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【読書メモ】『ねじとねじ回し』(ヴィトルト・リプチンスキ・春日井晶子(訳)、早川書房)
サイエンス関係の本は読みたいなーと思っていてどこかで買った。フェア科学道100冊にも入っている本。
話は、著者がニューヨークタイムズ紙の編集者から「21世紀を控えてミレニアム特集をするからここ一千年で最高の道具について書いて欲しい」と依頼されたことから始まる。
自分で家をイチから建てるくらいなDIY好きな著者が、頭の休憩にちょうど良いと安請け合いしたのだが、実はこれがなかなかの難題で……
小説風に紹介するとこうなのだが本書はノンフィクションというか、著者が実際に「ここ一千年で最高の道具」について「何を最高の道具とするか?」「決めたとしてどうして最高なのか?」「その道具の起源は?」といった考え調べたその過程が味わえる本である。
文字も大きく行間も広めでデザイン的に読みやすいこともさる事ながら、ただねじとねじ回しの起源を探るだけでは調査報告書的な無味乾燥な文章になってもおかしくないところを、上記にも書いたようにその思考過程・調査過程が書かれていることで著者と一緒に歴史を旅しているような気分を楽しめる。
何か調べたい何かを書きたい人がいたら勧めたく思った。うん、BSTに仕入れよう。