『ETFはこの7本を買いなさい 世界No.1 投信評価会社のトップが教えるおすすめ上場投資信託』朝倉智也
概要
この本は、初心者から上級者まで、ETF(上場投資信託)を使った資産運用の基本を学べる一冊です。著者である朝倉智也さんは、世界No.1の投信評価会社での豊富な経験を活かし、ETFの特性や投資戦略、実践的な活用方法を分かりやすく解説しています。
特に、著者が推奨する「コア・サテライト戦略」に基づいた投資方法や、初心者でも無理なく取り組める7本のおすすめETFが具体的に紹介されています。また、NISAやドルコスト平均法などを活用した、初心者に最適な方法も詳述。長期的な資産形成を目指す人にとって、非常に参考になる内容が詰まっています。
本のジャンル
投資・マネー、ライフスタイル
要約
1. ETFの基本とその魅力
ETFとは何か?
ETF(上場投資信託)は、証券取引所で株式と同じように売買できる投資信託の一種です。個別の株式と異なり、特定の市場や指数に連動するため、1つ購入するだけで分散投資が可能です。例えば、S&P500に連動するETFを購入すれば、アメリカの主要企業500社に投資したのと同じ効果が得られます。
ETFの魅力
• 低コスト: 信託報酬が安いため、投資効率が良い。
• 分散投資: 市場全体や複数の企業に投資でき、リスクが軽減される。
• 手軽さ: 株式と同じように売買でき、購入単価も低い。
• 長期投資向き: 日々の値動きを気にする必要がなく、ほったらかしでも運用できる。
2. コア・サテライト戦略で効率的な資産運用
著者が推奨する「コア・サテライト戦略」とは、安全性の高い投資(コア)と成長性を狙った投資(サテライト)を組み合わせる方法です。
• コア部分: ポートフォリオの80%を占める安定的な投資対象(例: S&P500、全世界株式ETFなど)。
• サテライト部分: 残り20%を成長性の高い分野やテーマ(例: テクノロジー、新興国ETFなど)に割り当てる。
例えば、コア部分にS&P500連動型ETFを配置し、サテライト部分にナスダック100指数に連動するQQQを加えることで、安定感と成長性のバランスを取ることができます。
3. 初心者に最適な投資手法: ドルコスト平均法
「ドルコスト平均法」は、毎月一定額を投資する方法です。この手法のメリットは、価格が高いときは少なく、安いときは多く購入できるため、購入価格を平準化できる点です。特にETFは購入単価が低いため、初心者でも少額から始めやすく、長期的な資産形成に適しています。
4. 著者が推奨する7本のETF
1. S&P500連動型ETF
• アメリカの主要企業500社に分散投資できる。
• 例: SPY、IVV、VOOなど。
• 安定性が高く、初心者に最適。
2. 全世界株式型ETF
• 世界中の市場に分散投資。先進国から新興国までカバー。
• 例: iShares MSCI ACWI ETF(ACWI)。
3. 日本株式型ETF
• 日本市場全体に投資するETF。TOPIXに連動するものが多い。
• 国内市場を重視する人におすすめ。
4. 米国高配当株式ETF
• 配当利回りの高い米国企業に投資。配当金を再投資することで資産が増加。
• 例: Vanguard High Dividend Yield ETF(VYM)。
5. 新興国株式ETF
• ブラジル、インド、中国など成長が期待される市場に投資。
• リスクが高いが、長期的なリターンが期待できる。
6. リート型ETF
• 不動産市場に投資するETF。安定した収益を期待。
• 例: iShares US Real Estate ETF(IYR)。
7. スマートベータ型ETF
• 特定のテーマや戦略に基づいて構成されたETF。
• 例: テクノロジー分野やESG重視型ETF。
5. ネット証券で始めるETF投資
ETFを始めるには、ネット証券(SBI証券、楽天証券など)で口座を開設します。証券口座を作成し、毎月の積み立てを設定すれば、自動的に長期投資が可能です。また、NISA口座を活用することで、年間120万円までの投資利益が非課税となり、効率的な運用ができます。
まとめと感想
『ETFはこの7本を買いなさい』は、初心者でも理解しやすく、投資を始める第一歩として最適な一冊です。特に、「コア・サテライト戦略」や「ドルコスト平均法」といった具体的な方法論は、実践的かつ効果的です。著者が推奨する7本のETFも、リスク分散とリターン追求の両立を考慮した選定で信頼性が高いと感じました。
さらに、NISA口座を活用することで、税金を気にせず運用が可能になる点もポイントです。本書は、低コストで安定した資産運用を目指す人にとって、手放せないガイドブックとなるでしょう。ネットでも評判が高く、多くの読者から支持されています。ぜひ本書を参考にして、自分に合った投資スタイルを見つけてみてください。