オンライン用にカメラが数台回っている状態でイベントはスタート。途中休憩を挟み、約2時間の間にパネルディスカッションが2回行われました。

1回目は、サポート事業の中でもローカルでスタートアップを行うポイントと考え方がテーマです。登壇者4名で、地域でスタートアップを目指す魅力についてお話をされました。

2回目は、スタートアップの中でも海外への挑戦を目指す方々を対象とした、海外で事業を展開するためのポイントや考え方がテーマです。1回目とは異なる4名の登壇者による、海外での戦略や難しさ、覚悟など、実体験をお聞きします。

登壇者の中には、実際に浜松スタートアップサポートプログラム事業に参加された事業者の方と、事業進行中の伴走を担当したVC(※)の方がいらっしゃって、参加するメリットや大変だったことを経験を交えて話してくださいました。
浜松市の担当者の方がばっちりなタイミングではさむ、サポートプログラム事業の売り込みに会場が和む場面も…

※ベンチャーキャピタル:将来高い成長が見込まれる上場していないベンチャー企業や、スタートアップ企業に対して資金を提供する投資会社や投資ファンド

実際にスタートアップ企業を支援している方や、実際に成功した方のお話は大変興味深く、数年前に起業したばかりと遠いだけの存在ではなかったのもあいまって、貴重な生の情報に皆さん真剣です。
けれど、私はお話を聞く中で気づいてしまったんですよね…
自身の甘さに。

気づいてしまった①私の長所だと思っていた行動力は全然足りていなかった

パネルディスカッションの中で特に印象に残ったのが、「行動と思考をキレイに回す」というお言葉です。

これまでにない商品や新たな価値観につながるサービスを受け入れてもらうためには、前例のない挑戦を続けることになります。正解のわからない中でも、圧倒的な行動を続けていれば長期的な目線では成長できるでしょう。しかし、時間がかかってはスタートアップ(急成長)にはなりません。

そこで大切なのが思考力。
スタートアップに行動力が必要なのは大前提ですが、むやみやたらに動くのではなく『どうしてこうなったのか』『どうしてこうするのか』ひとつひとつの意味を考えること、と私は受け取りました。

(ありがたいことに)私は、Xや周囲から行動力があると言われます。しかし、実際にサポートプログラム事業に採択され、今まさに業績を上げていたり、海外進出を果たしていたりする登壇者の体験を聞くと、

「え、まだまだじゃん! まったく足元にも及ばない!!」

と感じました。
今思うと、いい気になっていたのかもしれません。。。
(すぱーんと高くなった鼻を切り落とされたイメージ)

海外で有色人種が自分だけの空間で自分の商品を売り込んだ話を聞くと、同じ日本人が集まる今の説明会でもビクビクしてしまう私には、ムリ!!!と感じてしまいます。

行動には、裏付けされた自信が必要です。
その話を深堀していたら、ライターの資金不要って実はデメリットじゃない…?という考えが浮かびました。

気づいてしまった②ライターのメリットである資金不要はデメリットかもしれない

2023年にライターとして開業した私は、雇われパン職人でもあります。
もし店を構えてパン屋を開業するなら、2000万円以上の資金が必要(!)です。
お金がなければ、パンの材料である小麦粉も買えない、オーブンなどの機材も揃えられない。となると、開業したくても売るものがありません。
当たり前ですが、開業には資金調達の問題がついて回ります。

しかし、ライターは始めるときに多くの資金はいりません。
パソコンとネット環境、文章を書くスキルがあれば始められる仕事です。

私もライターになったとき、よく耳にしました。
だからこそ挑戦しようと思ったのも事実ですが、開業して身を立てていくなら、いち事業主の目線は必須です。

もちろん、しっかりと将来を見据えている方も多くいらっしゃると思います。しかし、開業当時の私は「開業届を出したけど、これから先のビジョンや方向性はこれから活動していく中で明確にしていこう」と、VCや登壇者の方々が聞いたら、何も言われずに背中を向けられるような甘ちゃんでした。
(やっと目指す方向が明らかになった開業2年目の夏)

▼クリームパンのような甘さを感じたい方、開業届提出のいきさつはこちらです(恥をしのんで貼り付ける)。

説明会では「資金を集めるためには…」の言葉が何度も出てきました。
今後、浜松スタートアップサポートプログラム事業で開催する無料セミナーでも、資金調達をテーマに開催される回があるほどです。
(次回以降の開催予定についてはビジネスセミナーのホームページへ)

投資会社や投資ファンドが資金を提供したいと思ってもらうためには、熱意だけでは足りません。
売ろうとしている商品・サービスにニーズはあるのか、誰に刺さるのか、といった調査はもちろん、なぜその商品やサービスが必要なのか、どんなメリットがあるのか、などなどすべてを明確にして投資家を納得させる情報を提示し、心を動かす必要があります。

で。
当然「私、事業計画をねるのがまったく足りていない!!」ってなったわけですよ。

いろいろ悩み考えた末ではあるけれど、スタートアップを目指す方々から見れば、私はさらっとライターになって、さらっと開業したと思われても仕方がないと思います…
もしパン屋を開業するなら、もっと慎重に、本気で調査しているはずですから。

そして、これがライターを途中でやめていく方が多い理由のひとつなのかな、と個人的に思いました。なかなか稼げない、応募をしても仕事をもらえないなど、辞める理由は人それぞれかもしれませんが、ライターとしての夢ややりたいことがあれば稼げなくても喰らいついていくだろうし、仕事が『もらえない』じゃなく『取りに行く』覚悟ができたのではないか、と。

自分に足りないことを知り、ボッコボコに殴られた気分ですが、気がついた今こそ見直すチャンス!
甘ちゃんだった1年前の自分は変わらないので、今と将来を変える努力をしようと決意したパネルディスカッションでした。

『今』参加したからこその学び

説明会に参加したことは後悔していません。
パネルディスカッション後の名刺交換がまったくできなかった、話しかけてくれたのに緊張しすぎてうまく話せなかったなどの反省点は多々ありますが、たくさんの学びをいただいたと思っています。

特に、地域で起業するデメリット・課題として挙げられていた人材採用や情報へのアクセスは、ライターとしてお手伝いできるかもと感じました。今後オフラインでお会いする機会で話題にできればと思っています。
(転んでもただでは起きない精神)

また、スタートアップでの考え方は、構成や記事の作成時に意識することに通じるものがあって、ライターの経験が活きたと実感しました。これまでの努力は決して無駄ではないはずです。継続するのがどれだけ難しいかを知っているからこそ、私自身、遠回りしても、迷っても、走り続けるだけの持久力はあると改めて気がつけました。

なので、開業前ではなく今、この説明会に参加した意味はあったと思います。
5年前、30歳を過ぎて留学したときも「留学したいと思った時があなたの留学に行くべき時」の言葉に背中を押されました。いろいろなアンテナが立ち始め、情報をキャッチできる態勢が整ってきたのかもしれません。
ライターとして経験を積み、視野が広がって、将来のビジョンが明確になった今だからこそ、この学びがあったのだと思います。

しかも、今回浜松スタートアップサポートプログラム事業説明会に参加して、浜松市は創業や起業を支援する体制がかなり手厚いと知ることができました。今後起業家を対象とした他のセミナーにも参加する予定です。

とりあえず、名刺交換会があっても困らないように、自分の事業の説明文と話の引き出し貯金を作っておきます。。。


最後まで読んでくださってありがとうございました!

私の経験が、少しでもあなたの学びや助けになれたら嬉しいです。



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