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『シナリオセンター式』で『起の中箱』を今回こそ考える

『シナリオセンター式 物語のつくり方』で作る物語。
今回こそ、箱書きの『中箱』部分を進めていきます。

その前に前回のおさらいです。

プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹 @Scenario_Center

前回も書きましたが、『起承転結』の『起』の中箱では、天地人や物語の説明に加えて、以下の点を考慮する必要があります。

1. 出だしをどうするか
2. どこから物語を始めるか
3. 『つかみ』も考える
4. 謎をうまく使う

「プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方」より

この『出だし』に失敗すると、読者がいきなり離脱してしまう可能性があります。
なので、とっても大事。

『出だし』には『撫ぜ型』と『張り手型』があります。
『撫ぜ型』は優しく撫でるように始めるやり方。
『張り手型』はインパクトのあるシーンから入って、読者の興味を引き出していくやり方です。

『撫ぜ型』は辻村深月さんだったり、三浦しをんさんだったりと比較的女性作家さんはそういった手法が多いかな、という印象。
わりと静かな感じで始める手法です。

『張り手型』は伊坂幸太郎さんだったり、東野圭吾さんだったり男性作家に多いかな、というのが私の勝手な印象。
誰かが殺される場面から始まったり、爆発シーンから始まったりとインパクトのあるシーンから始める手法です。

もちろんどちらが良くて、どちらが悪いというものではありません。
とはいえ、読者の早期離脱を防ぐためには、素人である私は『張り手型』でいった方が無難な気がします。

以前決めたアンチテーゼ『優柔不断で何も決められない』も考慮しつつ、大箱を展開する形で、次のような中箱を"一旦"作ってみました。


大箱 優翔はAIシステムを開発する。
   自分では決めかねていた研究室をどこにするか、AIに決めてもらう

 中箱1 AIの負の部分を描いた番組が放送されている
 中箱2 直人とランチを食べに行く
      メニューを自分で決められすAIに決めてもらう
 中箱3 ランチをしながら優翔が直人にAIシステムの説明をする
 中箱4 研究室をどこにするか問われ答えられず、AIに決めてもらう

『出だし』をインパクトあるものにするために、TV番組なり、ネット番組なり、あるいはゲームなりで、『AIによる望ましくない未来』というのを出してみようと思い、とりあえずこんな感じにしてみました。

しかし、個人的にはなんだかしっくりいってません。
これを読んでいる方も「あんまりおもしろくなさそうだな」と直感的に思われたのではないでしょうか。

とはいえ、『箱』という形で置いている今の段階なら、後からその箱だけごっそり違うものに変えることができるわけです。
なので、もう少し時間をかけて、何かいいアイディアが思い浮かんだところで、まったく違う『箱』に置き換えてしまえばいい。
ということで、今は『仮置き』の意味でこんな感じにしておこうと思います。

他にも『中箱3』の部分は、実際に中身を書き始めたときに、『説明的』にならないよう気を付ける必要があるでしょう。
こういったことを、後から忘れずに対応できるよう、メモも残すようにしています。

少しずつストーリーが膨らんでくると、自分でもワクワクしてきます。
もちろんまだいまいちなところもありますが、後から手をつけるべきところを残しつつ、まずは全体像を構築していってしまいましょう。

次回は『起承転結』の『承』の部分に進みたいと思います。

プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹 @Scenario_Center

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