#川口俊和 #思い出が消えないうちに
「コーヒーが冷めないうちに」シリーズ3作目です。
1作目 コーヒーが冷めないうちに
2作目 この嘘がばれないうちに
1作目から15年後のお話です。
舞台が函館に移ります。
函館の喫茶店は、主人公「時田数」の母親の姉「時田ユカリ」のお店。
時田家の女性がコーヒーを淹れると過去に戻ることができますが、時田ユカリにもその能力があります。
もちろん、ルールは全く一緒です。
過去に戻っても、現実は変えられない。
過去に戻れるのは、コーヒーが冷めるまでの間だけ。
(それ以外は本をお読みください♫)
本作も4人のエピソードが展開していきます。
・自分が幼い頃に亡くなった母親に会いに行く娘
・一緒に夢を追いかけてくれたが、夢半ばで亡くなった妻に会いに行く夫
・自分の死後に姉に会いに行く妹
・もう二度と会えないかもしれない幼馴染に会いに行く少年
この4つのお話しと共に「もし、明日、世界が終わるとしたら?100の質問」がたびたび出てきます。
シリーズ通して、明日世界が終わるかもしれない(死ぬかもしれない)と言うのは、実はすごく身近な話であると感じました。
つい、なんとなく毎日を過ごし、なんとなく決断しているけれど
「もし、明日、世界が終わるとしたら?」
という意識を持ってみると、なんとなく過ごしていた日常が違って見えてくるような気がします。
本を読んだ直後は意識できるけど、日が経つとまた忘れてしまいます。
毎日をもっと大切に、大切な人にはきちんと言葉を伝えていこうと思える作品でした。