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こいつら100%伝説(1)|乱読ラッタが読んでみた
伝説のギャグマンガ家・岡田あーみん。『お父さんは心配症』『こいつら100%伝説』『ルナティック雑技団』の3作を少女漫画誌『りぼん』で連載し、マンガ家を引退。
彼女のコミックはすべて持っていたのですが、マンガ=くだらないと思い込んでいるウチの親に捨てられ、さよならバイバイ!
まあ、ギャグマンガってくだらないといえばくだらないんだけど、小心者で用心深い私は、くだらないギャグを起爆剤として自分を解放しているんだよ。
あーみん先生の爆発力や瞬発力に、どれだけエネルギーをもらったことか! そのたぐいまれなる才能に敬意を表して、『こいつら100%伝説』を買いなおしました。電子書籍はないので、紙の本で。
こいつら全員やばい忍者+サイボーグ!
時は戦国時代。老師のもとで修行中の見習い忍者、極丸(きわまる)、満丸(まんまる)、危脳丸(あぶのうまる)が、刺客に命を狙われた美しい姫・白鳥姫子を守るために大活躍!
…という物語ですが、こいつら姫の護衛とともに恋の争奪戦にも夢中。特に、見た目も名前もやばい危脳丸のテンションが凄まじい!
…と、子どもの頃は思っていたのですが、読み返してみると、極丸も満丸も十分にやばすぎる! どうやら極丸のクールな見た目と、満丸の愛らしい見た目に、「危脳丸よりはまとも」と騙されていたようだ。
さらに、りぼん編集長の刺客でサイボーグのターミネーターが時を超えて現れ、こいつまで姫に恋して戦国時代に居座る始末。しかし、このゴルゴそっくりな顔のターミネーター、さいとう・たかを先生は見逃してくれたのか?
特におすすめの話・3つをセレクト
再読でも大いに笑わせてもらった『こいつら100%伝説』1巻。その中でも、特に私が好きな話を3つ紹介します。
第7回・奇病「さしすせ疽」にかかった危脳丸が大ピンチ!
身体検査で、さしすせ疽の症状を見られたくない危脳丸に服を脱げと迫る学校の先生、そして、女子の身体検査を盗み見しようとするチンピラどもとの闘いの行方は?
危脳丸を追い詰める先生の狂気と、何とか身体検査をやり過ごそうとする危脳丸が、極丸の策にのった結果起こる騒動と悲劇が見もの。「成長期の男子にはよくあることですよ」というセリフの無理筋感がたまらない!
第9回・ねえやのディープチッスを受けるのは誰?
傲慢城の若様、貴佐光(きざみつ)のお城に招待された3人と姫。姫に迫る貴佐光の前に現れた敵は、味方のはずの世話役、ねえや。
働き者のねえやが、姫に恋する男たちをバッサバッサと豪快にさばいていく姿が圧巻! 男どもよ、彼女の唇に魂まで吸われてしまえ!
第10回・ターミネーター登場!さらにあの人たちも?
少女漫画誌『りぼん』の品位が下がることを恐れた編集長が、極丸、満丸、危脳丸を消すために雇ったサイボーグ・ターミネーターがタイムスリップして戦国時代にやってきた!
3人と姫を連れて現代に戻ったターミネーターの前に現れたのは、『お父さんは心配症』の登場人物たち、そして作者自身! 岡田あーみんの世界がちゃんぽんになったカオスな世界の出口は?
次巻以降も楽しみ!
『こいつら100%伝説』、2巻、3巻も引き続き買って読んでいきます。やっぱり面白いし、読むと無駄に元気出るよ!