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【読書感想文】「共感」×「深掘り」が最強のビジネススキルである 3000億円の新規事業を生み出すビジネスプロデュース思考術

「共感」×「深掘り」が最強のビジネススキルである 3000億円の新規事業を生み出すビジネスプロデュース思考術
(三宅 孝之 著)



本の要約

  • この本では人は大きく2パターンに分かれると定義されています。

  1. 共感型
    人に関心がありコミュニケーションが得意。スピード感があり、他人の話を聞いてきたりアイデアを出すのは得意だが、いずれも内容が浅い。
    相手の言葉に脊髄反射で返すなど、拙速になりがちで考えもぶれやすい。
    人から褒められることがモチベーションになる。

  2. 深掘り型
    物事を深く考えたり分析するのが得意。論理的に考え、納得いくまで粘り強くやりきれる。
    人に関心が薄く、コミュニケーションを苦手とする。せっかく調べても、アウトプットが苦手。あらゆる面で作業が遅く、臨機応変な対応が苦手。

  • この本では、共感型と深掘り型の両方ともを必要なスキルとし、苦手なスキルを磨くことを推奨しています。そのために、自分とは違う型の他人から学ぶことや、上司から部下への声かけで違う型が身に付くように訓練させる方法もまとめられています。

  • 著者が代表を勤める会社は「ビジネスプロデュース」であり、従来の「コンサルティング」とは異なるものとされています。ビジネスプロデュースの考えでは、「顧客思考」のビジネスは成熟しきっており、新規事業の成長の見込みはない、だからこそ社会ニーズに答えるビジネス、「社会課題を解決するビジネス」を提唱しています。


感想

  • この本で定義される「共感」は、ストレングスファインダー(クリフトンストレングス)でいう【コミュニケーション】のスキルに該当するのでは?と思います。
    この本においても「共感型は自分がよくしゃべりすぎるので、相手から話を引き出すことをやらねばならない」とあるものの、ストレングスファインダー的な【共感】型はむしろ相手から話を引き出すのが得意なタイプという印象です。
    (@神様、私はあなたのことを「話を引き出す」系の神だと思っております。見習いたいです。ご存知のように私はアレですから…ぜひ神の弟子にしていただきたく存じます)

    そもそも人を2パターンに分ける、というのも少し強引な印象はあります。
    とはいえ、どちらかというと「深掘り型」であろう私にとって胸に突き刺さる痛い指摘も多く、、、特に「スピード感」は心底意識したいと思うところですね。まさに図星であり、私自身、仕事においても痛いなあと思い続けている点です。(病気の最悪期に読まなくてよかった…)

    しかし個人的には、「苦手なスキルを磨く」というのはあまり気が進むものではないと感じてしまいます。
    多少語弊があるかもしれませんが…なんだか「コスパが悪い」ように思えてならないのです。
    (安易にコスパ、タイパ、と言うのも若干抵抗はありつつ…)

    もちろん、可能な範囲で苦手にチャレンジしていくのは大賛成です。うまく克服すれば万々歳、強みが増えてより自身を持って生きることもできるでしょう。
    が、あまりにも苦手なのなら、きっと克服にも相当な時間と労力を要するはずで…それに見合う結果を出すことができるのか?という疑問が残ります。運が悪ければメンタルも崩れるかも…?
    特に会社員であるのならば、せっかくの「人の集まり」なのですから、互いの「得意」で互いの「苦手」を埋めあっていく方が、結果にも繋がりやすく精神衛生上もよろしいのでは、と思う次第です。
    もちろん、その凸凹がうまく嚙み合うのか、スムーズに運営できるのか、は別途検討が必要ですけれども。
    一方フリーランスで仕事をしようと思うなら、むしろこれくらいの覚悟が必要なのかもしれない、とも思わされます。

  • 「ビジネスプロデュース」という事業に面白さは感じるものの、やはりスケールが大きすぎて…手の届かない世界、として読んでしまいました。
    しかし著者の指摘通り、現在のビジネスのやり方ではもう通用しない、すでに成熟しきった場で戦おうとしても事業は小さくなるばかり、というのは非常に納得できます。
    時代はもう、変わっていますね。この世界で生きていく人間も何かしら変わり続けていかなければいけないのでしょうね。

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