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【カメラ】写真を日記のように ―毎日写真を撮ろう―
突然ですが、写真のよさってなんだと思いますか?
私は、日々の一瞬の記憶を永遠に残すことができる、ということにあると思います。
日々を過ごしていると、印象に残る・残したい瞬間が現れることってあると思うんです。でも、その瞬間は一瞬。しばらくするとなくなってしまいます。
でも、それを写真に残すことができれば、その印象深い一瞬を永遠に残すことができるのです。
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まずはこれ。関西国際空港での1コマ。
京都から和歌山まで高速バスで移動していて、その乗り換えで関西国際空港に留まっていました。
撮影したのは2021年11月。この頃はコロナ禍で人々の往来が少ない時期でした。
加えて、撮影時間は夕方。予定されているフライトが一切ない時間帯。
空港内には誰もおらず、ただ案内板だけがさみしく明かりを灯しています。
こんな写真は、この時期この瞬間でしか撮れなかったものだと思います。
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名古屋駅でのスナップ。
名古屋駅でこんなところあったっけ? と思った方。
下の写真を見たら、どこの写真かわかるんじゃないでしょうか?
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そうです。ミッドランドスクエアの前です。
都会の真っ只中に、こんな花壇があったのだと気づいている人はどれだけいるのでしょうか。
でも、こんな小さな花壇に目をやって、ちょっと視点を変えると、そこには大きな花畑が広がっています。
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母校の高い部屋から街並みを覗いた1枚。
そらの青さ、そして光がポツポツと灯る暗い街並み。
それを隔てるように、オレンジのまばゆい光が一直線に広がります。
ここまでの3枚、実は全部コンパクトデジカメとスマホだけで撮影していたことに気づきましたでしょうか? しかも、それぞれ15年落ちと5年落ちです。
日々の一瞬を残すこと、それはどんな機材でもできてしまいます。
何気ない瞬間を残すために必要なのは、高価な機材ではなく、「撮ろう」と思える感性なのです。
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広島、厳島神社にて。
こちらの写真はα7CIIで撮りました。
日が沈み、潮が引いた頃。
鳥居に近づいて上を見上げると、そこには鳥居の骨組みが作り上げた格子と、その中に鎮座する金色の「伊都岐島神社」の文字。
重々しい赤色の中で輝く文字が、厳島神社の威厳を感じさせます。
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何気ない瞬間の中には、友人とともに紡いだ時間もあるでしょう。
それを写真に収めることも、日々の一瞬を残すことに繋がります。
この写真は、今春卒業する大学の友人とともに、ともに学んだ教室で撮った1枚です。
コロナ禍でオンライン授業が活発に行われていたころ、学生は学内の好きな教室でオンライン授業を受けていました。
私たちは写真に写る教室に入り浸り、一緒に授業を受けていました。
そして、その友人はパソコンを前にして、写真のように眠っていたことが多々ありました。
写真を撮る。そして、日々の何気ない瞬間を残す。
これを繰り返していくと、自分だけのアルバムを作ることができます。
そこにあるのは、あなた自身の、自分だけの物語です。
自分だけのアルバムを作り、自分だけの物語を残す。
この過程が私にとってはとても楽しいもので、これこそが写真のよさだと思っています。
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