意識成層圏『ULTRA LEARNING 超・自習法――どんなスキルでも最速で習得できる9つのメソッド』読んだ
今月の意識高い一冊。
これはやばい。
その名の通り独学でウルトラ凄い成果を出すメソッドでストラテジーだ。
独学は効率が悪いといわれるがそんなことはない。時間や進度は自分の都合や相性で決められるし、コストも低く抑えられる。例えば医師国家試験なんて独学なら2年もあれば十分なのに、6年かかるのである。まあ日本では医学部に6年通わないといけないのでしょうがないのだが。
独学で圧倒的な成果を出すポイントは、まず全体図を描くことだ。そしてボトルネックを見つけ出して、そこを一直線に攻めるのである。
より直接的に学ぶということだが、そのためには実際にやってみることである。実践的な練習をすることで最大効率で成果が得られる。
難易度が高いといきなりはできないこともある。じゃあどこから学べばいいのかも直接やることでわかる。資格試験でいえばいきなり過去問に取り組むといい。
躓くポイントがわかればそこを集中的に練習する。部活でいえば基礎練だ。ただし基礎練をやりすぎると、実践的でなくなるというトレードオフがある。要素に分解する練習と、統合的な練習のバランスが大事である。
意識高い本をたくさん読んでいる人は知っていると思うが、学習法は結局はテスト効果と分散学習に集約される。
テスト効果は思い出そうとすることによって記憶を強化されるというものだ。これの最強系がアクティブリコールであり、本書でも強く推奨されている。独学の弱点であるわかってるつもりを防ぐ効果も大きい。
これにAnkiなどを使って、分散学習の方法でスケジュールを組めば最強である。インターリービング法も、要するにこういうことである。
独学のもう一つの弱点はフィードバックが得られないことだ。これは自分でテストを行うことでかなり克服できるだろう。ただしネガティブなフィードバックは挫折感を伴うのでほどほどにしないといけない。
またフィードバックを得ることについては独学にこだわりすぎないほうがいい。高価なコーチングはいらないだろうが、IELTSなどのライティング添削のようなサービスはどんどん利用したらいいと思われる。
また独学では質問ができないのが困る。しかし現代では親切な解説動画が、無料または安価に視聴できる。必要なところだけ、できるだけ速い再生速度でみればたいていのことはなんとかなる。
とまあこういう感じで、独学でとてつもない成果を挙げるための戦略が満載である。とても良い。
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アクティブリコールについてはこの本を参照されるとよい。
記憶の維持についてはこの記事で紹介した動画がとてもよかった。
超絶学習していると脳の体力がボトルネックになる。脳のキャパシティを増やすためにはこの本が良い。
時間管理については現状ではこの本がベストだ。
モチベーションの作り方、保ち方はこの本がいい。
記憶術についてはこれがいい。まあ記憶術はほぼいらないということでFAっぽいけどね。
名著『独学大全』を超えるものはまだ出ていないと思う。独学の具体的な方法論、モチベーションの維持、時間管理など必要なことは網羅されている。