あえてこのタイミングでカメラの設定の話をする【F値,SS,ISO】
カメラに関するnoteは基本的に「カメラ談義」というマガジンに入れているのですが、この記事でありがたいことに20本目のマガジンになります。
いつも見ていただきありがとうございます。
そういえばカメラの設定に関することを今まで書いていなかったなと思い、今回はそれを書いていきたいと思います。
そもそも設定は何をどう撮りたいかによって異なる
そもそもですが、「これを撮るから設定はこうしなければならない」というものはないと思っています。
例えば、ポートレートであればF値を開放にして撮るとか、そういうものは場合によりけりです。背景をぼかす、もしくは光をたくさん取り入れたいと思った時に絞りを開けばよいわけで、ポートレートだからと全部が全部絞りを開けばいいというわけではありません。
そのため、私はカメラの設定については、状況や自分がどう撮りたいかに応じて自分で決めるべきものだと考えています。
ですが、人の設定方法を参考にすることも少なからずあると思います。
そこで、今回は私が主に行うポートレートとスナップにおいて、どんな考えで、どんな設定で撮影をしているのかを書いていこうと思います。
【ポートレート】適度な背景のぼかしを意識する
私がポートレートを撮影するときには、適度に背景がボケる設定にします。
ある程度背景をぼかすことで、被写体に視線を向けられることを目指しています。
そのために、私がやっていることは以下の通りです。
・被写界深度を適度に調整する
被写界深度を調整するためには、F値、焦点距離、撮影距離を考えることが必要です。
私がポートレートを撮影する際には70-180mm F2.8のレンズを使うことが多いのですが、このレンズを使う時にはF5.6以上を使用することが多いです。
これより下げてしまうと背景がボケすぎて、どこで撮っているのかわかりにくい写真になることがあります。
(焦点距離や撮影距離により、そうならない場合も往々にしてあります)
・シャッタースピード、ISOは明るさの調整に使用することに留める
私が撮るようなポートレートは、人やものが動いたりすることは少ないです。
そのため、シャッタースピードとISOはあくまでも意図する露出に調整するために使用します。
ただ、ISOを調整するときにはベースISO感度を意識します。
ベースISO感度とは、カメラのノイズが一番少なくなるISO値のことを指します。ベースISO感度はどのカメラにもあり、またISO100であればどのカメラでもベースISO感度になるというわけでもありません。
私が使っているα7CIIはベースISO感度がISO100と400なので、屋外であればISO100、屋内であればISO400にできる限り近づけます。
【スナップ】意図に応じてF値、シャッタースピード、ISOを柔軟に調整する
私が一番やる撮影が、スナップ撮影です。
スナップ撮影は自分の見たものを、感じたものを含めて写真で表現しないといけない点で難しい撮影だと考えています。
そのため、自分の見たもの感じたものを写真で表現するために、F値、シャッタースピード、ISOを場合に応じて調整します。
とはいえ、頻繁に設定を変えることはしません。
一度設定をしたら、そのまま設定を変えずに撮影をします。
スナップ撮影では、ある場所を移動しながら、もしくはある場所にとどまり続けながら撮影をします。一枚の写真自体は点ですが、複数の写真を並べると、そこには時間が流れます。
スナップ写真には時間が流れているのに、そこに設定がばらばらな写真が並んでいると、どこか変じゃないですか?
ということで、私はスナップ撮影をする時には、一度設定をしたらそのまま設定を変えずに撮影をします。
ただ、明るさを調整するために、ISOだけはちょくちょく調整します。スナップであれば、正直ISOはオートでもいいかもしれません。
例えば、以下の写真郡。この写真は名古屋の栄で撮影した写真ですが、これらの写真はすべて絞りはF8、シャッタースピードは1/125秒で撮影しました。
今回のスナップではできる限りぼかしたくなかったのですが、撮影距離を調整することはできないので、絞りでできる限りボケないように絞る。そして、動くものが極力流れていかないように、シャッタースピードは早く設定しました。
意図を持って設定することが一番大事
今回は、私がポートレートやスナップを撮影する時に、どんな考えで設定をするのかをまとめました。
結局のところ、設定そのものに答えはあまりないように感じます。状況によって、どう撮りたいかによって、適切な設定は異なるので。
ただ大事なのは、自分の中でどんな画にしたいかを考えて、それをもとに設定をすること。
「〇〇がこんな設定で撮っていたから自分もそうする」
という考えもあるかと思いますが、同じ設定をするからといって同じ画が撮れるとは限りません。
どんな写真を撮りたいかを自分の中で考えて、自分の意思で設定をすることが一番大事だと思います。