パニック障害の話2

パニック障害になって半年。当時アルバイトをしていた私は翌日が朝からシフトが入っていたため早めに眠ることにした。睡眠薬と抗うつ剤を飲んで布団に入って数時間。眠れなかった。睡眠薬の作用でまぶたは重い。ただ眠りにつく寸前呼吸がふと止まり、心臓がどくんとはねる。これを朝まで繰り返した。不安と焦りで苦しくて、横を向いてずっとうずくまっていた。

結局一睡もできず朝になった。もはや布団から出ることはもちろん体勢を変えることすらできなかった。少しでも動くと動悸がどんどん早くなる気がして怖かった。アルバイト先に休む電話をした後悔しくてようやく涙が出た。

私は今までインフルエンザや入院以外で学校やアルバイトを休んだことはなかった。休むことにあまり慣れていなかった。自分が布団でうずくまっている間に他の人は変わらない日常を送り、昨日と同じ速度で時間は流れているはず。それが悔しくて悲しかった。

頓服を飲んでも、睡眠薬を飲んでもパニック発作は私の小さな隙をついてくるようになった。毎日眠れるか、いつ発作が出るか怖くてたまらなかった。そんな毎日に私は負けて、パニック障害に抗うことをやめた。生まれてまだ20数年だけど「死にたい」と思った。思うようにした。死んでしまうかも、という恐怖に打ち勝つ方法がそれしか思いつかなかった。

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