『買うな! 使うな! 身近に潜むアブナイものPART1』船瀬俊介
概要
『買うな! 使うな! 身近に潜むアブナイものPART1』は、私たちの生活の中で見過ごしがちな「身近に潜む危険なもの」にフォーカスを当て、何気なく手に取っている製品や食品に隠れたリスクについて警告する一冊です。著者の船瀬俊介さんは、メディアの裏側や食品業界、製品にまつわる事実を明らかにし、消費者がいかにして「自分の健康を守るか」を教えてくれます。テレビや新聞での報道が真実を伝えきれない理由から、買ってはいけない食品や使ってはいけない生活用品の具体例を挙げ、読者に正しい知識を持って選択する重要性を訴えています。
本のジャンル
健康、ライフスタイル、自己啓発
要約
なぜメディアは真実を伝えられないのか
本書の冒頭で船瀬さんは、私たちが日常的に接するメディアの多くが「真実」を報道できていない背景について解説しています。これは単に情報が不足しているわけではなく、むしろスポンサーに依存する広告モデルが根底にあるからです。テレビや新聞、そしてインターネットのニュースサイトも、企業広告の収入が大きな収益源となっています。スポンサーとなる企業にとって都合の悪い情報は報道されず、逆にイメージアップに繋がる内容が強調されることも多々あります。
著者は、かつてのジャーナリズム現場でのエピソードを紹介しつつ、若い記者たちが理想と現実のギャップに苦しみ、上層部やスポンサーからの圧力で「真実」を伝えることができない状況について語っています。これらの経験をもとに、消費者はメディア情報を「鵜呑みにせず」常に疑いを持って見る姿勢が必要だと説いています。
絶対に「買うな!」:健康リスクのある身近な食品
船瀬さんは、日常生活で手に取る機会の多い食品に潜むリスクを具体的に説明し、「絶対に買うな」と警告しています。その中でも特に注意が必要とされているのが、砂糖や清涼飲料、輸入食品です。
砂糖の危険性 - 甘い誘惑の猛毒
著者は「砂糖」を単なる嗜好品ではなく「猛毒」として捉えています。砂糖を摂取すると、体内で血糖値が急激に上下し、インスリンが大量に分泌されます。この現象は「血糖値のジェットコースター」とも呼ばれ、急激な血糖値の変動が身体に大きな負担をかけ、糖尿病や肥満、高血圧のリスクを高めることが明らかになっています。また、砂糖は精神面にも影響を与え、イライラやうつ症状の原因にもなり得ると著者は述べています。
例として、砂糖を多量に摂取することで低血糖症を引き起こし、攻撃的な行動や情緒不安定に繋がるという調査結果も引用されています。アメリカでは、犯罪者の多くが低血糖症に悩まされていたという事例もあり、砂糖が精神に与える影響は無視できません。船瀬さんは、私たちが砂糖の有害性を認識し、日々の食生活から極力排除するべきだと訴えています。
アジアからの輸入食品のリスク
船瀬さんは次に、私たちが安易に購入しがちな「アジア産の輸入食品」についても警鐘を鳴らしています。例えば、中国産のウナギやエビには抗生物質や化学物質が多量に含まれているケースが多く、これらが体内に入ると健康に悪影響を及ぼす可能性があると言われています。日本での輸入食品の検査率は1割程度であり、そのうちの多くが企業の自主検査に依存しているため、実際に消費者の手元に届く食品が安全であるかどうかは保証できません。船瀬さんは「地元産」や「国産」など、できるだけ顔が見える生産者の食品を選ぶことが望ましいと強調しています。
絶対に「使うな!」:身近に溢れる毒物
本書では、食品以外にも、日常的に使用する製品に潜む危険な化学物質についても触れています。特に、プラスチック製品に含まれるビスフェノールA(BPA)、合成着色料、ヘアカラー剤が例として挙げられています。
プラスチック容器に含まれるビスフェノールAの危険性
ビスフェノールA(BPA)は、食品容器やボトルなどに使われる化学物質で、ホルモンを乱す可能性がある「環境ホルモン」として問題視されています。BPAは温かいものと接触すると溶け出しやすく、容器に入った温かい飲み物や食品を摂取すると体内に入りやすくなります。著者は、ガラスやステンレス容器の使用を推奨し、プラスチック容器はなるべく避けるべきだと指摘しています。
身近なリスクをどう避けるか
例えば、コンビニで買う清涼飲料水やジュース、カフェで飲む甘い飲み物を「その場の欲求」で選ぶことがあるかもしれません。しかし、これらの一時的な快楽が将来の健康にどれほど大きな影響を与えるかを考えると、長期的な視点での自己管理が重要だと気づかされます。船瀬さんの主張は、日常的な「無意識の消費」が、知らず知らずのうちにリスクを高めていることへの警告であり、生活の小さな選択が健康につながるのです。
安全な生活を目指すための提案
船瀬さんは、「買わない」「使わない」というシンプルな選択が健康と安全を守る上で重要であると説いています。特に、輸入食品に頼らず、地元の新鮮な食材を選ぶことや、プラスチックではなくガラスやステンレスの容器を使うことなど、生活の小さな変化が大きな差を生むと説明しています。これにより、消費者は自身の健康を守り、将来的なリスクを回避することができるのです。
まとめと感想
『買うな! 使うな! 身近に潜むアブナイものPART1』は、日常生活で無意識に選んでいる製品や食品に潜むリスクを理解するための貴重な指南書です。著者の船瀬俊介さんは、メディアの裏側や企業の思惑による情報操作の実態に迫りながら、私たちがいかに情報に流されず、自らの判断で生活を守るべきかを教えてくれます。特に砂糖やプラスチック容器、輸入食品のリスクについては、消費者が日々の生活の中で考えるべきテーマです。この本を読むことで、普段の生活で少しでも「買わない」「使わない」を意識し、リスクの低い選択をすることが、健康を守る一歩であると再認識しました。
本書の詳細は、リンク先で確認でき、他の読者からも高評価を受けています。ネット上でも話題となっている一冊で、健康や生活の安全を考える方にとって必読の内容です。