マダム・エドワルダ/目玉の話
著者 ジョルジュ・バタイユ
訳 中条 省平
出版 光文社古典新訳文庫
初バタイユ。
バタイユにとってのエロとは圧倒的タナトスでありヘーゲルの絶対知の批判のメタファーとしての神的存在のマダムエドワルダ。 冒頭が中二病の俺を魅了するのに充分すぎる。
目玉の話は究極のタナトスから生へのあくなき欲望=エロみたいなもののメタファーとしてのシモーヌ。
司祭への冒涜かと思えば、司祭が神を冒涜していたのか?剥き出しの欲望としての目にシモーヌは何を感じたんだろう。それが何となく俺のいくつかのテーマのうちのひとつに思えて眠れない。
ふたつの作品から、女性の中に聖性を超越した神みたいなものも書こうとしているのかなと感じた。神なき神みたいな。
短い話の中で色々と詰め込まれていて、エネルギッシュな作品たちだった。
根底に流れるものに共感できる部分が多くバタイユに傾倒しそうで怖い。
三島由紀夫が『小説とは何か』の中でマダムエドワルダをかなり高く評価しているらしいので読んでみたい。
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