13歳からの世界征服ー中田考
灘 中高を卒業し、早稲田ー東大ー東大大学院ーカイロ大学院博士課程を修了したイスラーム学者。著者はわたしたちから見ると、一風変わった人物に映るかもしれませんが、その言葉は無責任のようで、実は本質的で示唆に富んだものが多く非常に感心してしまう。
出版社に寄せられた小中学生の悩みの中から、一つ一つ解答をしていく形式で編集されている本書。
帯にもあるように「人を殺していけない理由など無い。」という立場でロジカルにその理由を説明してくれる。もちろん人殺しを肯定しているわけではなく、社会的なルールに乗っ取って、刑法を受け入れ正当に罰せられてでも、殺したい相手がいるのであればそれは仕方のないことだと述べている。
また「大人がみんなクソに見える」や「友達がなかなかできない」「夢も目標も持てない」「モテたい」などさまざまな質問にイスラーム学者としてズバズバと切っていく。
「それを言っちゃおしまいだよ(笑)」というような解答から「確かにそうかも」と納得させられる解答まであり、これまでの自分の中になかった角度からの見方を知れて、いい気づきを得られる本でした。
思春期の子どもを抱える親や、まさに思春期真っ只中の中学生に酔うんでもらいたい一冊です。
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後藤