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安全保障を知る『日本人のための安全保障入門』

兼原信克『日本人のための安全保障入門』
日本経済新聞出版

前回の『戦争と人類』に続いて、今度は日本の安全保障を学ぶため、読んでみました。
「非核三原則」や「戦争はいけない」と学校で学んできたものの、「安全保障」とは何なのか、知らなかったのだと非常に勉強になる一冊でした。

外交史、台湾有事、領土問題、サイバー防衛の話など多岐に渡り、大学の講義を受けてるような感じで読めました。

以下、学びのメモです。

・自国の形と、周辺国がどの国か、それが地政学

・台湾有事がなぜ起こると言われているのか、そして日本にとってなぜ危険なのか
→台湾は尖閣諸島から近く、台湾有事が起こるとその海域が使用できなくなる恐れあり。

・サイバー戦では、情報処理を制したものが勝つ。そのためには、高機能な半導体が欠かせない。しかし、日本はサイバー防衛が非常に脆弱といわれている。

・北方領土、竹島、尖閣の領土問題を歴史的経緯を踏まえた解説をされており、特に尖閣が台湾有事と絡めどれだけ日本にとっても危険なことなのか理解できた。

・石油を1日に15隻の20万トンタンカーで運んでおり、有事に船が狙われると国内がパニックになる。それを防ぐために、シーレーンを確保する。


戦争は当然ながらしてはいけないのだけど。
その前提の元で、現実の脅威を認識し、議論をすること、安全保障に必要なことを考えることをしないと、思考停止になってしまう。
なぜ防衛費の増額が言われているのか、その論理は少しわかった気がします。
それでは今日はこの辺で。


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