【カメラ】100均とホームセンターで防湿庫を自作してみた
すべてのカメラユーザーが梅雨の時期に心配になるもの。
それは、レンズのカビやクモリでしょう。
レンズが一度カビたりクモッたりしてしまうと、修理に多大なる費用と時間がかかります。
そうならないためにも、カメラの防湿に気をつけたいところです。
今回は、100均とホームセンターにある品を使って、簡易的な防湿庫を自作してみた、という話です。
必要なもの
防湿庫を作る際に必要なものは、以下の通りです。
衣装ケース
乾燥剤(除湿シート)
湿度計
(その他、必要に応じて新聞紙)
それぞれについて、詳細をまとめます。
衣装ケース
カメラとレンズ、乾燥剤、湿度計を入れるケースです。
必要なものが入るサイズを買いましょう。
「コンデジさえ入ればいいよ」という人であれば、100均で売っている米びつやタッパーで十分だと思います。
ある程度封ができれば何でもいいです。
乾燥剤(除湿シート)
乾燥剤と一言で言っても、様々な種類があります。
例えば、ハクバが販売しているカメラ用乾燥剤「キングドライ」は、生石灰乾燥剤を使用しています。
生石灰乾燥剤は、酸化カルシウムを主原料としており、長期間効果を発揮し続ける乾燥剤です。
ただし、生石灰乾燥剤は、くり返し使用できない、湿気を吸うと膨らむといった弱点があります。
今回は、100均で購入できる乾燥剤であるシリカゲルを使用します。
シリカゲルは、生石灰乾燥剤と比べて効果を発揮する期間は短いですが、乾燥させることで繰り返し使用することのできる乾燥剤です。
タンスやクローゼットでも使われる乾燥剤ですね。
なお、シリカゲルにはA型とB型の2つが存在します。
それぞれ、以下のような特徴があります。
[A型]
・高い吸湿性が特徴
・低湿度でも吸湿を続ける
・お菓子の容器などに使用される
[B型]
・湿度を一定に保つことが特徴
・温度変化により吸湿と放湿を繰り返す
・木工品や文化財の湿度調整などに使われる
今回は、B型シリカゲルを使用します。
というのも、A型シリカゲルを用いて密封をしてしまうと、必要以上に湿度が下がってしまう問題があります。
湿度が20%を下回ると、カメラの革やレンズにダメージを与えたり、低湿度を好むカビが発生したりする可能性があります。
湿度が60%を超えると、カメラやレンズにカビが生えやすくなります。
そのため、60%以下、理想的には40%に湿度を抑えられればいいわけです。
というわけで、今回はB型シリカゲルを使用します。
湿度計
なんでもいいです。私は100均で売っている湿度計を使いました。
つくり方
作るのは簡単です。
衣装ケースに乾燥剤と湿度計を入れて、カメラやレンズを入れればOKです。
私は、多少なりとも効果があればいいかなということで新聞紙も敷いています。
なお、防湿庫には、ダイソーで販売されている押し入れ用シリカゲルを4つ入れています。
正直なことを言うと、先程紹介したハクバの「キングドライ」の方がコスパは高いです。使い回しが効くという点ではこちらに分がありますが……
効果を検証してみる
それでは、この防湿庫の検証をしていきます。
先にも述べたように、防湿庫内の湿度は少なくとも60%以下、40%程度に抑えられれば理想です。
今回の防湿庫はどのくらい湿度を抑えられるかを、湿度計を用いて計測します。
ちなみに、乾燥剤が周囲の湿気を吸い込むまでに数時間ほど時間がかかるので、設置から湿度の計測までに3,4時間ほど置いています。
結果は湿度45%になりました。
なお、部屋の湿度は80%前後です。(梅雨時に執筆しているので……)
理想的な湿度である40%にはなりませんでしたが、十分及第点の範囲だと思います。
なお、湿度をもっと下げたければ、乾燥剤を追加するのも手です。
途中まで除湿シート3枚でやっていたのですが、その時は湿度50%前後になっていました。
簡易的な防湿庫ならこれでいいかも
今回は100均とホームセンターにある品を使って簡易的な防湿庫を作ってみました。
密封の容器を使っているわけではないので、防湿庫として完璧ではないですが、アマチュアで予算を抑えてカビ対策をしたいのであれば、これは1つの有用な手だと思います。
ちなみに、今回かかった費用は、
・衣類ケース 900円程度
・除湿シート 400円程度
・湿度計 100円程度
なので、合計1500円弱で防湿庫が作れました。
レンズにカビが生えて修理をする値段を考えると、簡易的ではありますが、これを作る価値は十分にあると思います。