見出し画像

よく眠れていますか

 今朝の新聞で、今日9月3日が「睡眠の日」だということを知った。これまでも新聞は読んでいたが初めて目にした(と思う)。いままで新聞が取りあげていなかったのか、単に私が見過ごしていただけなのか。

 睡眠の日について調べてみたら、睡眠健康推進機構が日本睡眠学会の協力を得て、睡眠や健康への意識を高めることを目的に制定したということがわかった。
 3月18日を「春の睡眠の日」、9月3日を「秋の睡眠の日」と定め、それぞれの日を挟んで1週間を「睡眠健康週間」としていろいろな啓発活動を行なっているのだという。

 寝不足はいろいろな弊害をもたらすからよく寝るに越したことはないが、年齢を重ねると眠れなくなることが多い。夜中に目が覚める中途覚醒や、朝早く目が覚めてしまう早朝覚醒などもある。
 ところが、70代なかばの知人K氏は、朝まで一度も起きずにぐっすり眠れるという。かなり神経が太い人で、私はしばしば「悪いやつほどよく眠る」という言葉を思い出す。

 しかし、やはりK氏などは例外的存在だ。私の隣家のご老人などは「毎朝新聞が来るのが待ち遠しい」とよく言っている。季節によって時刻は異なるが、ご老人の就寝を大雑把に言えば〝日没の1時間後から2時間後には寝てしまう〟という感じだ。
 だから、きっと日付が変わらないうちに一度トイレに起きるくらいのサイクルなのだろう。そして、深夜2時だか3時だかには目が覚めてしまう。で、テレビもやっていないからひたすら新聞を待つことになるというわけだ。

 睡眠不足は集中力や判断力ばかりか免疫力の低下を招いたり、肥満や高血圧、糖尿病、心疾患などの原因になったりするとも言われている。近年では寿命にも影響するなどとされて少しもいいことがない。
 影響は日常のあちこちでも姿を見せる。授業中に居眠りをする生徒や学生は少しも珍しくないし、クルマの居眠り運転はあとをたたない。国会や地方議会などでも議会中に居眠りをしている議員がいるし、私が聴きに行ったある講演会では、いびきをかいて居眠りをしていたおじさんがいた。

 良質な睡眠をとるためには、規則正しい睡眠時間を心がける、寝る前のカフェインやアルコール摂取を控える、快適な睡眠環境を整える、ストレスを溜めないなどがあげられる。
 そんなことはよくわかっているけどなかなか実践できないというのが生身の業であり、つらいところでもある。

 睡眠について多くの人が悩んでいることを示すもののひとつにサプリメントがある。新聞広告でも眠りをサポートするサプリメントの広告が増えているし、テレビでも睡眠改善薬のコマーシャルが放送されている。
 眠りを改善するための書籍もたくさん出版されているし、そもそも、睡眠の日を制定した睡眠健康推進機構や日本睡眠学会が存在するというのがそれをよく表している。

 ところで、調べていたら「世界睡眠の日」というのもあった。世界睡眠学会(World Sleep Society)が制定したものだ。
 「睡眠の重要性と睡眠に関する問題に目を向けるために制定した国際的な記念日」で、毎年3月の第3金曜日に、睡眠に関するイベントや啓発活動を世界中で行なっているとのこと。
 目的は睡眠の重要性の啓発、睡眠に関する問題への注目、睡眠研究の促進などだ。眠りについては世界的にもテーマになっているという証だろう。

 どうしたらよく眠れるかなんて考えていると眠れなくなりそうだ。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?