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【出版マーケの扉 P.004】出版の裏側を話しました vol.2

いつもブックダムのnoteをお読みいただきありがとうございます。
代表の菊池奈起です。

『 営業してない相手から"契約したい"と言わせるマーケティングの全施策60 』の著者・田中龍之介さん( 株式会社SAKIYOMI 執行役員 CMO )とのXスペース対談から、出版マーケティングにおいて大切なエッセンスをお届けする第2回目。

本日のテーマは"すべてを見せるから圧倒的な価値が生まれる"です。
これはかなり重要性を強調したいエッセンスでもあります。



喜んでくれる人を想像する

商いの原点は、どうしたら売れるか儲かるかではなく、どうしたら人々に心から喜んでもらえるかである。

松下幸之助氏の言葉より

ブックダムではちょうど昨年末から週次会議の冒頭に、松下幸之助氏の経営哲学をひとつずつ用いて、各人の解釈を共有するという時間を設けています。一番はじめに取り上げたのが上記の言葉です。

著者の田中さんは本書の企画構想段階から、どうすれば読者が喜んでくれるかを何よりも大事にしていたのだなと感じています。

書ける内容、作れるコンテンツが世の中にニーズあるのかみたいな、本に限らずBtoBマーケティングの発信をして意味があるのかというか、他の人の役に立ったり、それを求めている人がいるのかっていうのは、2回ツイートしてみて、それが数十万インプ取れて、結果的にこれマーケティングに困っている企業がたくさんいるんだって分かって。

なぜその本を出すのかすごくわかりやすいですし、僕自身もやる意味があるなっていうのも、そこに時間を使うって意思決定もしやすかった。

スペース対談より著者・田中さんの言葉から一部抜粋

この視点は(出版に限らず)マーケティングにおいてとても大切ですよね。
まずユーザーに届けるものは本当に価値あるものなのか?もっと届けられる価値はないのか?著者や出版社側の独りよがりになっていないか?固定概念を一度疑ってみる必要があります。

本書の価値は、手にとって読んでいただければわかってくださるはず。
田中さんと三田編集長をはじめとした制作チームのおかげで価値あるコンテンツが出来上がりました。

大切なことは初のプロデュース書籍で学んだ

株式会社SAKIYOMI様とのご縁は、ブックダムがはじめてプロデュースさせていただいた、『平均4.2カ月で1万フォロワーを実現するプロ目線のインスタ運用法』がきっかけでした。

著者の石川侑輝さん(現SAKIYOMI Founder)からは製作過程においても多くを学びましたが、「読者にとっていかに価値の高いコンテンツにできるか?」という石川さんの問いかけは、ブックダムの出版プロデュースに脈々と流れています。

『プロ目線のインスタ運用法』も、SAKIYOMIのインスタ運用に関するノウハウを出し尽くしていただいた内容でした。それが読者の大きな反響を呼び、2年越しで10万部をこえる大ベストセラーに成長しました。

田中さんに話を伺うと、「すべてを見せる」というのはSAKIYOMIのカルチャーのようです。

菊池:SAKIYOMIとして田中さんや石川さんが、本を通して実際に体現されてらっしゃるじゃないですか。全てを見せることっていうのも一つですし、いかに読者が喜んでもらえる、読者に役立ててもらえるかっていうところを、ひたすら追求されるじゃないですか。
語弊を恐れず言うと、多くの出版社さんや著者さんが、なかなかそこを追求しきれていない現状があるので。人手とか時間とか、いろいろなリソースの事情もあってのことではあると思うんですけど。
そこに妥協しないっていうところは、すごく見習うところばかりだと思いますし、逆にそこにまだまだ可能性が眠ってると思うんですよね、出版っていうものに。

田中氏:僕そうだと思います。でもなんか、今の菊池さんの回答も結構リアルだなって思ってて、この話、いろんな人にされるんですよ。
それこそ、本だけじゃなくて、SAKIYOMIの自社マーケがうまくいった時に、そんなにノウハウ全公開して大丈夫なんですかって、僕100回以上聞かれた記憶がある。毎回今みたいな話をするんですけど。

でも半分は自分たちに当てはまらないなって割り切っちゃうみたいな。ああ、どこか人ごととして。まあちょっとイレギュラーケースとして扱われちゃうみたいな感じですね、たぶん。
でもこれだからこそ、それをやった企業はうまくいくと思ってて。これで全員が確かに、じゃあうちもやってみようって思えたら、そこに競争優位性は一切無くなるかもしれませんね。
それでもなお、やっぱりみんなができないから、やる企業は勝つんだなって僕は思ってます。

スペース対談より著者・田中さんと菊池の言葉から一部抜粋

情報そのものでなく「人」や「物語」に価値がある

いかなる分野であれ、基本的な知識やノウハウは生成AIやYouTuberが容易く教えてくれる時代です。

ただし、誰一人として同じ人間や企業が存在しないのも事実で、そこから生み出される財産( 固有の物語や経験則 )を体系的に普遍化することは、必ず誰かの力になりうるのです。
本書はまさにその象徴的な一冊だと思います。SAKIYOMIの事業成長を牽引した自社マーケティングのリアルを、ここまで出してしまったわけですから。

本と出版の価値と可能性を、今日も明日も高め続けてまいります。

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