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ひとりミラン・クンデラ祭〜感想〜
ミラン・クンデラの俺にとっての魅力
人間臭くて、シニカルでシュールで
悲劇が喜劇的に描かれる🤩
何故か頭の中で常に音楽が鳴り始める♪
サンキュー西永良成。
と、言わんばかりに、クンデラを日本語版は西永訳でほとんど読んでいた。彼の解説は、本当に素晴らしい。記念に西永氏のクンデラ作品論『小説の思考』を購入してしまった。
6月下旬から始めたクンデラ作品を読む会。
メンバー、俺。
どれも甲乙つけがたいくらい人間臭くて好きだ。ここまでハマったのはアントニオ・タブッキ以来である。
ある程度ひとりの作家の作品を通して読むと、それぞれの作品と作品の間に繋がるものがぼんやりと浮かび上がってくる。
俺にとっては、クンデラはそれが特に強く、序盤の『冗談』から数年前に出版された『無意味の祝祭』までのもの全てが繋がり彼のその時その時の故郷に対する慕情の移ろいのようなものが感じられる。もちろん歴史的なことに関してもだが。
こうして、それぞれの作品を振り返ると、特に、『無意味の祝祭』第七部は、まるで平家物語の序文のように思えてくる。
祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
猛き者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
平家物語
クンデラのシニカルでブラックユーモアあふれる作品たちを読んでいると、毎回「クンデラってなんでこんな卑屈なん...」と独り言を言っていた気がする。今は少しだけクンデラの気持ちがわかる気がする。
ユーモアほど伝えるのが難しいことはない。
まだ、『別れのワルツ』、『緩やかさ』や『微笑みを誘う愛の物語』などを読んでいないが、それらは次の楽しみに残しておく。
もうすぐ『存在の耐えられない軽さ』のFolioフランス語版が届く。届いたら辞書片手に読んでまたクンデラワールドに浸ろうと思う。
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