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【カメラ】GRのフォトコンテストがあるらしいのでGRを改めて分析する
突然ですが、GRのフォトコンテストが開催されるそうです。
コンテスト名は、「GR PHOTO FESTIVAL 2024」。
2022年から毎年行われているフォトコンテストです。
順位や作品の優劣をつけるのではなく、10名の写真家が各々好きな作品を選んで紹介するというスタイルを取っています。
実を言うと私、これまで一度もフォトコンテストに参加したことがありませんでした。
このフォトコンテストはGRシリーズを持っていれば参加が可能。
せっかくの機会ということで、今回参加してみることにします。
コンテストを分析する
要項を分析する
要項を簡単に整理します。
応募期間 2024年12月22日終日まで
応募作品 2023年12月以降にGRシリーズで撮影された未発表作品
(SNSにて公開されている写真は未発表とみなす)テーマ 「日常」
応募点数 1回の応募で1作品、3回まで応募可能
つまり、直近1年間の間で撮影された(する)作品の中で、テーマ「日常」に合致する作品を出す必要がある、ということですね。
ここで問題となるのは、「日常」とはそもそも何を指すのか。
日常といっても色々あります。友達や家族と過ごす時間。街なかの喧騒。あるいは、出先での風景もある意味では日常と言えるのかもしれません。
どこまで「日常」としていいのか、ここは考えるべきポイントかもしれません。
これについては、次の項でも触れていきます。
過去の入賞作品を分析する
そもそもフォトコンテストって最初に何をすればいいの?
と思った時、下の動画に出会いました。
この動画は、高校写真部にて、総文祭(高校文化部の全国大会)に出場した経験のある方によるものです。
そして、この動画の中で、過去の入賞作品を分析するべきという話があります。
というわけで、過去の入賞作品をざっと見ていきましょう。
これらを見ていくと、ざっとこんな要素が共通しているように思えます。
人が写っている
広角らしい広々とした写真
現行GRの写真が多い
フォトコンテストでは人が写っていたほうが受賞しやすい、という話は聞いていましたが、ここまでとは思いませんでした。ほぼすべての作品に、人が写っています。
我々は「日常」生活を送っていくうえで、常に人と関わり続ける必要があります。「日常」を表現するためには、人の存在は不可欠なのかもしれません。
そして、当たり前といえば当たり前なんですが、広角らしい広々とした写真が多いです。
GRシリーズはGR IIIxを除いてすべて焦点距離28mmの単焦点です。この広角レンズを最大限に生かした、広々としたスナップ写真が多い印象を受けます。
現行GRの写真が多いのは……まあ、仕方ないですよね……みんな買い替えてますし。ほぼすべての作品がAPS-CのGRで撮られています。
とはいえ、GR1(フィルム)で撮られた写真も入賞しています。
ここまでを踏まえると、「日常」とはなにか、という問いについても一定の回答が出せます。それは、
我々人間が送る社会生活のこと
→人間がいること、人間が関わり合うこと作られた様子、描写でないこと
……ということなのかなぁと思っています。
自分のGRを分析する
どのGRで出るか
私が持っているGRは、以下の通りです。
GR DIGITAL III
GR DIGITAL IV
GR(APS-C)
まあ、持っているといっても、GR DIGITAL IV以外は父と共用しているカメラなので、自分の所有物と言っていいのかは微妙ですが……
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今回のフォトコンテストで出せるカメラは3台あるわけです。
さて、どのGRで出るか……
普通に考えたらAPS-CのGRで出るのが一番だと思います。
GR DIGITALと比べたら、画質も暗所耐性も何もかもレベルが違います。
……でも、私はGR DIGITAL IVで出ようと思います。
というのも、これらのGRの中で私が本当に所有しているGRはGR DIGITAL IVだけなんですよね。
そのため、私が今まで一番使っているGRもGR DIGITAL IVなのです。
APS-CのGRも使っていますが、せっかくなら一番使っていて愛着のあるGRを使いたい。
というわけで、今回私はGR DIGITAL IVを使っていきます。
GR DIGITAL IVの特徴
GR DIGITAL IVは、GRシリーズの中でも特徴のあるカメラです。
ざっと主要なスペックについて確認していきます。
画素数 約1000万画素
センサー 1/1.7型 CCD
焦点距離 28mm(35mm換算)
撮影距離 30cm~(マクロ撮影時1cm~)
F値 F1.9~F9
シャッタースピード 180秒~1/2000秒
ISO 80~3200
手ぶれ補正
フラッシュ搭載
このカメラの最大の特徴は、1cmからのマクロ撮影が可能なこと。
これができるGRは、GR DIGITAL IIIとGR DIGITAL IVのみです。
また、GR DIGITALシリーズにはCMOSセンサーではなくCCDセンサーが搭載されています。
マクロ撮影とCCDセンサー。これが、現行のAPS-CのGRにはない、GR DIGITALの強みだと考えてもいいのかもしれません。
……とはいえ、フォトコンテストはカメラの性能を測る場所ではありません。
あくまでこういう特徴を持ってるんだな、という把握に留めておきましょう。
RAW現像か?JPEG撮って出しか?
特にGR DIGITALシリーズについて回る問題に、JPEG撮って出しをするかRAW現像をするか、というものがあります。
というのも、GR DIGITALシリーズはLightroomでのプロファイルがありません。
そのため、自動レンズ補正やカメラのカラープロファイルが使えません。
そうなれば、カメラのそのものの色を生かすならJPEGの撮って出しが一番いいような気がします。
……ですが、RAW現像でしかできないこともたくさんあります。RAW現像で色やノイズ、光を調整することで、写真をよりよくすることができます。
JPEGでカメラの色を取るか、RAWで現像した絵を取るか。
この問題に向き合うべく、撮り比べをしてみました。
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GR DIGITAL IVで、アクリルスタンドを撮影してみました。
上の写真はJPEG撮って出し、下がRAW現像したものです。
見比べてみると、RAW現像のほうが色の濃淡……特に青の発色がよく、キャラクターがくっきり鮮明に見えます。
また、ノイズ補正をかけているのもあって、絵そのものの綺麗さも下のほうがいい感じです。
ただし、RAW現像のほうはレンズプロファイルを一切かけていないので、絵全体がなんとなく縦長になっている印象を受けます。これは少し気になるところ。
ちなみに、RAW現像にしたらGRの色は完全になくなるんじゃないか、という考えが私にありましたが、これはどうも違うらしいです。
この動画の6分10秒あたりからを参照してほしいのですが、カメラの色の表現はRAWにも現れてくるそうです。
これらすべてを勘案して、今回はRAW現像を前提に動いていこうかと思いますが……どうですかね?
みなさんの意見も伺いたいです。