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 外山薫『息が詰まるようなこの場所で』読んだ

外山薫こと窓際三等兵さんのデビュー作読んだぞ。

東京のやや富裕層の憂鬱を描く、いわゆるタワマン文学である。

おそらく豊洲か晴海あたりのタワマンに住む40過ぎのおっさんやおばさんが人生これでよかったのかと悩むというわりとウジウジしたお話だ。

湾岸のタワマンに住めるのは社会の上澄みなのに、コンプレックスを抱えていたり、マウントしたりされたり哀しい性である。そもそも顕示的消費と一体となったライフスタイルなのであるから、みんな違ってみんないいとは成り難いのである。

私も湾岸のタワマンが林立するエリアに住んだことがあるのだが、常に上には上がいるということを意識させられる。だから拗らせる人が大量発生するのはわからないのではない。勤務医なんて雑魚なんですわ。。。

そういう人の心理の襞の裏側をネチネチと描いてはいるが、前を向いて生きていくしかないよねっていう、救いのある終わりかたになっているのがいい。みんな与えられた配牌で頑張るしかないし、ムダヅモ上等でチャレンジするしかないのだ。読んでよかったなっていうラストになっている。

全体的に物事を悪い方に捉えがちではあるし、それ自体は陰湿なジャンルの性質上やむを得ないと思う。しかし、中学受験反対派の私から見ても、中学受験については大袈裟に悪く言いすぎではなかろうか。
中学受験も悪いことばかりではないということはこちらの書籍で詳しく説明されている。

中学受験に子供に悪影響を与える場合、最悪どういうことが起こりうるかについてはこちらの小説を参照されたい。


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はむっち@ケンブリッジ英検
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