#231 会社で偉かった人がカスハラをやっている
よく聴いているラジオ番組、Tokyofmの『Blue Ocean』で今週水曜にカスタマーハラスメントが取り上げられました。
犯罪心理学に詳しい東洋大学の桐生正幸教授が以下のようにおっしゃっていました。
業種業態によってカスタマーハラスメントのタイプや程度が違うことが見えてきた。特に鉄道関係は、他の業種業態とは異なる攻撃性が高いカスタマーハラスメントが多いということがわかっている。
理由の一つが、飲酒。
女性従業員に対してはセクハラまがいの行為、男性従業員に対しては暴行。その前段として罵詈雑言、脅しにかかる状況になっている。
「自分たちはお客様なんだ」というのが乗り物関係では出てしまう、ということがある。
他の業種では、スーパーやドラッグストアの対人的な関係性のあるレジでは、どうしても小さなことに対してかなり攻撃的、コロナのときに「あのお客さんマスクをしていない、なぜ注意しないんだ?」から始まり、延々と女性従業員に「お前は話にならん、偉い人を呼べ。」みたいな事例が出てきている。
本来であれば、直接その人に向かって「マスクしてください」と言えばいいものを、それができない。
あおり運転と同じで「軽自動車であればあおれるけど、そうでなければあおれない」という心理がどうしても出てきてしまう。
カスタマーハラスメントは、ストーカーにも似ている。
日本の場合、ストーカー規制法は恋愛関係に限定しているが、諸外国ではハラスメント規制法、つまり嫌がらせを繰り返すことに対しては、恋愛関係であっても対人関係であってもご近所でも上司部下の関係であってもアウトにしている。日本が恋愛関係だけにしてしまったので、お店とお客さんの関係性的に、そういった嫌がらせ行為がですね。
問題は、同じお店に対して何度も繰り返すのは結構稀で、違うお店でも同じ行為をする。
どんな人がどんな心理でしてしまうみたいな傾向は、ざっくり言うと攻撃性の高さ。
例えば「俺の言う事が聞けないのか?」ずっとという対人関係をやってきた人が急にただの人になる。今まで上司で偉かったのに急にただの人になったときにそういう攻撃的な行動しか対人関係を作れないという人が出てきた。
コンビニで学生がバイトをしていると、「成人以上の人ボタンを押してください、すいません」「どう見たって俺は大人だ」と押さない。
つまり今のテクノロジーにもついていけない、昔ながらのそういった行動様式しかできない人がそういった攻撃的な行動。
もう一つは自尊感情。「俺を馬鹿にするか」といった思いを抱く人が多いと考えられている。
私が毎日のように聞いているVoicy『澤円の深夜の福音ラジオ』で澤円さんがよくおっしゃっていることと一致する内容でした。
日本では、「お客様は神様」といって、人権そっちのけで客側が偉すぎることを問題視して、澤さんも度々お話されています。
桐生さんのお話からも、会社の肩書だけで生きている人が、カスタマーハラスメントを行っていることがわかりました。
会社での偉い肩書は、あくまでその会社での機能としての肩書で、社会でもその肩書で生きていけると勘違いする人があまりに多いようです。
「あなたは会社の外に出ても、その肩書を振りかざして偉ぶって何がしたいんですか? 客観的に見たら恥ずかしくないですか?」みたいな内容をACジャパンのCMで流してほしい。
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